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Trademark Appeal Case

著名名称の混同惹起性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第15798号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別紙に表示したとおりの構成よりなり、第20類「家具,葬祭用具,装飾用ビーズカーテン,つい立て,びょうぶ」を指定商品として、平成8年6月28日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶理由

本願商標は、その構成中に、京都市下京区烏丸通七条にある真宗大谷派の総本山を指称する「東本願寺」の文字を有してなるものであるから、これを出願人が使用するときは、これに接する需要者、取引者に、当該「東本願寺」の管理に係る等、何等かの関わりを持つ商品であると認識させるものであり、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は商標法第4条第1項第15号に該当すると認定して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別紙のとおり「真宗東本願寺」の文字よりなるところ、その構成中の「東本願寺」の文字部分は、一般世人の間に、京都市下京区烏丸通所在の「真宗大谷派」の通称として認識されていると認められる。

このことは、真宗大谷派と請求人(出願人)の代表役員の地位にある大谷光紹との間の名称等使用禁止仮処分申請事件(昭和63年(ヨ)第1652号)の決定(昭和63年11月11日、東地民9部)において、『東本願寺』との部分は、......によれば、債権者の通称であって、しかも、その宗教法人としての正式名称以上に社会に通用している名称であることが明らかであり、......」とされていることからも認め得るものである。

他方、「真宗」の文字部分は、我国仏教浄土門の一派であり、親鸞を開祖とし、浄土宗より出た一派を指す語であって、その1つの派として真宗大谷派が存在することは、同人の名称中に「真宗」の文字が用いられていることからも明らかであり、このことは一般世人に広く知られているものと認められる。

ところで、宗教界においては、宗教団体等の名称が、それ自体教義上の立場・主張と密接な関連性を有し、その立場・主張を象徴的に表象する役割を担っていることが少なくないことや、宗派、宗教団体等を指称する宗教上の用語が限られていることから、類似する名称の宗教団体等が数多く存在している実情にあることが認められ、また、請求人(出願人)等が、真宗大谷派との間におけるいわゆる「お東紛争」といわれる抗争に関連して昭和54年に「浄土真宗東本願寺派法人連盟」なる新門派を結成した経緯のあること等も広く知られているが、同人が「真宗東本願寺」なる名称の宗教団体等を結成した事実、もしくは同名の宗教団体等が他に存することの事実については、その証左を見いだすことができない。

そうとすれば、本願商標を構成する「真宗東本願寺」の文字は、本願の出願当時、これに接する者により、真宗大谷派の通称として認識される「東本願寺」の文字の前部に、同人が主張する宗派名の「真宗」の文字を冠したものであるところから、その構成文字の全体をもって、真宗を標榜する真宗大谷派を表したものとして理解、認識される関係にあったものとみるのが相当である。

そして、宗教団体等は、出版物等の種々の商品の取引に関係する場合の多いことが知られており、真宗大谷派も、多くの商品の取引に関係しているものと認められる。

してみれば、上記のとおりの「真宗東本願寺」の文字より構成される本願商標は、これを請求人(出願人)がその指定商品に使用する場合、真宗大谷派の取扱いに係る商品であるか、あるいは同人と何らかの関係を有する者の取扱いに係る商品であるかの如く理解、認識され、商品の出所について誤認、混同を生ずるおそれがあるものと認められる。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当し、登録すべきでない。

よって、結論のとおり審決する。

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