Trademark Appeal Case
地名と一般名称の結合の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−4468(T2000−4468/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第25類「和服」を指定商品として、平成9年11月19日に登録出願され、その後、指定商品については、平成11年3月1日付け手続補正書により「綴織物を使用した和服」に補正されたものである。
2 当審における拒絶の理由
本願商標は、「當麻つづれ」の文字を書し、「當麻」の上段に小さく「たいま」と振り仮名を書してなるところ、その構成中の「當」の文字は「当」の旧字であり、そして、例えば、広辞苑(第5版、1998年11月11日 株式会社岩波書店発行)において、「当麻」は「奈良県北葛城郡の地名」、「当麻寺」は「奈良県当麻町にある真言・浄土兼宗の寺。奈良時代建造の東塔・西塔や当麻曼陀羅など多くの国宝を蔵する。」、「当麻曼陀羅」は「当麻寺に伝わる浄土曼陀羅で、観無量寿経に基づいた阿弥陀浄土変相図。763年藤原豊成の女中将姫法如が当麻寺で出家し、蓮糸で織ったという伝説が鎌倉時代からある。ひどく破損した原図は(8世紀の製作)は縦横とも約4メートルの綴織。」と記載されており、当麻寺が所蔵する国宝の当麻曼陀羅について、一般に知られているものであると認められる。
同じく、本願商標の構成中「つづれ」の文字は、新・田中千代服飾事典(同文書院、1991年10月22日発行)において「つづれおり(綴織)」が「経(たて)糸および緯(よこ)糸に数色の色糸を用いて、紋様(もんよう)、風景などを織りだした織物。・・・婦人用帯地のほか、袴,袷羽織に用いる織物組織も『綴織(つづれおり)』または単に『綴(つづれ)』という。」と記載されるなど、本願指定商品との関係においては、「つづれ」といえば「綴織」の意を有すると理解されるものであると認められる。
そして、「当麻つづれ」に関して、例えば、株式会社本つづれ勝山(京都市右京区龍安寺五反田町7番地)のインターネットホームページにおいて、「『当麻(たいま)つづれ』とは奈良(大和ノ国)・二上山の麓、当麻寺に寺宝として所蔵されている国宝『綴織当麻曼陀羅図』を手本として、精緻な組織をそのままに再現したつづれ織です。・・・用糸は訳3cmの間に縦糸60本横糸270本と、現在のつづれ織と比べて誠に精緻な組織で、卓越した織り技術にて製織されています。・・・弊社の再現した『当麻つづれ』も、約3cmに縦糸65本横糸270本と精緻な組織となっており、帯地をはじめ、弊社の販売商品の多く用いられています。」との記載が存在する。
してみれば、本願商標は、これを平成11年3月1日付け提出の手続補正書により補正された本願指定商品「綴織物を使用した和服」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、当麻寺が所蔵する国宝の当麻曼陀羅に関係する「當麻」、「たいま」の文字と「綴織」の意を有する「つづれ」の文字とを結合したものと容易に認識、理解されるものであり、全体として「当麻曼陀羅を手本にした綴織」なる意味合いをもって、商品の品質を表示したものと理解するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を有するものとは認識しないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
3 当審の判断等
当審において、上記2の新たな拒絶理由を平成14年1月17日付けで通知し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、請求人(出願人)からは何らの意見、応答もない。
そして、上記の拒絶の理由は妥当なものと認められる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、これを登録すべきものとすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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