Trademark Appeal Case
称呼類似性の判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90763(T2001−90763/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4488923号商標(以下「本件商標」という。)は、「AdapTrack」の文字を横書きしてなり、平成10年2月9日に登録出願、第9類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品又は指定役務として、平成13年7月6日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る、「ADAPTALOK」の文字を横書きしてなり、平成3年6月14日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成6年10月31日に設定登録された登録第2697734号商標(以下「引用商標1」という。)、及び「ADAPTEC」の文字を横書きしてなり、平成2年9月25日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年10月29日に設定登録された登録第2587132号商標(以下「引用商標2」という。)と称呼において類似する商標であり、その指定商品も同一又は類似のものである。また、引用商標2は、申立人の商標として広く一般に知られているから、本件商標がその指定商品又は指定役務に使用された場合、商品又は役務の出所について混同を生ずるおそれがある。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号の規定に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、「AdapTrack」の文字よりなるところ、これを構成する「Adap」と「Track」の各文字は、同じ書体でまとまりよく一体的に構成されていて、両文字間には特に軽重の差を見出すことができないものである。また、これより生ずる称呼も格別冗長というべきものではなく、一連に称呼し得るものであり、他にいずれかの文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見出せない。
そうとすれば、本件商標は、全体をもって一体不可分の構成よるなるものと認識し把握されるとみるのが相当であるから、全体の構成文字に相応して「アダプトラック」の称呼みを生ずるものといわなければならない。
これに対し、引用商標1の「ADAPTALOK」及び引用商標2の「ADAPTEC」の各文字は、同じ書体、同じ大きさで、まとまりよく一体的に構成されていて、全体の文字より生ずる称呼も格別冗長というべきものではなく、一連に称呼し得るものであるから、両商標とも、構成全体をもって一体不可分の構成よりなるものというべきであり、それぞれの構成文字に相応し、引用商標1は、「アダプタロック」の称呼を、引用商標2は、「アダプテック」の称呼をそれぞれ生ずるものと判断するのが相当である。
そこで、まず、本件商標より生ずる「アダプトラック」の称呼と、引用商標1より生ずる「アダプタロック」及び引用商標2より生ずる「アダプテック」の称呼とを比較すると、これらの称呼は、前半部の「アダプ」の称呼を同じくするものの、後半部において「トラック」と「タロック」「テック」の音の相違を有するものであって、この程度の差異をもってすれば、相紛れるおそれはないものというべきであるから、本件商標は、引用商標1及び引用商標2と称呼において類似する商標とは判断することができず、他にこれらの商標を類似するものとすべき事由は見出し得ない。
(2)申立人の提出に係る証拠によれば、申立人はコンピュータと周辺機器を接続するためのインターフェースである「SCSIチップ」のメーカーであって、申立人の商品には引用商標2が使用されていることが認められる。
しかしながら、本件商標は、上記のとおり、一体不可分の構成よりなるものであって、引用商標2と類似する商標でないばかりでなく、誤認、混同の生ずる事由の見出せない別異の商標といわざるを得ないから、本件商標をその指定商品又は指定役務に使用した場合、取引者、需要者がこれより引用商標2を連想、想起するものとは判断することができない。
してみれば、本件商標は、申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品又は役務であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。
(3)以上のとおりであり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号の規定に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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