Trademark Appeal Case
結合商標と著名商標の混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第12159号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲Aのとおりの構成よりなり、第23類「糸(脱脂屑糸を除く。),脱脂屑糸」を指定商品として、平成8年10月23日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、英国Pendle&Rivett社製のウール地として本願出願前より広く需要者に認識されている『FINTEX』の文字をその構成中に有するものであるから、これを出願人が指定商品に使用するときは需要者が上記会社もしくは上記会社と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように商品の出所について混同を生じさせるおそれがある。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定、判断して本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)「FINTEX」及び「フィンテックス」の商標の著名性について
別掲Bに示す事実関係を総合すると、「FINTEX」及び「フィンテックス」の文字よるなる商標(以下「引用商標」という。)は、「紳士服地」などに永年使用された結果、遅くとも本願商標の出願時までには、我が国において取引者、需要者の間において広く知られ著名に至っていたものであり、その著名性は現在も継続しているものと認められる。
(2)商品の出所の混同について
本願商標は、別掲Aのとおり、「KROWNFINTEX」の欧文字を書し、その上段にやや小さく該文字の表音を「クラウンフィンテックス」の片仮名文字で書してなるものである。しかして、本願商標の各文字部分から生ずる「クラウンフィンテックス」の称呼は9音というやや長い音数からなり冗長なものといえるものであり、本願商標は、「KROWN」と「FINTEX」、「クラウン」と「フィンテックス」の2語をそれぞれ結合して構成されているものと認識させるものである。そして、本願商標は、上段及び下段の文字がそれぞれ全体として一般に親しまれた特定の熟語を表すものであるとか、特定の人名を表すものとして知られているとかの事情は認め得ないところである。
また、本願商標に係る指定商品は「糸」であり、該商品と引用商標が使用されている紳士服地をはじめとする商品とは密接な関係を有するものであるといえるものである。
そうとすると、前記(1)のとおり、我が国において遅くとも本願商標の登録出願時までには引用商標が取引者、需要者の間に広く認識されていたという取引の実情を考慮すると、本願商標は、これをその指定商品に使用する場合には、引用商標と構成上相違する点があるとしても、これに接する取引者、需要者は、前記した実情から「FINTEX」及び「フィンテックス」の文字部分に着目して、引用商標を連想、想起し、その商品が引用商標に係る権利者と組織的、経済的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるといわなければならない。
そして、この混同を生ずるおそれは、本願商標登録出願時から現在においても継続しているものと認められる。
(3)結び
以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第15号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は妥当なものであって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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