結論テキスト
その余の指定役務についての審判請求は成り立たない。
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2002−35017(T2002−35017/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
登録第4100557号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に表示したとおりの構成よりなり、平成7年7月31日登録出願、第35類「広告,経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,商品展示会・商品見本市の企画・運営・開催,販売促進のための企画・立案」を指定役務として、同10年1月9日に設定登録されたものである。
請求人の引用する登録第3113392号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)に表示したとおりの構成よりなり、第35類「業務提携及び企業買収の斡旋,未公開企業に対する株式公開のための経営の診断及び指導」を指定役務として、平成4年9月28日に登録出願、同8年1月31日に設定登録されたものである。
請求人は、本件商標の登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証を提出している。
(1)請求人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第46条第1項第1号によって無効にされるべきものである。
(2)具体的理由
(ア)本件商標と引用商標の類否について
本件商標は、その構成中、左側に表された「NiF」の文字と、右側に表された「社団法人日本インテリアファブリックス協会/ NIPPON INTERIOR FABRICS ASSOCIATION」の文字は、外観上分離して表されており、また構成文字全体から生ずる称呼が極めて長いことから、常に一体とものと看られるとは限らず、簡易迅速を尊ぶ取引市場においては、「NiF」の文字部分より生ずる「エヌアイエフ」又は「ニフ」の称呼をもって取引される場合があること明らかである。
これに対し、引用商標は、「NIF」の文字より成るものであるから、「エヌアイエフ」又は「ニフ」の称呼が生ずること明らかである。
そうすると、本件商標は、引用商標と「エヌアイエフ」又は「ニフ」の称呼を共通にする称呼上類似する商標であるというのが相当なものである。
なお、過去の審決例において、上記請求人の主張が妥当なものであることを裏付ける例がある(甲第3号証)。
(イ)本件商標の指定役務と引用商標の指定役務との類否について
引用商標は、第35類「未公開企業に対する株式公開のための経営の診断及び指導」を指定役務に有していることから、本件商標の指定役務中、第35類「経営の診断及び指導」は、引用商標の指定役務に同一又は類似する役務であること明らかである。
また、本件商標の指定役務中、第35類「市場調査,商品の販売に関する情報の提供」は、経営の診断及び指導を行うに際して、その企業が行っている業務範囲について市場調査することは必要不可欠なものであり、また競合企業がどのような商品を販売しているか等の情報を収集、把握することは企業の経営にとって重要な要素であることから、引用商標の指定役務中第35類「経営の診断及び指導」とは、役務の提供者、需要者の範囲が一致すると考えられ、同一又は類似する商標を使用した場合には、出所の混同を生ずるおそれのある類似の役務であること明らかである。
この点、社団法人発明協会発行が発行する特許庁商標課編「商品及び役務の区分に基づく類似商品・役務審査基準」において、「経営の診断及び指導」と「市場調査,商品の販売に関する情報の提供」とは、類似の役務であるとされていることからいって、上記主張が妥当なものであること明らかである。
さらに、本件商標の指定役務中、第35類「販売促進のための企画・立案」は、企業収益を効率的に高めるためには、商品の販売促進に繋がる様々なプランを立案することも、不可欠な要素であるから、「経営の指導」と「販売促進の企画・立案」とは極めて密接な関連を有し、引用商標の指定役務「未公開企業に対する株式公開のための経営の診断及び指導」とは、役務の提供者、需要者の範囲が一致し、互いに類似する役務というのが妥当なものである。特許庁における過去の審査例をみると、「販売促進のための企画」は、類似群「35B01」として扱われており、上記主張は極めて妥当なものである(甲第4号証及び甲第5号証)。
よって、本件商標の指定役務中、第35類「経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,販売促進のための企画・立案」は、引用商標の指定役務と同一又は類似する役務であること明らかなものである。
(3)むすび
本件商標は、引用商標と「エヌアイエフ」又は「ニフ」の称呼を共通にする類似の商標であり、かつ、その指定役務中、第35類「経営の診断及び指導,市場調査、商品の販売に関する情報の提供,販売促進のための企画・立案」は、引用商標の指定役務と同一又は類似する役務であるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
被請求人は何ら答弁していない。
本件商標は、別掲(1)に表示したとおり、黒地の横長楕円形内に白抜きでややデザイン化した欧文字3文字(文字間を細線で連結したり、極くわずかの部分黒地)を表し、その右側に「社団法人 日本インテリアファブリックス協会」の文字と「NIPPON INTERIOR FABRICS ASSOCIATION」の文字とを上下2段に書してなるところ、該欧文字3文字は、ややデザイン化されているものの、「NIF」の欧文字を表したものと容易に理解、認識し得るというのが相当である。
そして、本件商標は、その構成態様から、左側部分の横長楕円形内「NIF」と、右側部分の上下2段の文字の部分とを、常に一体として看なければならない特別の事情もなく、それぞれ独立して識別標識としての機能を有しているものといえるから、本件商標は、上記「NIF」の文字部分より、「エヌアイエフ」の称呼をも生ずるものである。
これに対して、引用商標は、別掲(2)に表示したとおり、本件商標の「NIF」の文字部分よりデザイン化の程度が特異なものではない「NIF」の文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して「エヌアイエフ」の称呼を生ずるものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、「エヌアイエフ」の称呼を共通にする称呼上類似の商標といえるものである。
また、本件商標の指定役務中の役務「経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,商品展示会・商品見本市の企画・運営・開催,販売促進のための企画・立案」と、引用商標の指定役務「業務提携及び企業買収の斡旋,未公開企業に対する株式公開のための経営の診断及び指導」とは、共に企業の経営に関する役務であって、提供の手段、需要者の範囲を同じくする類似する役務といえるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであり、同第46条第1項の規定により、指定役務中「経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,商品展示会・商品見本市の企画・運営・開催,販売促進のための企画・立案」について、その登録を無効とすべきである。
しかしながら、本件商標は、その指定役務中前記指定役務以外の指定役務については、引用商標に係る指定役務とは類似しないものと認められるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものということはできないから、その登録を無効とするることはできない。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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