結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2001−35539(T2001−35539/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4199514号商標(以下、「本件商標」という。)は、「大 師」の漢字を横書きしてなり、平成6年4月22日に登録出願、第32類「飲料用野菜ジュース」を指定商品として、同10年10月16日に設定登録されたものである。
請求人が、本件商標の登録無効の理由に引用する登録第4109580号商標(以下、「引用商標」という。)は、別掲に示したとおりの構成よりなり、平成2年10月12日に登録出願、第32類「食肉 卵 食用水産物 野菜 果実 加工食料品(他の類に属するものを除く。)」を指定商品として、同10年2月6日に設定登録されたものである。
請求人は、「本件商標の登録を無効とする。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第3号証(枝番を含む。)を提出した。
1.本件商標の無効原因
本件商標は、請求人が所有する引用商標と類似し、同一もしくは類似する商品について使用するものであり、本件商標の先願に係わるものである。
したがって、本件商標は、商標法第8条第1項により、その登録は無効にされるべきものである。
2.本件商標と引用商標との類似性
(1)本件商標の称呼は、「ダイシ」であり、引用商標の称呼は、「タイシ」である。
本件商標の「ダイシ」と引用商標の「タイシ」の称呼は、ともに同数音の3音からなり、しかも相違する唯一の音が第1音の濁音の「ダ」と清音の「タ」の差にすぎない。
したがって、このようなわずかの差しかない両称呼にあっては、これを聞く者にとっては、両者を取り違えてしまって相紛らわしく混同を生じるものであるから、両者は類似する称呼同士である。
(2)特許庁商標課編の「商標審査基準」の「九 第4条第1項第11号 6.」中において、「ともに同数音の称呼からなり、相違する1音が清音、濁音、半濁音の差にすぎないときは」は、類似するとされ、このような類似例として「KUREKA/クレカ」と「GLECA/グレカ」が挙げられている。
また、請求人が、商願2001−12869号の「タイシ(図形)」を登録出願したところ(甲第3号証の1)、本件商標と類似するので商標法第4条第1項第11号に該当する旨の拒絶理由通知があった(甲第3号証の2)。このことをみても、両者が類似称呼とされていることは明らかである。
本件商標の指定商品の「飲料用野菜ジュース」は、引用商標の指定商品中「加工野菜及び加工果実」に含まれている「調理用野菜ジュース」と類似する。
(3)本件商標の出願日は、平成6年4月22日であるが、引用商標は、これより以前の平成2年10月12日に登録出願がされている。
したがって、本件商標は、商標法第8条第1項に該当していたにもかかわらず誤って登録されたものであるから、商標法第46条第1項第1号により、その登録は無効にされるべきものである。
被請求人は、何ら答弁していない。
本件商標と引用商標は、前記及び別掲に示したとおりの構成よりなるところ、前者は漢字、後者は欧文字よりなり、それぞれの構成文字を異にするから、外観において相紛れるおそれのないものである。
次に、称呼及び観念についてみるに、本件商標は、「大 師」の文字に相応して「ダイシ」の称呼を生ずるものである。
他方、引用商標は、別掲に示すとおり「TAiSHi」の文字を書してなるから、該文字に相応して「タイシ」の称呼を生ずるものである。
そこで、本件商標より生ずる「ダイシ」と引用商標より生ずる「タイシ」の両称呼を比較するに、両称呼は、ともに3音という短い音構成よりなるところ、称呼の識別上重要な要素を占める語頭音において、濁音「ダ」と清音「タ」の差を有するばかりでなく、「大 師」の文字が、「偉大なる師の意味で、仏などの尊称、また、高徳の僧の敬称」等を意味する語として一般に親しまれているのに対し、「TAiSHi」の文字は、特定の観念を生ずることのない造語を表したものというのが相当であるから、それぞれを一連に称呼した場合であっても、十分聴別し得るものといわなければならない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれよりみても非類似の商標というべきである。
したがって、本件商標は、商標法第8条第1項に違反して登録されたものではないから、同法第46条第1項第1号の規定により、その登録を無効とすることはできない。
なお、請求人は、「商標審査基準」(特許庁商標課編)の「九 第4条第1項第11号 6.」中の記載を捉えて両商標は、称呼において類似すると述べているが、商標の類否判断は、称呼の点だけからみて類似の商標と判断するのではなく、商標の有する外観、称呼及び観念のそれぞれの判断要素を総合的に考察して判断すべきものであるから、請求人の主張は採用できない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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