結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2001−35132(T2001−35132/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4114409号商標(以下「本件商標」という。)は、平成4年11月24日に登録出願、「ANSWER」の文字を横書きしてなり、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,ベルト」を指定商品として、同10年2月13日に設定登録されたものである。
請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する登録第4030354号商標は、「ANSWER」の文字を横書きし、平成7年7月18日に登録出願、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,マフラー,耳覆い,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,その他の被服,靴類(「靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具」を除く。)」を指定商品として、同9年7月18日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。同じく登録第4311007号商標は、「ANSWER」の文字を横書きし、平成7年7月18日に登録出願、第12類「自転車・オ−トバイ用シートカバー,自転車・オ−トバイのハンドルの中間部に取り付ける防護パッド」を指定商品として、同11年9月3日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
請求人は、「本件商標の登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求める。」と申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第16号証(枝番号含む。)を提出した。
(1)請求の利益
被請求人は、請求人の所有する登録第4030354号に対して、本件商標を引用して登録異議を申立てている。よって、請求人は、本件審判請求をするについて利害関係を有する。
(2)商標法第4条第1項第10号について
引用商標と同一の商標は、請求人の本国において1985年及び1994年に第1349539号及び第1868002号をもって登録されている。
引用商標は、当初は自動二輪車用の衣料,靴,保護具に主として使用されていたが、その後は自動二輪車の部品、附属品に拡大され現在に至っている。
その結果、引用商標は、自動二輪車用の衣料,保護用具,自動二輪車の部品,附属品の商標として、本件商標出願の当時、需要者間に周知されるに至っていた。また、引用商標を付した上記商品は、日本の業者、有限会社プロト、コミネオートセンター等を通して、1991年頃から日本に輸入され販売されていた。従って、日本において本件商標出願の当時には、少なくとも自動二輪車の需要者間には、引用商標は、請求人の業務に係る商品たることを示す標識として周知されていた。これらの事実は、甲第2号証ないし同第16号証として提出する請求人のカタログ、日本の輸入業者のパンフレット、取引書類等によって明らかである。
本件商標の指定商品は、引用商標の使用商品中「ジャージー,パンツ,手袋,ヘルメット,耳覆い」等と同一又は類似する。
従って、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものである。
(3)商標法第4条第1項第15号について
前記(2)と同様の理由により、本件商標がその指定商品に使用されるときはそれら商品があたかも請求人の商品であるか又は請求人からライセンスを得ているなど何らかの関係を有する者の商品であるかの如き、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
(4)商標法第4条第1項第7号について
引用商標は、本件商標出願前、米国及び日本の需要者間に周知されていたものであるから、本件商標の出願人の如き業界大手の会社にあっては、少なくともその事実について知っていたか又は知り得る状態にあったものということができる。本件商標が、請求人の周知の商標であることを知っていて、又は知り得た状態にあって、これを出願する行為は他人の商標の盗用に他ならず、国際信義に反する行為であるということができる。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものである。
(5)上記詳述した理由により、本件商標の登録は商標法第46条第1項第1号の規定によって無効とされるべきである。
被請求人は、何ら答弁していない。
(1)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
引用商標が周知・著名なものであるとして、請求人が提出した甲第1号証ないし同第16号証(枝番号含む。)を検討する。
甲第1号証の1及び2は、米国における引用商標と同一の構成よりなる商標の登録の事実を証する書面であるが、米国において登録があるからといって、周知・著名であるとはいえないものである。
甲第2号証ないし同第10号証は、いずれも英文によるカタログであり、これらのカタログが我が国において使用されていた事実を証する書面は見当たらない。
甲第11号証は、我が国の取引業者との間の入金票であるが、その取引金額はさほど多いとはいえない。
甲第12号証ないし同第15号証の書面によっては、我が国の業者との取引の事実が認められる程度であって、引用商標の周知・著名性を立証し得るものとはいえないものである。
甲第16号証は、和文によるパンフレットであるが、該パンフレットは発行年月日が明らかでなく、これによって引用商標の周知・著名性が立証されるものでもない。
以上を総合的に判断するに、請求人提出の甲各号証によって、引用商標を付した商品が我が国の取引業者との間で取引されている事実は認め得るとしても、その商品がどの程度の規模で宣伝・広告され、如何なる場所(地域)で、如何なる者によって販売され、どの程度の販売実績を有するのかが一切証明されておらず、この程度の証拠をもってしては、引用商標が取引者・需要者間に広く認識されるに至っているものと認めることはできない。
してみれば、本件商標は、他人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標又はこれに類似するものとすることはできないものであり、かつ、本件商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者・需要者は、請求人又は請求人と組織的、経済的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものといわざるを得ない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に違反して登録されたものということはできない。
(2)商標法第4条第1項第7号について
本件商標は上記に示すとおりの構成よりなるところ、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な印象を与えるような文字又は図形からなるものでなく、また、本件商標を指定商品について使用することが社会公共の利益・一般道徳観念に反するものとすべき事実は認められず、他の法律によってその使用が禁止されている事実も認められない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものということはできない。
(3)結論
以上のとおり、本件商標は、請求人主張の各法条の規定に違反して登録されたものとはいえないから、商標法第46条第1項の規定によりその登録を無効とすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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