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Trademark Appeal Case

不使用取消の証拠評価

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2001−30739(T2001−30739/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2720056号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成よりなり、平成2年7月4日登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く。)電気材料」を指定商品として、平成9年3月12日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、本件商標の指定商品中、「電子応用機械器具、電気通信機械器具、その類似商品」についての登録を取消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めると申立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べている。

(1)請求人の調査によれば、商標権者あるいは使用権者によって継続して3年以上日本国内において、少なくとも「電子応用機械器具、電気通信機械器具、その類似商品」について使用された事実がないので取り消されるべきである。

(2)本件審判の請求は、平成13年7月5日になされたものである。被請求人は、登録原簿に示す如く、東京都多摩市聖ケ丘2−34−2 スカラ株式会社である。請求人は同上の住所には登録原簿に示す如くの会社が存在しないことを確認した上で審判請求に及んだものである。

(3)被請求人は本件請求の後において、商標権の移転登録を行い、客体の異なる法人が使用していたことを証明するとしている。しかしながら、この証明では、被請求人の多摩市所在の法人が使用していたことの証明とはならない。

(4)乙第2号証の「気象計測ソフトウエア」(「画像計測ソフトウエア」の誤りと認める。)自体は商標法で保護する商品でない。同乙第3号の1「デジタルファイルプリンター」は、本件商標の出願時における商品分類旧9類に属する。同乙第4号証の「小型高性能ビデオルーペ」は旧第10類光学機械器具に属する商品である。

3 被請求人の答弁

請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第5号証(枝番号を含む)を提出している。

(1)商標権者であるスカラ株式会社は、登録原簿上の住所「東京都多摩市聖ケ丘2−34−2」から住所変更及び一般承継を経て、現在「東京都渋谷区代々木三丁目28番6号 スカラ株式会社」となっている。平成13年9月4日付けで、表示更正登録申請手続及び移転登録申請手続を行っているので、その写しを添付する(乙第1号証の1,2)。

(2)本件商標は適法に使用されている。その証拠として以下の資料を提出する。

(ア)被請求人が配布する商品「画像計測ソフトウエア SDM−200」のカタログ及び印刷証明書(乙第2号証の1)を提出する。このカタログは、平成11(1999)年10月に印刷され、本件指定商品中「電子応用機械器具」(コンピュータプログラムを記憶させた記録媒体)に関するものであって、本件商標と社会通念上同一の商標が付されている。そして、被請求人は、本商品を販売してきており、その証として本件商標を付した受注伝票及びこれに対応する納品書を提出する(乙第2号証の2〜5)。これらにより、本商品が、本件審判請求の登録前3年以内に、現実に取引されたことが明らかである。

また、本件商標と色違いの類似商標を付した本商品のパッケージを撮影した写真(乙第2号証の6)の撮影年月日は、審判請求登録後のものであるが、本件商標の使用状態を示しており、参考までに提出する。

(イ)本件商標が付された被請求人が配布する商品「デジタルファイルプリンター SP−X1」のカタログ(乙第3号証の1)及び本商品の受注伝票(乙第3号証の2,3)を提出する。このカタログ記載の商品は、本件指定商品中「電気通信機械器具」(ビデオプリンター)であると同時に「電子応用機械器具」(パーソナルコンピュータ(パソコン)用プリンター)としても使用され得るものであり、カタログの写真から本商品に本件商標が付されていることがわかる。なお、本カタログには、印刷年月日の記載がないが、同時提出の受注伝票から少なくとも本件審判請求の登録前3年以内の平成12(2000)年3月には、本件商標が付された本商品が実際に販売されていたことは明らかである。

(ウ)本件商標が付された被請求人が配布する商品「ビデオルーペ VL−77AT」のカタログ(乙第4号証の1)、本商品の受注伝票及びこれに対応する納品書(乙第4号証の2〜5)を提出する。このカタログ記載の商品は、本件指定商品中「電気通信機械器具」(拡大撮影可能ビデオカメラ)であり、カタログの写真から本商品に本件商標が付されていることがわかる。なお、本カタログの内容は、平成8年4月現在のものであるが、同時提出の受注伝票及び納品書から少なくとも本件審判請求の登録前3年以内の平成12(2000)年2月には、本件商標が付された本商品が実際に販売されていたことは明らかである。

(エ)本件商標が付された被請求人が配布する商品「ビデオマイクロスコープ VMS−70A」のカタログ(乙第5号証の1)を提出する。このカタログは、平成13(2001)年2月に増刷されているが(印刷コード表示「102‐8043‐100」:乙第5号証の2)、これより、本件商標が、本件指定商品中「電気通信機械器具」(高解像度ビデオカメラ)に付されていることがわかる。また、被請求人は、本商品を本件審判請求の登録前3年以内に実際に販売しており、その証として本件商標を付した受注伝票及びこれに対応する納品書を提出する(乙第5号証の3〜6)。

(3)上記より、本件商標は、商標権者(被請求人)によって、本件審判請求の登録前3年以内に、その指定商品中「電子応用機械器具」及び「電気通信機械器具」について使用されていることが明らかである。

4 当審の判断

(1)被請求人の提出に係る乙第1号証ないし同第5号証によれば、以下の事実を認めることができる。

(ア)乙第1号証の1及び2(「登録名義人の表示更正登録申請書」「一般承継による商標権移転登録申請書」の平成13年9月4日付け提出の写し)によれば、商標権者の住所が「東京都多摩市聖ケ丘2−34−2」より「東京都渋谷区代々木三丁目28番6号」に更正され、及び商標権者が一般承継により「スカラ株式会社」に移転されていることが認められる。

そして、本件商標の商標権者については、当庁備え付けの登録原簿において、平成13年9月28日に登録名義人の表示更正の登録及び本件の移転がなされたことにより、本件商標の被請求人と住所及び名称が同一のものとなったことが認められる。

(イ)乙第2号証の1によれば、「画像計測ソフトウエア SDM−200」の商品カタログを印刷した印刷会社の証明書において、1999年10月に該商品カタログを3000部納品されたこと、該商品カタログ中には、本件商標と同一の綴りよりなる商標が表示され、本件商標と社会通念上同一と認められるものである。また、開発・製造を「スカラ株式会社」とし、その住所を「東京都渋谷区代々木3−28−6」とするものである。そして、該商品カタログの内容、機能一覧から、「Windows95」をOS(オペレイティングシステム)とする記録媒体に記憶した電子計算機用プログラムであることが認められる。

乙第2号証の2ないし同第2号証の5は、前記「画像計測ソフトウエア SDM−200」の注文書及び納品書であり、品名(型式)欄に「画像計測ソフトウエア SDM−200」又は、「SDM−200」が記載され、納品書には、本件商標と同一の綴りよりなる商標が表示され、本件商標と社会通念上同一と認められる。また、日付は、本件審判請求前3年以内の日付であることが認められる。

乙第2号証の6は、前記「画像計測ソフトウエア SDM−200」のパッケージを撮影した写真と認められ、その撮影年月日を「平成13年8月27日」、撮影者を「東京都渋谷区代々木三丁目28番6号 スカラ株式会社」とするものである。

(ウ)乙第3号証の1は、「デジタルファイルプリンタ SP−X1」の商品カタログであり、該商品カタログ中には、本件商標と同一の綴りよりなる商標が表示され、本件商標と社会通念上同一と認められるものである。また、開発・製造を「スカラ株式会社」とし、その住所を「東京都渋谷区代々木3−28−6」とするものである。そして、該商品カタログの内容、機能一覧から、「Windows95」をOS(オペレイティングシステム)とする電子計算機用のプリンタであることが認められる。

乙第3号証の2ないし同第3号証の3は、前記「デジタルファイルプリンタ SP−X1」の受注伝票であり、品名(型式)欄に「SP−X1」が記載され、日付は、本件審判請求前3年以内の日付であることが認められる。

(エ)乙第4号証の1は、「ビデオルーペ VL−77AT」の商品カタログであり、該商品カタログ中には、本件商標と同一の綴りよりなる商標が表示され、本件商標と社会通念上同一と認められるものである。また、開発・製造を「スカラ株式会社」とし、その住所を「東京都渋谷区代々木3−28−6」とするものである。そして、該商品カタログの内容、機能一覧から、ビデオカメラであることが認められる。

乙第4号証の2ないし同第4号証の5は、前記「ビデオルーペ VL−77AT」の受注伝票及び納品書であり、品名(型式)欄に「VL−77AT」が記載され、納品書には、本件商標と同一の綴りよりなる商標が表示され、本件商標と社会通念上同一と認められる。また、日付は、本件審判請求前3年以内の日付であることが認められる。

(オ)乙第5号証の1は、「ビデオマイクロスコープ VMS−70A」の商品カタログであり、該商品カタログ中には、本件商標と同一の綴りよりなる商標が表示され、本件商標と社会通念上同一と認められるものである。また、開発・製造を「スカラ株式会社」とし、その住所を「東京都渋谷区代々木3−28−6」とするものである。そして、該商品カタログの内容、機能一覧から、被写体を拡大してみるビデオカメラであることが認められる。

乙第5号証の3ないし同第5号証の6は、前記「ビデオマイクロスコープ VMS−70A」の受注伝票及び納品書であり、品名(型式)欄に「VMS−70A」が記載され、納品書には、本件商標と同一の綴りよりなる商標が表示され、本件商標と社会通念上同一と認められる。また、日付は、本件審判請求前3年以内の日付であることが認められる。

(2)前記(1)で認定した事実によれば、被請求人は、本件取消請求に係る指定商品中の「電子応用機械器具」及び「電気通信機械器具」に属する「電子計算機用プログラム」、「プリンタ」及び「ビデオカメラ」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を、日本国内において本件審判の請求の登録前3年以内に使用していたと認め得るところである。

(3)請求人は、被請求人は、登録原簿に示す如く、東京都多摩市聖ケ丘2−34−2 スカラ株式会社である。請求人は同上の住所には商標登録原簿に示す如くの会社が存在しないことを確認した上で審判請求に及んだものであり、本件請求の後において、商標権の移転登録を行い、客体の異なる法人が使用していたことを証明するとしているから、この証明では、被請求人の多摩市所在の法人が使用していたことの証明とはならないこと、乙第2号証の「画像計測ソフトウエア」自体は商標法で保護する商品でないこと、同乙第3号証の1「デジタルファイルプリンター」は、本件の出願時における商品分類旧9類、同乙第4号証の「小型高性能ビデオルーペ」は旧第10類光学機械器具に属する商品である旨主張している。

しかしながら、本件商標の商標権者については、平成13年9月28日に登録名義人の表示更正の登録及び本件の移転がなされたことにより、本件商標の被請求人と住所及び名称が同一のものとなったことが認められることは、前記したとおりであり、乙第2号証の「画像計測ソフトウエア」は、商品カタログより、記録媒体に記憶した電子計算機用プログラムであることも、前記したとおりであるから、該プログラムは電子応用機械器具の範疇に含まれる商品であることは明らかである。

また、同第3号証の1「デジタルファイルプリンター」は、電子計算機用プリンタであることは前記したとおりであり、電子応用機械器具の範疇に属し、同第4号証の「ビデオルーペ」は、「電子の作用を応用したものではあるが、映像周波機械器具に属する商品というべきであるから、電気通信機械器具の範疇に属する商品と認められる。

したがって、請求人の主張は、いずれも採用することができない。

(4)以上のとおりであるから、本件商標についての登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり決定する。

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