結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2000−35439(T2000−35439/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4343159号商標(以下「本件商標」という。)は、平成4年11月24日に登録出願、「ANSWER」の欧文字を横書きしてなり、第25類「エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い」を指定商品として、平成11年12月10日に設定の登録がされたものである。
請求人は、本件商標の登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第16号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)利害関係
請求人所有の登録商標に対し、被請求人から本件商標を引用して登録異議の申立がなされているから、請求人は本件無効審判を請求するにつき利害関係を有する。
(2)商標法第4条第1項第10号について
「ANSWER」の文字よりなる商標は、請求人の本国において1985年及び1994年にそれぞれ第1349539号及び1868002号をもって登録されている(甲第1号証)。
請求人の商標「ANSWER」(以下、「使用商標」という。)は、当初は自動二輪車用の衣料、靴、保護具に主として使用されていたが、その後は自動二輪車の部品、附属品に拡大され現在に至っている。その結果、使用商標は、自動二輪車用の衣料、保護用具、自動二輪車の部品、附属品の商標として、本件商標出願の当時、即ち1992年11月24日の当時には、需要者間に周知されるに至っていた。また使用商標を付した上記商品は、日本の業者、有限会社プロト(愛知県刈谷市井ケ谷町今池73)、コミネオートセンター(東京都台東区小島2一20一11)等を通して、1991年頃から日本に輸入され販売されていた。従って、日本において本件商標出願の当時には、少なくとも自動二輪車の需要者間には、使用商標は、請求人の業務に係る商品たることを示す標識として周知されていた(甲第2号証ないし同第16号証)。また、本件商標の指定商品は、使用商標に係る商品中、ジャージー、パンツ、手袋、ヘルメット、耳覆い等と同一又は類似する。
従って、本件商標は商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものである。
(3)商標法第4条第1項第15号について
また同様の理由により、本件商標がその指定商品に使用されるときはそれら商品があたかも請求人の商品であるか又は請求人からライセンスを得ているなど何らかの関係を有する者の商品であるかの如き、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
(4)商標法第4条第1項第7号について
使用商標は本件商標出願の前、米国及び日本の需要者間に周知されていたのであるから、本件商標の出願人の如き業界大手の会社にあっては、少なくともその事実について知っていたか又は知り得る状態にあったものということができ、本件商標が、請求人の周知の商標であることを知っていて、又は知り得た状態にあって、これを出願する行為は他人の商標の盗用に他ならず、国際信義に反する行為である。よって本件商標は商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものである。
(5)上記詳述した理由により、本件商標の登録は商標法第46条第1項第1号の規定によって無効とさるべきである。
被請求人は、何ら答弁するところがない。
本件商標は、前記に示すとおり、「ANSWER」の文字よりなるものであるところ、請求人は、本件商標は商標法第4条第1項第10号、同第15号及び同第7号に違反して登録されたものである旨主張し、甲各号証を提出しているので、以下、検討する。
(1)使用商標の周知・著名性及び出所の混同について
請求人の提示に係る各証拠(甲第1号証ないし同第16号証)によれば、「ANSWER」の文字よりなる商標が米国において登録されていること、自動二輪車用の衣料、身体保護用具、自動二輪車の部品、附属品等についての英語版の商品カタログに使用商標が掲載されていること、さらに、上記商品についての日本語版の商品カタログに使用商標が掲載されていること等の事実が認められる。
しかしながら、外国における登録商標の存在は、使用商標の使用事実及び周知・著名性を何ら証明するものとはならない。そして、使用商標を掲載している商品カタログは、そのほとんどが海外のものであって、唯一の日本語による商品カタログも作成年月日または使用の時期の記載がない。また、使用商標の使用された上記商品に関しても、本件商標の登録出願時前における我が国の業者による輸入、販売数量、その宣伝、広告等の方法、期間、地域も明らかでなく、我が国におけるその量的、期間的、地域的な周知事情を客観的に判断することができない。
そうすると、この程度の証拠によっては、使用商標が本件商標の登録出願時に請求人の業務に係る上記商品を表示するものとして、需要者の間に広く認識されていたものと認めるに十分なものということはできない。
また、使用商標の使用された上記商品は、主に自動二輪車の専門店で販売され、自動二輪車の愛好者がその需要者とみられるのに対し、本件商標の指定商品は、一般需要者を対象として販売される商品であるから、需要者層、流通経路等においてやや異なるものといえる。
してみれば、本件商標は、他人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標又はこれに類似する商標であって、その商品又はこれに類似する商品について使用するものとすることはできないものであり、かつ、本件商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者は、請求人又は請求人と組織的、経済的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものといわざるを得ない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に違反して登録されたものということはできない。
(2)剽窃の事実の存否について
本件商標は、前記したとおり平易な英語よりなるものであって、矯激、卑猥、差別的な印象を与える文字、図形よりなるものでなく、また、本件商標をその指定商品について使用することが、社会公共の利益・一般道徳観念及び国際信義に反するものとすべき事実は認められず、他の法律によってその使用が禁止されているものとも認められない。
また、前記各事情に照らし、被請求人による本件商標の使用が、使用商標を剽窃したものとは直ちに認め難く、また、その証拠も見出せない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものということはできない。
(3)結論
以上のとおり、本件商標は被請求人主張の各法条の規定に違反して登録されたものとはいえないから、その登録は、商標法第46条第1項の規定により無効とすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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