結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2000−30829(T2000−30829/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第2667297号商標(以下「本件商標」という。)は、平成元年5月15日登録出願、「UNITS」の欧文字を横書きしてなり、第17類「被服(ただし礼服、背広服、スーツを除く)布製身回品、寝具類」を指定商品として、平成6年5月31日設定登録されたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求めると申立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べている。
(1)請求人が調査したところによれば、本件商標はその指定商品中「被服(ただし礼服、背広服、スーツを除く)」について、日本国内において、今日に至るまで継続して3年以上にわたり被請求人によって使用されていない。また、本件商標の登録原簿には専用使用権又は通常使用権の設定登録がなされていないことのみならず、他に被請求人の許諾を受けてその指定商品について、本件商標を使用している者も見い出し得なかった。したがって、本件商標は、継続して3年以上、日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが、その指定商品「被服(ただし礼服、背広服、スーツを除く)」について使用をしていないから、商標法第50条第1項の規定に基づき、その登録は取り消されるべきである。
(2)被請求人が提出した証拠資料からは、被請求人がツカモト株式会社との間で通常使用権の契約がなされていることを証する資料はなく、客観的事実として通常使用権の契約がなされているものと推察することはできない。次に、被請求人自身認めるところであるが、使用を示す事実として提出された証拠である乙第3号証は、本件不使用取消審判の予告登録日(平成12年8月16日)以降に作成されたパンフレットであることから、かかる証拠をもってしては本件商標の不使用を否定する証拠とはなり得ない。さらに、乙第3号証は「2001 SPRING & SUMMER COLLECTION」との記載があり、ショールームの地図が下部に表されているが、これらの記載をもってしては、当該パンフレットと指定商品「被服(ただし礼服、背広服、スーツを除く)布製身回品,寝具類」との関連が明らかではなく、直ちに本件商標が本審判の請求にかかる指定商品「被服(ただし礼服、背広服、スーツを除く)」について使用されているものであると客観的に推認できるものではない。
(3)被請求人は、自ら本件商標を「使用をしていない」ことを認め、かかる不使用について商標法第50条第2項但書の「不使用について正当な理由があること」を主張しているものであるが、被請求人の主張する上記理由を客観的に証明する資料の提出がないことに加え、そもそも被請求人の主張する理由自体が「正当理由」に該当しないことが明らかである。
不使用の正当理由に該当する事例としては、1)特別立法により一定期間当該商標の使用が禁止された場合、2)商標権者が病気・天災等のため不可抗力により営業をすることができなくなった場合、3)その他手続きの中断・中止の事由に該当するような事由が発生した場合等、やむを得ない理由が存することを要し、「正当な理由」による例外は厳格に解するべきと考えられいる。このような通説的な見解に照らしてみれば、被請求人の主張する「ツカモト株式会社内および提携会社の間で継続的に何度か使用の計画がなされており、...(省略)少なくとも使用に関する具体的な打合せ等の準備が行われていた」との理由は正当理由にはあたらないと考える。
(4)乙第3号証において提出した資料において使用されている商標「UNIT」に対し、被請求人は、本件商標「UNITS」の連合商標として登録されていた「ユニット」及び「ユニッツ」の商標公報を乙第1号証及び乙第2号証として提出している。このことは、本件商標「UNITS」と商標「ユニット」及び「ユニッツ」が連合商標として登録されたものであったことを証する資料であるにすぎず、また本件商標が、被請求人の使用にかかる「UNIT」と類似するものであることを示す資料とはなり得ても、これをもってして本件商標「UNITS」と被請求人の使用にかかる「UNIT」が社会通念上同一と認められるものであることを証明する資料とはなり得ない。また、被請求人の上記主張は、商標の類似性と商標法50条にいう商標の社会通念上の同一性を同一視した主張であり、妥当でない。
本件商標「UNITS」と被請求人の使用にかかる「UNIT」は、前述のとおり類似商標といえる場合はあっても、上記にいう社会通念上同一と認められる商標とはいえない。
(5) 以上のことから、被請求人が答弁書において提出した各証拠を以ってしては「審判に請求の登録前三年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品又は指定役務のいずれかについての本件商標の使用をしていること」を証明しているということはできない。
請求人は、「本件審判請求人の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、」との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第3号証を提出している。
(1)被請求人は、本件商標「UNITS」と共に、商標「ユニット」(登録第672311号)及び商標「ユニッツ」(登録第2367622号)を、所有している。これらの商標は本件商標の連合商標として登録されていたものであり、相互に類似するものであることは明かである(乙第1号証、乙第2号証)。上記商標中、商標「ユニット」は、ツカモト株式会社(旧名称、塚本商事株式会社)が所有していた権利であり、同社より移転登録を受けると同時に譲渡人のツカモト株式会社に専用使用権を設定し返していた。その後、登録第672311号は更新登録申請がされ、専用使用権は消滅しているが、本件商標権者とツカモト株式会社の間には、本件及び連合であった2件の商標権について、通常使用権の契約がなされている。
商標権者は、通常使用権者であるツカモト株式会社に使用の事実を示す資料を請求中である。しかしながら、連絡時間が十分ない等により十分な資料を取り寄せることが出来ない状況にある。現在までのところ、通常使用権者からは、本年12月6日から始まるフェアに商標を使用したチラシを入手している。フェアは、12月6日から、ツカモト株式会社原宿支店ショールーム(東京)において、12月12日から、ツカモト株式会社大阪支店ショールーム(大阪)において開催される予定となっている(乙第3号証)。なお、フェアのパンフレットに表示されている文字は「UNIT」であり、また、ファアの開催は、本年12月で、形式的には本件不使用取消審判の予告登録日(平成12年8月16日)以降に作成されたパンフレットとなる。また、商標においても厳密には同一とは言えないものである。しかしながら、本件商標「UNITS」および、商標「UNIT」商標「ユニッツ」の使用については、ツカモト株式会社内および提携会社の間で継続的に何度か使用の計画がなされており、その一つである12月のフェアが実現したものである。したがって、今回提出した資料だけでは、使用の事実を十分に示されていないが、使用の計画が進行していたことは使用そのものと判断されるか、または、少なくとも使用に関する具体的な打ち合わせ等の準備が行われていたので真摯な使用の意思が認められるので、使用をしていないことについての正当な理由に該当するものと考えられる。
さらに、今回提出した資料は登録商標自体ではないが、平成8年の改正後の商標法第50条も社会通念上同一と認められる範囲内に属する商標と考えられる。なお、本件商標権利者は早急に、使用権者から、資料の提供受けさらに資料を提出する予定である。
(2)被請求人は、弁駁に対して、何らの応答もない。
(1)被請求人提出に係る乙第1号証ないし同第3号証を徴するに、乙第1号証及び同第2号証はそれぞれ「ユニット」「ユニッツ」を商標とする商標公報であり、乙第3号証は、ツカモト株式会社の「2001 SPRING & SUMMER COLLECTION」に使用したと思われるチラシで、表紙中央左側に「UNIT」の記載が認められる。
(2)そこで、本件商標と前記「UNIT」を比較すると、本件商標は、その構成文字より「ユニッツ」の称呼が生ずるのに対し、乙第3号証に表示された「UNIT」からは、「ユニット」の称呼が生ずるものであるから、両者は称呼において相違するばかりでなく、外観も相違するものである。したがって、本件商標と使用に係る商標とは、社会通念上同一性を有する商標とは認められない。
(3)被請求人は、「ユニット」「ユニッツ」の商標を連合商標として所有しているから類似するものであること、及びツカモト株式会社が通常使用権者である旨主張しているが、「ユニット」「ユニッツ」の商標が、連合商標として存在することをもって、本件商標「UNITS」の使用とは認められないことは明らかであり、ツカモト株式会社が通常使用権者であると述べるのみで、これを認めるに足りる証拠の提出もなされていないものである。
また、被請求人は、ツカモト株式会社及び提携会社の間で継続的に使用の計画がなされ、その一つである乙第3号証のフェアが開催されているから、使用そのものと判断され、使用していないことについて正当な理由に該当する旨主張している。
しかしながら、乙第3号証は、ツカモト株式会社に係るチラシで有ることは認められるとしても、これのみをもってしては、本件商標を取消請求に係る指定商品について使用していないことについて正当な理由があるものとは到底認めることができない。
(4)してみれば、、被請求人は、本件商標を継続して、本件審判の取消の請求前3年以内に日本国内において、その取消請求に係る指定商品に使用しているものとは認めることができない。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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