Trademark Appeal Case
フロッピーディスクファクシミリの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成5年審判第14870号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「FLOPPYDISK FACSIMILE」の欧文字を横書きしてなり、第11類「磁気的及び光学的記録媒体のデータを送受信する電気通信機械器具、その他本類に属する商品」を指定商品として平成2年8月31日に登録出願されたものであるが、指定商品については、同4年8月19日日付け手続補正書により「ファクシミリ装置」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
補正後の指定商品との関係においても、本願商標はフロッピーディスクを使用するファックスの意味合いを想起させるから、商品の品質を表示するに止まるものである。したがって本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するするときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
3 当審の判断
(1)本願商標は上記のとおり「FLOPPYDISK FACSIMILE」の文字よりなるところ、「フロッピーディスク(floppy disc)」は「コンピューターやワードプロセッサーなどに用いる円盤状の磁気記録媒体」(朝日新聞社発行「知恵蔵1999」)、また、「ファクシミリ(facsimile)」は「文字や図形を、電話回線などを通じて遠隔地に電送し、再生する通信装置」(上掲「知恵蔵1999」)であって、「フロッピーディスク(floppy disc)及び「ファクシミリ(facsimile)」は商品の一般的な名称として広く使用されているところである。
(2)ところで、ファクシミリにより文字や図形を電送する場合、通常「写真や印刷物を走査しながら細かい画素に分解し、これを電気信号に変換して電送する(平成4年11月25日株式会社オーム社発行「情報処理用語大事典」参照)ものであるが、「ファクシミリ(facsimile)」の表示のみではなく、「フロッピーディスク ファクシミリ(floppy disc facsimile)」と表示された場合には、フロッピーディスクが磁気記憶媒体であることより、全体として「フロッピーディスクの内容を電送するもの」、すなわち、「フロッピーディスクから紙に出力した情報を電気信号に変換して電送する」のではなく、「フロッピーディスクに記憶させた情報を直接読み込ませて電送するファクシミリ」であろうと容易に理解させるというのが相当である。
このようなファクシミリに関する技術は、公開特許公報にも掲載されており(特開平5−176094、特開平5−219292、特開平7−115497等参照)、また、インターネットの株式会社アドバネットのホームベージ(平成11年9月16日現在)においては、ファクシミリを使用している写真とともに「わずか3分でFD一枚を一発転送」「ファックス感覚で誰でも簡単操作」「フロッピーディスクファクシミリ」の表示が掲載されていることが認められる。
(3)以上の事情からすれば、本願商標は「FLOPPYDISK FACSIMILE」の文字よりなるものであるから、これを「フロッピーディスクに記憶させた情報を直接送信するファクシミリ装置」に使用した場合、取引者、需要者は、容易に同装置の品質、機能を端的に表したものと理解し、自他商品の識別標識とは認識しないものというべきである。
してみれば、本願商標は、指定商品中、上記ファクシミリに使用するときは、商品の品質、機能を表示するに止まるものであり、それ以外のファクシミリに使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
(4)したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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