Trademark Appeal Case
結合商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90894(T2001−90894/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
登録第4501744号商標(以下「本件商標」という。)は、「ヘアカラーアカデミー」の文字と「HAIR COLOR ACADEMY」の文字とを2段に横書きしてなり、平成12年5月24日に登録出願、第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、平成13年8月24日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、「毛染めや脱色等で髪の色を変化させる知識や技術を教授する学校、専門学校」の意味を容易に看取することができるものであるから、これを「ヘアカラーの知識の教授に」に使用しても、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものである。また、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る、「HAIRCOLOR JAPAN」の文字を横書きしてなり、平成4年9月30日に登録出願、第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、平成7年11月30日に設定登録された登録第3096518号商標(以下「引用商標」という。)と「ヘアカラー」の称呼において類似するものである。したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号又は同第6号、或いは、第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標、前記のとおり「ヘアカラーアカデミー」及び「HAIR COLOR ACADEMY」の両文字よりなるものであって、その指定役務との関係よりすると、「ヘアカラーアカデミー」は「ヘアカラー」と「アカデミー」の各文字を、また、「HAIR COLOR ACADEMY」は「HAIR COLOR」と「ACADEMY」の各文字をそれぞれ結合したものであるということができる。
しかしながら、「アカデミー」、「ACADEMY」の語は、知識や技術を教える「学校、専門学校」を意味するほか、「学士院、芸術院」或いは「大学、研究所などの総称」を意味する語であることは広く知られているところであり、例えば、アメリカ映画芸術科学アカデミーからアメリカ映画界における各年度優秀作品、男優・女優などに与えられる「アカデミー賞」が、わが国においても新聞、テレビなどマスメディアに取り上げられ、毎年一般の話題となっていることからも窺うことができる。
そうすると、本件商標は、その指定役務に使用された場合、「ヘアカラー」に関する「アカデミー」と称される組織を表したものであろう程度に理解されるにとどまるものであって、具体的な意味、内容は認識し得ないものといわなければならないから、特定の意味を有しない一種の造語よりなるものと判断するのが相当である。
そして、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の提出に係る証拠によれば、「ヘアカラーアカデミー」或いは「HAIR COLOR ACADEMY」の文字がヘアーカラー(HAIR COLOR)に関する技術指導などの役務について使用されている事例は見出すことができるとしても、該文字が「ヘアカラーに関する知識や技術を教授する学校、専門学校」を意味するものとして普通に使用されているものと判断することは到底困難であるといわなければならない。
申立人は、「HAIR COLOR ARTIST」及び「ヘアカラーアーティスト」の文字からなる商標の審査例(甲第4号証)並びに「ヘアエステ」に関する判決(甲第5号証)を挙げるが、いずれの事案も本件の事案とは異なるものであるから、これらは上記判断を左右するものではない。
そうとすれば、本件商標は、その指定役務について、役務の識別標識としての機能を充分に果たすものといわなければならない。
(2)本件商標は、前記のとおり「ヘアカラーアカデミー」及び「HAIR COLOR ACADEMY」の両文字、引用商標は、「HAIRCOLOR JAPAN」の文字よりそれぞれなるものであって、両者とも、それぞれの構成文字における文字の大きさ、文字の書体に異なるところはなく、一体的に表されているものである。そして、いずれかの文字部分を捉えて取引に資されるとみるべき格別の事由は見出し得ないものであるから、両商標は、共に構成全体をもって一体不可分のものと認識し把握されるものとみるのが相当である。
してみれば、それぞれの構成文字に相応して、本件商標は、「ヘアカラーアカデミー」の称呼のみを、引用商標は、「ヘアカラージャパン」の称呼のみを生ずるものといえる。
そうとすれば、本件商標と引用商標とは、外観、観念においてはもとより、称呼においても明確な音の差異を有する相紛れるおそれのない非類似のものといわなければならない。
(3)以上のとおりであり、本件商標は、商標法第3条第1項第3号、同第6号、及び同法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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