Trademark Appeal Case
複合商標の要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90767(T2001−90767/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4490175号商標(以下「本件商標」という。)は、2000年1月29日にグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国においてした出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して平成12年7月28日に登録出願、「LULU GUINNESS」の文字を書してなり、第3類、第18類、第20類、第21類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年7月13日に設定登録がされたものである。
2 登録異議申立の理由
(A)登録異議申立人「アーサー ギネス サン アンド カンパニー(ダブリン)リミテッド」(以下「申立人甲」という。)は、以下の(1)ないし(5)に示す各登録商標を引用し、本件商標は、引用C商標ないし引用E商標と類似する、また、申立人甲及び「ギネス ワールド レコーズ リミテッド」(以下「申立人甲等」という。)の商品を表示するものとして著名な引用A商標及び引用B商標と同一又は類似する本件商標がその指定商品に使用された場合、取引者・需要者をして、その商品が申立人甲等の製造・販売又は提供に係る商品又は役務であるかの如く、あるいは、同人と何等かの経済的・組織的関連があるかの如く認識され、出所混同を生ぜしめるおそれがあることが極めて高いから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるとしている。
〈引用商標〉
(1)登録第735687号商標(以下「引用A商標」という。)は、昭和39年5月16日に登録出願、「GUINNESS」の文字を書してなり、第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同42年3月23日に設定登録、その後、同52年11月8日、同62年6月18日及び平成9年7月4日の三度に亘る商標権存続期間の更新登録がされたものである。
(2)登録第4220286号商標(以下「引用B商標」という。)は、平成4年11月16日に登録出願、「GUINNESS」の文字を書してなり、第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同10年12月11日に設定登録がされたものである。
(3)登録第4220287号商標(以下「引用C商標」という。)は、平成4年11月16日に登録出願、「ギネス」の文字を書してなり、第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同10年12月11日に設定登録がされたものである。
(4)登録第875772号商標(以下「引用D商標」という。)は、昭和43年9月12日に登録出願、「GUINNESS」の文字を書してなり、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同45年10月9日に設定登録、その後、同56年2月27日、平成8年1月30日及び同12年12月19日の三度に亘る商標権存続期間の更新登録がされたものである。
(5)登録第1785949号商標(以下「引用E商標」という。)は、昭和58年5月24日に登録出願、「GUINNESS」及び「ギネス」の文字を二段に横書きしてなり、第22類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同60年6月25日に設定登録、その後、平成7年10月30日に商標権存続期間の更新登録がされたものである。
(B)登録異議申立人「三共株式会社」(以下「申立人乙」という。)は、以下の(6)ないし(8)に示す各登録商標を引用し、本件商標は、引用F商標と類似する、また、引用G商標及び引用H商標は、申立人乙の業務に係る商品「総合感冒薬」を表示するためのものとして本件商標の登録出願前より、その取引者及び需要者間において広く認識されている商標であるから、これを第3類の指定商品に使用するときには、該商品が申立人乙の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について誤認・混同を生じさせるおそれがあるので、本件商標は、その指定商品中、第3類の指定商品につき、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるとしている。
〈引用商標〉
(6)登録第4137154号商標(以下「引用F商標」という。)は、平成8年9月27日に登録出願、「LULU」の文字を書してなり、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年4月17日に設定登録がされたものである。
(7)登録第66124号商標(以下「引用G商標」という。)は、大正3年5月1日に登録出願、「LULU」の文字を書してなり、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同3年6月22日に設定登録、その後、同13年10月29日に本商標権の回復登録、さらに、昭和8年10月23日、同28年10月8日、同49年10月30日、同59年6月20日及び平成6年5月30日の五度に亘る商標権存続期間の更新登録がされたものである。
(8)登録第590192号商標(以下「引用H商標」という。)は、昭和35年9月12日に登録出願、「ルル」の文字を書してなり、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同37年6月20日に設定登録、その後、同47年10月18日、同57年6月25日、平成4年6月29日及び同14年1月8日の四度に亘る商標権存続期間の更新登録がされたものである。
3 当審の判断
(A)申立人甲の申立てについて
本件商標は、前記に示すとおり「LULU GUINNESS」の文字よりなるところ、構成各文字は、同じ書体、同じ大きさで表されていて、外観上まとまりよく一体的に看取し得るものであって、これより生ずると認められる「ルルギネス」の称呼も格別冗長なものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものであり、しかも、「LULU GUINNESS」は商標権者の商号の略称といえるものであるから、本件商標は、その構成文字全体をもって一体不可分のものと認識し把握されるとみるのが相当である。
そうとすれば、本件商標は、その構成文字に相応して「ルルギネス」の称呼のみを生ずるものといわざるを得ない。
他方、引用C商標ないし引用E商標は、その構成文字に相応して「ギネス」の称呼を生ずるものと認められる。
しかして、本件商標より生ずると認められる「ルルギネス」の称呼と引用C商標ないし引用E商標より生ずると認められる「ギネス」の称呼とは、その構成音数に明らかな差異が認められるものであるから、両称呼は容易に区別し得るものである。
また、その他、本件商標と引用C商標ないし引用E商標とを類似のものとすべき理由は見出せない。
してみれば、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれよりしても引用C商標ないし引用E商標と紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
また、本件商標は、前記のとおり、引用C商標ないし引用E商標とは類似しないものであって、引用A商標及び引用B商標についても同様に判断し得るものであるから、本件商標は、引用A商標及び引用B商標とは別異のものであって、他に混同を生ずるとすべき格別の事情も見出し得ないものである。
してみれば、本件商標は、引用A商標及び引用B商標が本件商標の登録出願時には申立人甲の業務に係る商品「黒ビール」等、あるいは、ギネス ワールド レコーズ リミテッドの業務に係る商品「印刷物」等の商標として取引者・需要者の間に広く認識されていたとしても、本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者・需要者が直ちに引用A商標及び引用B商標を想起し、該商品が申立人甲等または申立人甲等と組織的、経済的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。
(B)申立人乙の申立てについて
本件商標は、前記のとおり、その構成文字に相応して「ルルギネス」の称呼のみを生ずるものといわざるを得ない。
他方、引用F商標は、その構成文字に相応して「ルル」の称呼を生ずるものと認められる。
しかして、本件商標より生ずると認められる「ルルギネス」の称呼と引用F商標より生ずると認められる「ルル」の称呼とは、その構成音数に明らかな差異が認められるものであるから、両称呼は容易に区別し得るものである。
また、その他、本件商標と引用F商標とを類似のものとすべき理由は見出せない。
してみれば、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれよりしても引用F商標と紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
また、本件商標は、前記のとおり、引用F商標とは類似しないものであって、引用G商標及び引用H商標についても同様に判断し得るものであるから、本件商標は、引用G商標及び引用H商標とは別異のものであって、他に混同を生ずるとすべき格別の事情も見出し得ないものである。
してみれば、本件商標は、引用G商標及び引用H商標が本件商標の登録出願時には申立人乙の業務に係る商品「総合感冒薬」の商標として取引者・需要者の間に広く認識されていたとしても、本件商標をその指定商品中第3類の指定商品に使用した場合、これに接する取引者・需要者が直ちに引用G商標及び引用H商標を想起し、該商品が申立人乙または申立人乙と組織的、経済的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものとはいえないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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