Trademark Appeal Case
周知商標と複合商標の類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90733(T2001−90733/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4487129号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成12年7月24日に登録出願、「アルティメーション」の片仮名文字と「ULTIMATION」の欧文字を二段に書し、指定商品を第3類「化粧品、せっけん類、歯磨き、香料類、つけまつ毛」として、平成13年6月29日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)本件商標は、登録異議申立人が引用する次の(ア)ないし(ス)に示す登録商標(以下、「引用各商標」という。)と類似の商標であり、また、本件商標の指定商品と(ア)ないし(ケ)の引用各商標の指定商品とは同一又は類似のものである。したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
(2)甲第1号証に示す商標登録第552168号「ULTIMA」は昭和34年4月1日に商標登録出願され、昭和35年6月10日に商標登録されたものであり、その後も継続的に「ULTIMA II」等の商標を出願・登録して現在に至っている。これより、申立人が少なくとも40年以上に亘り「ULTIMA」商標の登録及びその保護に努めてきたことは明確である。
甲第2号証は、1999年頃に発行された雑誌「balanding」に掲載された「ULTIMA」商品の紹介記事である。この記事には、「アルテイマ/ULTIMA II」商標がメーク落とし、洗顔、化粧水、乳液、美容液と言ったスキンケア商品、アイペンシル、マスカラといったアイケア商品、口紅、リップブラシと言ったリップケア商品、マニキュア、除光液といったネイルケア商品、ボディークリームと言ったボディーケア商品など化粧品全般について幅広く使用されてきたことを物語っている。申立人の「アルティマ/ULTIMA II」商標を付した商品は、各種の雑誌にも紹介されてきた。
こうした長年の使用の結果、申立人の「ULTIMA/アルティマ」商標は、化粧品の需要者・当業者間においては相当程度周知著名な商標となっていた。
甲第5号証は、昭和45年に発行された東京商工会議所による証明書であるが、これが「ULTIMA/アルティマ」商標を付した各種化粧品がレブロン株式会社によって昭和40年頃より発売され、広告宣伝の結果取引者・需要者間において「ULTIMA/アルティマ」商標が周知著名となっているものであることを証明している。
したがって、申立人の「ULTIMA/アルティマ」商標が我が国需要者間において、本件商標が出願される遥か以前より周知著名な商標であったことは明白である。
これに対して、本件商標は前記のとおりの構成よりなるものであるところ、その「ULTIMATION」の欧文字部分には、申立人の周知著名な「ULTIMA」の商標が含まれていることは明白である。
したがって、本件商標は申立人の周知著名な「ULTIMA」商標に類似するものであることは明白である。また、本件商標の末尾の「TION」の文字部分は、英語の「automate」(オートメーション化する)の名詞が「automation」であるように、動詞の英単語を名詞化する場合に付加される言葉であるから、本件商標はその意味合いからしても申立人の「ULTIMA/アルティマ」と密接に関連するものとして認識されることになる。
したがって、本件商標をその指定商品に使用した場合、その商品の需要者が申立人の業務に係る商品と出所について混同するおそれがあるから、本件商標は商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであり、その登録は取り消されるべきである。
〈引用商標〉
(ア)登録第552168号商標は、昭和34年4月1日登録出願、商標の構成を「ULTIMA」の欧文字とし、昭和35年6月10日に設定登録され、その後、昭和55年9月26日、平成2年4月27日、平成12年1月25日の3度に亘り存続期間の更新登録がなされ、平成12年10月4日付けで、指定商品及び区分は指定商品の書換により第3類を商品区分とする商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として登録されている。
(イ)登録第1822577号商標は、昭和56年1月26日登録出願、商標の構成を「ULTIMA II ADVANCED FORMURA」の欧文字とし、指定商品を第4類に属する商標登録原簿に記載の商品として、昭和60年11月29日に設定登録され、平成8年4月26日に存続期間の更新登録がなされているものである。
(ウ)登録第2237468号商標は、昭和62年2月24日登録出願、商標の構成を「ULTIMA II CLEAR WHITE」の欧文字とし、指定商品を第4類に属する商標登録原簿に記載の商品として、平成2年6月28日に設定登録され、平成12年2月1日に存続期間の更新登録がなされているものである。
(エ)登録第2369949号商標は、平成1年6月30日登録出願、商標の構成を「ULTIMA II PHOTO AGING SHIELDS」の欧文字とし、指定商品を第4類に属する商標登録原簿に記載の商品として、平成4年1月31日に設定登録され、その後、平成13年9月11日に存続期間の更新登録がなされ、平成14年2月27日付けで指定商品及び区分は指定商品の書換により第3類を商品区分とする商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として登録されている。
(オ)登録第2369950号商標は、平成1年6月30日登録出願、商標の構成を「ULTIMA II NEO MOIST」の欧文字とし、指定商品を第4類に属する商標登録原簿に記載の商品として、平成4年1月31日に設定登録されたものである。、
(カ)登録第2494507号商標は、平成2年4月5日登録出願、商標の構成を「ULTIMA II SYSTEMA ACTIF」の欧文字とし、指定商品を第4類に属する商標登録原簿に記載の商品として、平成5年1月29日に設定登録されたものである。
(キ)登録第3121028号商標は、平成5年4月30日登録出願、商標の構成を二段に表した「ULTIMAII」の欧文字と「アルティマII」の片仮名文字とし、指定商品を第3類に属する商標登録原簿に記載の商品として、平成8年2月29日に設定登録されたものである。
(ク)登録第3325991号商標は、平成6年10月19日登録出願、商標の構成を「ULTIMA II」の欧文字とし、指定商品を第3類に属する商標登録原簿に記載の商品として、平成9年6月27日に設定登録されたものである。
(ケ)登録第4187256号商標は、平成9年6月2日登録出願、商標の構成を二段に表した「VITAL RADIANCE」「ULTIMA II」の欧文字とし、指定商品を第3類に属する商標登録原簿に記載の商品として、平成10年9月11日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、商標の構成を前記したとおり「アルティメーション」の片仮名文字と「ULTIMATION」の欧文字とするところ、その構成に係る各文字は同じ書体、同じ大きさをもって、まとまりよく一連に表されているものであるから、視覚上一体のものとして看取されるばかりでなく、これより生ずる「アルティメーション」の称呼も平滑・流暢に称呼し得るものである。
そして、構成文字全体は特定の意味合いを感得できるものでなく、観念上、係る構成文字全体をもって一種の造語を表したものと把握されるというのが相当である。
他方、引用各商標は、前記した構成よりなるものであり、それぞれの構成中の「ULTIMA」の欧文字部分及び「アルティマ」の片仮名文字部分より、「アルティマ」の称呼をも生じると判断するのが相当である。
そして、本件商標より生ずる「アルティメーション」の称呼と引用各商標より生ずる「アルティマ」の称呼は、構成音数が明らかに異なることから、それぞれの称呼全体から生じる音質も別異のものであり十分聴別し得るものである。
また、本件商標と引用商標とは、前記のとおりの構成であるから、外観上互いに区別し得る差異を有し、かつ、観念についても、引用商標が「尾音節」の意味を有する英語であるのに対し、本件商標は造語よりなるものと認められるものであるから、観念上の比較はすることができない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標と言わなければならない。
(2)更に、「ULTIMA」と「ULTIMA II」からなる引用各商標が、商品「化粧品」に使用され、申立人に係る商標として、我が国の取引者、需要者間で広く認識される周知性を有する商標であるとしても、本件商標と引用各商標とは類似するものでないこと上述のとおりであり、両者は十分に区別し得る別異の商標といえるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして直ちに引用各商標を含め引用商標(ア)ないし(キ)のいずれの商標をも想起し連想するものでなく、その商品が申立人または申立人と何らかの関係のある者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について、取引者、需要者間に誤認・混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
(4)以上に述べたとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号に違反して登録されたものとすることはできない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定
する。
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