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Trademark Appeal Case

「コンポジット」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成6年審判第8195号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「コンポジット」の片仮名文字と「Composite」の欧文字とを2段に左横書きしてなり、第20類「家具、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成3年2月1日に登録出願されたものである。

2 原査定における拒絶理由

原査定において、登録異議の申立てがあった結果、「本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する」旨認定して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

よって判断するに、「コンポジット」の語について、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の提出に係る甲第1号証の「『アドバンスト・コンポジット』の新展開」(株式会社東レリサーチセンター 昭和61年2月1日 発行)によれば、「複合材料」(コンポジットマテリアル、略してコンポジット)とは、複数の異種材料を組み合わせることにより、それぞれの材料のもつ特徴を最大限にひき出して、単独では達成できなかった優れた特性を付与したものである。」と記載、同じく、甲第2号証の「情報・知識imidas1992」(株式会社集英社 1992年1月1日 発行)によれば、「複合材料(composite materials)」の項に「コンポジット材料ともいう。代表例としてFRP(・・・)がある。」と記載、さらに、職権によって調査した「日経ハイテク辞典<第3版>」(日本経済新聞社 1989年6月5日 発行)によれば、「複合材料 composite materials」の項に、「いくつかの素材を組み合わせて高機能をもたせた材料。代表的なものはガラス繊維などと樹脂を複合したFRP(繊維強化プラスチック)だが、繊維強化ゴム、繊維強化メタル、繊維強化セラミックスなどもコンポジットである。・・・」の記載がそれぞれされているものである。

さらに、「FRP」及び「ガラス繊維強化熱可塑性プラスチック」の語について、申立人の提出に係る甲第3号証の「工業材料」(日刊工業新聞社 平成2年9月1日発行)によれば、「・・・FRP(ガラス繊維強化熱硬化性プラスチック、ここでは特にポリエステル樹脂)が椅子の成形材料として導入された時期には、多くのデザイナーが従来の木材や金属材料にない可能性に注目し、その造形性を最大限に活かしながら、それまで実現できなかったような形状(立体曲面)の、薄くて軽快な椅子をデザインして世に送り出していった。・・・」の記載が、同じく、「・・・なかでも、ガラス繊維強化熱可塑性プラスチックを椅子の主要部分に適用する例が増え、かなり汎用的な素材として扱われるようになってきている。・・・」の記載がされている。

また、職権によって調査した「パブリックシーティングプロダクツ カタログ PUBLIC SEATING PRODUCTS CATALOG」(株式会社コトブキ 1998年4月10日 発行)によれば、「スポーツ」の「タンデムシート」の項に「FRPー0810」及び「FRPー0812」のベンチの写真が掲載され、また、「FRPー0810」及び「FRPー0812」には、「上台」「FRP成型品 KP」「屋外用特殊樹脂コーティング仕上」の記載、同じく、「FRP−0110A」の椅子の写真が掲載され、また、「FRPー0110」及び「FRPー0110A」の「標準仕様」の項に「上台」「FRP成形品 KP」「屋外用特殊樹脂コーティング仕上」とそれぞれ記載され、コンポジット材料の代表的な材料である「繊維強化プラスチック(FRP)」が「ベンチ及び椅子」に使用されている事実がある。

そうとすれば、上記のとおりの事実を併せ考慮すれば、「コンポジット」及び「composite」の語は、「複合材料」の意味合いを容易に認識させるものと判断するのが相当である。

してみれば、「コンポジット」「composite」の文字を2段書きしてなる本願商標は、その指定商品中「いす、ベンチ」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「複合材料で作られたいすまたはベンチ」等を認識するものであるから、単に商品の品質、原材料を表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものと判断するのが相当であり、また、「複合材料で作られたいすまたはベンチ以外の家具」について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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