結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成11年審判第31444号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第2520786号商標(以下「本件商標」という。)は、「トンガリ」の片仮名文字と「TONGARI」の欧文字を上下二段に書してなり、平成2年9月14日に登録出願、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、平成5年3月31日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。
1.本件商標は、その指定商品について過去3年間日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが継続して使用した事実がない。
したがって、本件商標は、その指定商品について、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消されるべきである。
2.答弁に対する弁駁
(1)乙第1号証は、不知である。
(2)乙第2号証は、本件審判の請求前3月から同審判の請求の登録の日までに該当する平成11年11月18日に作成された納品書(納入業者控)により、本件商標の使用の事実を立証しようとするものであり、かつ、上記納品書は、被請求人が本件審判の請求があったことを知った後に作成されたことは、特許庁においても明らかであるので、商標法第50条第3項に基づき、本件商標の使用の事実を立証するものとは認められない。
(3)乙第3号証及び乙第4号証は、本件商標の通常使用権者とされている株式会社セラーノ(以下「セラーノ」という。)が作成した納品書により、本件商標の使用の事実を立証しようとするものであるが、上記納品書は不知であり、納品先である「SSOKボトム」が上記納品書を受領した事実が立証されない限り、本件商標の使用の事実を証明する証拠としては成立しないものである。
(4)乙第5号証は、乙第4号証の納品書により、平成11年7月6日に納品先である「SSOKボトム」に納入されたと思われる「スカート」に商標「TONGARI」を表示したラベルを付して撮影し、本件商標の使用の事実を立証しようとするものであるが、平成11年7月6日に既に販売した上記の「スカート」が何故被請求人の代理人の手元にあるのか不思議である。また、上記「スカート」に添付されたラベルは、平成11年7月6日に上記の納入先「SSOKボトム」に納入された時のものであるのか、被請求人の代理人が撮影したとき添付したものであるのか不明である。
したがって、乙第5号証は、上記「スカート」の所持者である「SSOKボトム」又は同「スカート」の購入者が作成したものでない限り、本件商標の使用の事実を立証する証拠としては成立しないものである。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第5号証を提出した。
1.被請求人は、本件商標について「セラーノ」に通常使用権を設定している(乙第1号証)。
2.通常使用権者である「セラーノ」は、「スカート」について、本件商標を使用している(乙第2号証ないし乙第5号証)。
なお、乙第5号証における登録商標の使用説明書(4)の撮影日は、平成12年1月19日となっているが、これはそれ以前から使用していた商品を代理人が撮影したものである。この点については、商品に付されたラベルの品番が乙第4号証の登録商標の使用説明書(3)に添付した納品書と合致していることからも明らかである。
3.以上の証拠から、本件商標は、その指定商品に使用されていることは明らかである。また、その使用形態も欧文字のみの使用であっても、同一の称呼及び観念が生じるものであるから、当然登録商標の使用と認められるものである。
1.本件について、使用に係る商品が本件商標の指定商品中に属する商品であること及び使用に係る商標が本件商標と社会通念上同一のものであることについては、当事者間に争いがない。
そこで、「セラーノ」が通常使用権者であるか否か、また、本件商標と社会通念上同一の商標を本件審判の請求の登録前3年以内に使用したか否かについて検討する。
(1)乙第1号証(商標の使用権設定契約書)によれば、商標権者である「株式会社マーケテック」は、「セラーノ」との間で、平成10年12月21日に、「商標登録番号 第2520786号」(第1条)について、「地域 日本全国」、「期間 平成11年1月1日より、平成11年12月31日まで」(第2条)とする通常使用権の設定契約を締結したことが認められる。
(2)乙第2号証に添付の「納品書(納入業者控)」によれば、平成11年11月18日に「セラーノ」は、「SSOK」に「06136 スカート・TONGARI」、「06139 スカート・TONGARI」、「14142 スカート・TONGARI」を納品したことが認められる。
(3)乙第3号証に添付の「納品書(取引先控)」及び「納品書(控)」によれば、平成11年6月9日に「セラーノ」は、「SSOK(ボトム)」に「015833−08 スカート・TONGARI」、「011427−08 スカート・TONGARI」を納品したことが認められる。
(4)乙第4号証に添付の「納品書(取引先控)」及び「納品書(控)」によれば、平成11年7月6日に「セラーノ」は、「SSOK(ボトム)」に「034808−08 スカート・TONGARI」、「034804−08 スカート・TONGARI」、「014844−08 スカート・TONGARI」を納品したことが認められる。
(5)乙第5号証に添付の写真は、表面には図形と「TONGARI」の文字が表示され、裏面には「TONGARI」の文字、及び「No.034808−08」、「SIZE 11号66〜72 COL 83」、「表 ポリエステル 100%」、「裏 レーヨン 100%」の各文字等が表示されたラベルが付けられたスカートを撮影したものと認められ、その撮影年月日は平成12年1月19日であり、撮影場所は被請求人の代理人の事務所と認められる。
2.前記1.で認定した事実によれば、「セラーノ」は、本件商標の商標権についての通常使用権者と認め得るところである。そして、通常使用権者である「セラーノ」は、遅くとも平成11年7月6日には、乙第5号証に示す商品「スカート」(品番;034808−08)を「SSOK(ボトム)」に納品したことが認められる。
したがって、通常使用権者は、本件取消に係る指定商品中の「スカート」に、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を、日本国内において本件審判の請求の登録(平成11年12月22日)前3年以内に使用していたと認め得るところである。
3.請求人の主張について
(1)請求人は、乙第3号証及び乙第4号証について、納品先である「SSOKボトム」が上記納品書を受領した事実が立証されない限り、本件商標の使用の事実を証明する証拠としては成立しない旨主張する。
しかしながら、乙第3号証及び乙第4号証に添付された「納品書」は、取引があった事実を立証する取引書類の一つであり、本件納品書が取引書類として不自然であるということできないし、また、偽造されたものであるという証拠も見出せない。
したがって、上記に関する請求人の主張は、採用することができない。
(2)請求人は、平成11年7月6日に既に販売した「スカート」が何故被請求人の代理人の手元にあるのか不思議であるし、また、上記「スカート」に添付されたラベルは、平成11年7月6日に上記の納入先「SSOKボトム」に納入された時のものであるのか、被請求人の代理人が撮影したとき添付したものであるのか不明である。したがって、乙第5号証は、上記「スカート」の所持者である「SSOKボトム」又は同「スカート」の購入者が作成したものでない限り、本件商標の使用の事実を立証する証拠としては成立しない旨主張する。
しかしながら、取引市場に流通する同種の商品は、特殊な場合を除き大量に生産されるのが一般的であることを考えると、平成11年7月6日に既に販売してしまったから、それと同種の商品がないとする請求人の主張は当を得ていない主張といわざるを得ないし、甲第5号証に添付された写真は、通常使用権者の取扱いに係る「スカート」について、実際に取引があったことを示す取引書類に記載された品番と同一の商品に、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を表示したラベルが付されていることを証明するための、いわば本件商標の使用状態の写真というべきものであるから、乙第5号証につき、「スカート」の所持者である「SSOKボトム」又は同「スカート」の購入者が作成したものでない限り、本件商標の使用の事実を立証する証拠としては成立しない旨の請求人の主張は、採用することができない。
4.以上のとおりであるから、本件商標についての登録は、商標法第50条第1項の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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