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Trademark Appeal Case

品番記号の識別力と称呼

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2000−13002(T2000−13002/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

この出願に係る商標(以下「本願商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第7類「農業用機械器具」を指定商品として、平成11年4月28日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録第2443359号商標(以下「引用商標」という。)は、昭和63年6月29日登録出願、別掲(2)のとおりの構成よりなり、第9類「農業用機械器具、その他本類に属する商品、但し、冷凍機械器具を除く」を指定商品として、平成4年8月31日に設定の登録がされ、該商標権は現に有効に存続するものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲(1)に示すとおり、「GYRO TD」「ジャイロ TD」の文字を上下二段に横書きしてなるところ、上段の「GYRO」と「TD」、下段の「ジャイロ」と「TD」の間が1文字程の間隔を空けて表されていることから、それぞれ、視覚上分離して看取されるばかりでなく、その全体をもって特定の意味合いを有するものとも認められず、ほかに、これを常に一体のものとして把握しなければならない特段の事情も見出し得ないものである。

ところで、一般に欧文字の1文字若しくは2文字は、各種商品の規格、品番等を表示するための記号・符号として、取引上普通に使用されている実情にあることはすでに顕著な事実と認められる。

このことは、本願指定商品「農業用機械器具」の分野においても特段変わるところはなく、この種商品を広告・宣伝するインターネットホームページ上の製品紹介において、例えば、トラクター、耕うん機に「ジアスSシリーズ」(井関農機)、「パルシード R」(三菱農機)、「NEW GRANDOM(ニューグランダム)M90 M100」(クボタ)、「アグリカ Aー10D」(ヤンマー農機)、「シリアルハンターTHシリーズ」(井関農機)、「ニューグランビアGB160」(クボタ)、「パルシード GS」(クボタ)、「フォルテ AF100シリーズ」(ヤンマー農機)のように、欧文字の1文字若しくは2文字が商品の規格、品番等を表す記号・符号として使用されることはしばしば見受けられるところである。

そうすると、本願商標をその指定商品に使用した場合、上下段の「TD」の文字部分は、前記事情よりして、商品の規格、品番等を表示する記号・符号の一類型として把握されるに止まり、自他商品の識別機能を有しない部分といえるものであるから、これに接する取引者・需要者は、構成前半の「GYRO」及びその表音を表したものと認められる「ジャイロ」の文字部分を自他商品の識別標識として捉え、これより生ずる称呼をもって取引に当たる場合も決して少なくないものとみるのが相当である。

したがって、本願商標からは、「GYRO」「ジャイロ」の文字部分より、単に「ジャイロ」の称呼をも生ずるというのが相当である。

他方、引用商標は、別掲(2)に示すとおり、片仮名文字「ジャイロ」と欧文字「X」をハイフンで介した「ジャイローX」と太く横書きしてなるところ、「ジャイロ」と「X」は、片仮名文字と欧文字による文字の相異とハイフンの存在により、視覚上分離して看取されるばかりでなく、その全体をもって特定の意味合いを有するものとも認められず、また、これを常に一体のものとして把握しなければならない特段の事情も見出し得ないものである。

そして、引用商標「ジャイローX」の構成中、後半の「X」の文字部分は、前記事情よりして、商品の規格、品番等を表示する記号・符号の一類型として把握されるに止まり、自他商品の識別機能を有しない部分といえるから、これに接する取引者・需要者は構成前半の「ジャイロ」の文字部分を自他商品の識別標識として捉え、これより生ずる称呼をもって取引にあたる場合も決して少なくないとみるのが相当である。

したがって、引用商標からは、「ジャイロ」の文字部分より、単に「ジャイロ」の称呼をも生ずるというのが相当である。

そうとすれば、本願商標と引用商標とは、「ジャイロ」の称呼を同一にする互いに相紛れるおそれのある類似の商標といわなければならない。

請求人は、本願商標「GYRO TD/ジャイロ TD」を「GYRO/ジャイロ」及び「TD」に分離し、引用商標「ジャイローX」を「ジャイロ」及び「−X」に分離して観察するには、文字と文字との接続記号「ー」を用いて一体不可分に結合された文字同士を意図的に区分すること自体不自然であり、敢えて、分離する必要はなく、両商標の対比観察において商品出所の誤認混同を生ずることはないとし、また、本願商標中の「TD」及び引用商用中の「X」を商品の品番、規格、型式等を表示するための記号・符号として普通に採択、使用されている一類型(単一又は二語の文字)であるとの認定は、商標の使用の実情からいって酷に過ぎる旨主張しているが、本願商標及び引用商標は、その構成態様よりして前記判断を相当とするから、その主張は妥当でなく、採用することができない。

そして、本願商標は、その指定商品においても引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものである。

してみれば、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものといわざるを得ないから、これを理由に本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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