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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「クレジットゲートウェイの識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:平成10年審判第16552号|請求不成立)

審判番号
平成10年審判第16552号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
クレジットゲートウェイの識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成10年審判第16552号・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「クレジットゲートウェイの識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「クレジットゲートウェイ」の片仮名文字を横書きしてなり、第9類願書記載の商品を指定商品として、平成9年3月6日登録出願、その後、指定商品については、最終的に、平成11年1月29日付手続補正書をもって、「電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク及び磁気テープ・その他の電子応用機械器具及びその部品、電気通信機械器具」と減縮補正したものである。

2 原査定の理由

原査定は、「本願商標は、電子計算機のオンライン利用でのショッピングがあることよりみれば、『クレジットで使用するゲートウェイに係わる商品』の意味合いを認識させる『クレジットゲートウェイ』の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これを本願の指定商品中『電子応用機械器具及びその部品』との関係では、例えば『クレジット決済ゲートウェイ用の電子計算機用プログラムを記憶させた記憶媒体』等、上記文字に照応する商品に使用するときは、単に商品の品質、用途を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定して本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、その構成前記のとおり「 クレジットゲートウェイ」の片仮名文字を表してなるところ、本願指定商品との関係においては、「クレジット」及び「ゲートウェイ」の各文字を組み合わせてなるものと容易に理解させるものである。

そして、現在では、インターネットにおいて、主にクレジットカードによる決済(代金の支払い等)によって商取引(利用者を信用した信用取引)が行われていることから、本願商標の構成中前半の「クレジット」の文字は、これを想起させるものであって、同後半の「ゲートウェイ」の文字は、例えば、日経BP社1995年9月27日発行の「日経パソコン新語辞典96年版」の「ゲートウェイ(gateway)」の項には「LANやグループウエアにおいて、あるネットワークを別の種類のネットワークに接続し、データを相互にやりとりするためのハードウエアやソフトウエアのこと。電子メールではゲートウェイ機能は特に重要である。」との記載が認められる。

ところで、一般の日刊新聞掲載記事をみるに、「1997年4月23日付日刊工業新聞」の9頁には、日本IBM、NTTデータから決済ゲートウェイを受注。『SET』に準拠」の見出しのもと「日本アイ・ビー・エムはNTTデータ通信からインターネット上でのオンライン・ショッピングを可能にする決済ゲートウェイを受注した。これによりNTTデータ通信が運営するクレジット信用照会ネット・・・・」との記載、「1998年8月21日付日刊工業新聞」の7頁には、「ベクター、インターネットでSET対応の決済を開始」との見出しのもと「・・・・ベクター・シェアレジ・サービスはSETのVer1.0に対応、利用者側ソフト(電子財布)にIBM社製、店舗側ソフト(店舗モジュール)にメシアン社製、カード会社側ソフト(決済ゲートウェイ)にIBM社製のソフトをそれぞれ採用した。SET方式のクレジット決済では、これまで同一企業が開発した三種類のソフトを使うケースしかなく、今回が初の異ベンダー間接続となる。・・・・」との記載が認められる。

さらに、いわゆるインターネットで情報を公開しているサイトをみると、「通産省資料の19プロジェクト紹介(平成7年12月)」の題のもと「エージェント・ネットワーク・システムの技術開発と実証実験」の概要として「分散リソースの一元的な取り扱いより高度なユーザインターフェースを提供するエージェントを開発。また、クレジット処理センターとバーチャルモールとのクレジットカード処理が行えるクレジットゲートウェイを開発。」との紹介、「インターネットでデビット方式はできるか」の題のもと「2.これを実現する方法は」として「・・・●具体的には、電子クレジットのゲートウェイ(インターネット上のやりとりをパッケージ化)導入して、CAFISポートに接続すれぱ完成する。・・・●もちろん、自行に口座を持っている人は、この電子クレジットゲートウェイを通じて・・・利用可能となる。・・・」との紹介が認められる。

以上のことよりすれば、クレジットカードによるインターネット上でのオンライン・ショッピング等の商取引に関する処理の行えるゲートウェイが開発、使用されていて、これを「電子クレジットゲートウェイ」と表現している事実を認めることができる。

そうとすれば、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、上記の事実からして、クレジットカードによる決済処理の行える機能を有する商品であると理解するに止まるというのが相当であるから、結局、本願商標は商品の品質、機能を表示したものといわざるを得ず、また、これを上記機能を有しない商品について使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるものといわなければならない。

してみれば、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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