Trademark Appeal Case
称呼類似性と著名性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90924(T2001−90924/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4505980号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成12年6月14日に登録出願、「スプリウス」の片仮名文字と「SPRIWS」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成13年9月14日に設定の登録がされたものである。
2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下、「申立人」という。)は、以下の(1)及び(2)に示す各登録商標(以下、一括して「引用A商標」という。)を引用し、本件商標は、引用A商標と類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。また、本件商標は、その構成中に申立人の広く知られた商標「Prius」、「プリウス」(以下、一括して「引用B商標」という。)と同一の文字及び同一の称呼を生ずる「プリウス」の文字を含み、かつ、一見してそれとわかるものである。そうすると、このような商標をその指定商品に使用するときには、その商品の取引者、需要者は、その商品が申立人又は申立人と経済的又は組織的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であると誤認し、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は、同法第4条第1項第15号に該当する。よって、その登録は取り消されるべきであるとしている。
〈引用A商標〉
(1)引用登録第4405267号商標は、平成11年8月23日に登録出願、「プリウス」の片仮名文字と「Prius」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年8月4日に設定の登録がされたものである。
(2)引用登録第4214932号商標は、平成8年9月11日に登録出願、別掲に示すとおりの構成よりなり、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成10年11月27日に設定の登録がされたものである。
3 当審の判断
本件商標と引用A商標は、それぞれ前記及び別掲に示すとおりの構成よりなり、いずれも特定の意味合いを有しない造語とみられるものである。
しかして、本件商標より生ずる「スプリウス」の称呼と引用A商標より生ずる「プリウス」の称呼とは、称呼における識別上重要な要素を占める語頭音において「ス」の有無の明らかな差異が認められるものであり、この差異が比較的短い音構成よりなる両称呼の全体に及ぼす影響は決して少ないものということはできないから、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合、全体の語調、語感を異にし、彼此聴き誤るおそれはないとみるのが相当である。また、外観・観念において、本件商標と引用A商標とが紛れ得るとする事由は見出せない。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものということはできない。
次に、申立人の提出に係る証拠を検討するに、引用B商標が商品「パーソナルコンピュータ」について使用されていることは認められるとしても、それら証拠は、申立人の発行するカタログ、雑誌に掲載された広告及びインターネット上に公開するホームページ情報等であって(提出証拠は、本件商標の登録出願後のものが一部含まれている。)、具体的に引用B商標に係る商品が本件商標の登録出願前にどの程度製造され販売されたものか、また、その広告・宣伝活動の実績はどうであったのか等、数量的、地域的、期間的使用状況が客観的に明らかでなく、その著名性を認めるに十分なものとはいい難い。
そして、本件商標は、引用A商標とは別異のものであること前記のとおりであり、かつ、引用B商標についても同様に別異のものであって、また、その著名性も不確かというべく、ほかに両者間に混同を来すというべき特段の事情も見出し得ないから、結局、本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者・需要者が直ちに引用B商標を想起し、該商品が申立人又は申立人と組織的、経済的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものといわざるを得ない。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものということはできない。
以上のとおり、本件商標は、前記法条の規定のいずれにも該当しないものであるから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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