Trademark Appeal Case
称呼類似の音質差異
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−68004(T2001−68004/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件国際登録第736728号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示すとおり、「FULLTON」の欧文字を横書きした構成よりなり、2000(平成12)年5月23日を国際登録の日とし、第1類「Chemicals used in agriculture,horticulture and forestry,except fungicides,weedkillers,herbicides,insecticides and parasiticides;seed dressing preparations(included in this class),fertilizers.」及び第5類「Preparations for weed and pest control,insecticides,herbicides,fungicides.」を指定商品として、平成13年6月22日に設定登録されたものである。
2 引用商標
(1)本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用した登録第546467号商標(以下「引用1商標」という。)は、別掲(2)に示すとおり、「フルゾン」の片仮名文字を縦書きした構成よりなり、昭和33年12月16日に登録出願、第1類「化学品、薬剤及び医療補助品」を指定商品として、同35年1月7日に設定登録、その後、同55年3月28日、平成2年2月19日及び同12年1月25日の三度に亘り商標権存続期間の更新登録がされた後、同12年3月1日付で、その商品区分及び指定商品を第5類「薬剤(蚊取線香その他の蚊駆除用の薫料・日本薬局方の薬用せっけん・薬用酒を除く。)」とする書換登録がされたものである。(2)同じく、引用登録第2178705号商標(以下「引用2商標」という。)は、別掲(3)に示すとおり、「FLUZON」の欧文字を横書きした構成よりなり、昭和60年7月23日に登録出願、第1類「化学品、薬剤及び医療補助品」を指定商品として、平成1年10月31日に設定登録、その後、同11年11月24日に商標権存続期間の更新登録がされたものである。
3 登録異議申立の理由の要点
本件商標は、「FULLTON」の文字よりなるから、「フルトン」の称呼を生ずる。
一方、引用1商標及び引用2商標からは、いずれも「フルゾン」の称呼を生ずる。
したがって、本件商標は、引用商標と称呼において類似する商標であり、また、指定商品についても抵触するものであるので、本件商標は商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものであり、その登録は取り消されるべきである。
4 当審の判断
本件商標は、別掲(1)に示すとおり、「FULLTON」の欧文字を横書きした構成よりなるから、「フルトン」の称呼を生ずるものである。
他方、引用1商標は、別掲(2)に示すとおり、「フルゾン」の片仮名文字を縦書きした構成よりなるから、「フルゾン」の称呼を生じ、また、引用2商標は、別掲(3)に示すとおり、「FLUZON」の欧文字を横書きした構成よりなるから、同じく「フルゾン」の称呼を生ずるものである(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)。
そこで本件商標より生ずる「フルトン」の称呼と引用商標より生ずる「フルゾン」の称呼とを比較するに、両者は、いずれも4音という比較的短い音構成よりなるものであって、「フ」「ル」「ン」の各音を共通にするものの、第三音目の「ト」と「ゾ」において差異を有するものである。
しかして、「ト」(to)は、清音であって、舌尖を上前歯のもとに密着して破裂させる無声子音(t)と母音(o)との結合した音節であるのに対して、「ゾ」(zo)は、濁音であって、舌端を前硬口蓋に寄せて発する有声摩擦子音(Z)と母音(o)との結合した音節であることから、両者は音質、音調を異にするものである。なおかつ、「ト」と「ゾ」の前音「ル」が弱く発音されることと相侯って、それに続く「ト」又は「ゾ」は、強く発音されるから、その差異が両称呼の全体に及ぼす影響は大きく、両称呼の全体をそれぞれ一連に称呼するときには、語調、語感を異にし、彼此相紛れるおそれはないものといわなければならない。
そして、本件商標と引用商標は、いずれも特定の語義を有しない一種の造語というべきであるから、観念上比較すべくもないものである。
さらに、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成文字において明らかな差異を有するから、一般人が通常の注意力をもってすれば、その差異を認識し把握し得るものであって、互いに見誤るおそれはなく、両商標は外観上判然と区別し得るものである。
してみれば、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても引用商標と相紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものとはいえず、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。