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結論

勝訴(請求認容)

商標「鶏肉を使用した肉製品」と「加工食品、その他本類に属する商品」の称呼類似と要部抽出(第4条第1項第11号|審判無効2000−35218(T2000−35218/J3))

審判番号
無効2000−35218(T2000−35218/J3)
審判種別
無効

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「鶏肉を使用した肉製品」引用商標「加工食品、その他本類に属する商品」
争点(論点)
称呼類似と要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
第29類
最終結論
登録無効(勝訴(請求認容))

この審決(審判無効2000−35218(T2000−35218/J3)・無効)は、本件商標「鶏肉を使用した肉製品」と引用商標「加工食品、その他本類に属する商品」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似と要部抽出」です。指定商品・役務は第29類に属します。特許庁は「登録第4340509号の登録を無効とする」と判断しました(登録無効)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4340509号の登録を無効とする。
審判費用は被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4340509号商標(以下「本件商標」という。)は、平成10年9月17日に登録出願、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、第29類「鶏肉を使用した肉製品」を指定商品として、平成11年12月3日に設定登録されたものである。

2 請求人の引用する登録商標

請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する登録第2083379号商標(以下「引用商標」という。)は、昭和61年10月9日に登録出願、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、第32類「加工食品、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和63年10月26日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1ないし第10号証(枝番を含む。)を提出した。

本件商標は、「チキンボンボン」の片仮名文字を横書きしてなるものであるが、その構成中「チキン」の文字は、「鶏肉」を意味するものであり(岩波書店刊「広辞苑 第四巻」参照)、該「チキン(鶏肉)」は、肉製品の原材料として広く用いられているものである。

そうとすれば、本件商標がその指定商品である「鶏肉を使用した肉製品」に使用された場合は、「チキン」の文字部分は、単にその商品の品質を表示するにすぎないものであるから、自他商品識別機能を果たし得ないものである。

したがって、本件商標における自他商品の識別標識としての機能を果たす部分(要部)は、「ボンボン」の文字部分にあると考えられる。

また、本件商標は、「チキン」の文字と「ボンボン」の文字とが結合することによって、商標全体で固有の観念を生み出すものではないから、「チキン」の文字と「ボンボン」の文字とを常に一体不可分のものとして認識しなければならない必然性はない。

してみれば、本願商標は「チキンボンボン」の称呼のほかに、その要部から単に「ボンボン」の称呼をも生ずることは明らかである。

一方、引用商標からは、その欧文字に相応して「ボンボン」の称呼が生ずる。

したがって、本件商標と引用商標は、「ボンボン」なる共通の称呼を生ずるものであるから、両商標は称呼の点において相類似するものである。

そして、本件商標の指定商品は引用商標の指定商品と同一又は類似のものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項の規定によりその登録を無効とすべきである。

4 被請求人の答弁

被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べた。

本件商標は、「チキンボンボン」と、一連に愛称する単語として称呼することによってのみ、完成した商標である。

したがって、チキンの文字部分は単に品質を表示するにすぎないとか、自他商品識別機能を有しないとか、ボンボンの称呼を共通にする類似の商標とかの主張には当たらない。

指定商品は鶏肉を使用した肉製品である。

商標も「BonBon」と「チキンボンボン」とは全く異っている。

請求人は自己の権利を拡大解釈したものであり不当である。

5 当審の判断

本件商標は、別掲(1)に示すとおり「チキンボンボン」の文字よりなるところ、全体として一定の熟語的意味合いを認識し得るものとは認められないばかりでなく、その構成中前半部分の「チキン」の文字は、「鶏のひな、鶏肉」を意味するカタカナ語として日常一般に親しまれ、指定商品との関係では、商品の品質、原材料表示と認識、把握されるにとどまるものであるから、本件商標において、自他商品識別の機能を果たすのは後半部分の「ボンボン」の文字にあるといわなければならない。

しかして、簡易迅速を旨とする商品取引の場にあって取引者、需要者は、その商品に付された商標の商品識別の機能を有する部分を適宜抽出し、その称呼を簡略化して取引に資する場合のあることは経験則上明らかなところであるから、本件商標においても、これを一連に「チキンボンボン」と称呼するにとどまらず、単に「ボンボン」と略称して取引する場合も決して少なくないと判断するのが相当である。

そうとすれば、本件商標は、その構成文字全体に相応した「チキンボンボン」の称呼のほか、「ボンボン」の称呼をも生ずるものといわざるを得ない。

他方、引用商標は、別掲(2)に示すとおり、筆記体風に表した「BonBon」の文字よりなるものであるから、該文字に相応し「ボンボン」の称呼を生ずるものである。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観において相違し、かつ、観念上も俄に類似とすべき点を見出せないとしても、それぞれより生ずる「ボンボン」の称呼を同じくする点において相紛らわしく、互いに誤認混同のおそれのある類似の商標といわなければならない。そして、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品中に包含されるものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべきである。

よって、結論のとおり審決する。

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