Trademark Appeal Case
ハーバルエステの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−10040(T2000−10040/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は「ハーバルエステ」の片仮名文字を標準文字で書してなり、第3類「化粧品,せっけん類,香料類」を指定商品として、平成11年4月23日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『ハーバルエステ』の片仮名文字を、普通に用いられる方法で書してなるものである。ところで、『エステ』の文字は、エステテック(esthetique)の略語で、素肌美や肢体美に用いる技術や用具、用材とメイクアップの専門技術など、またこれらの業体を表す用語として、広い意味で、使用されている。そして、ハーバルの文字は、薬草を意味する『herbal』の表音である。以上より、指定商品との関係からみて、全体として『薬草による美容』としか認識し得ないと判断するのが相当であるから、これを本願指定商品中例えば、薬草入りの化粧品、薬草入りの石鹸、香料類に使用しても、単にエステ用の薬草入りの化粧品等の意味合いを認識するに止まり、単に商品の品質・用途を表示しているすぎず、自他商品の識別標識として機能するものとも認められない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがありますので、商標法第4条第1項第16号に該当します。」と認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり「ハーバルエステ」の片仮名文字からなるところ、その構成中の「ハーバル」の文字は、「薬草」を意味する語として知られている「ハーブ」の語の形容詞として、例えば「ハーバルティー」(ハーブ入り茶)、「ハーバルバス」(ハーブ入り入浴剤)「ハーバルセラピー」(ハーブを利用した療法)、「ハーバルトリートメント」(ハーブ入り毛髪用トリートメント)のように多数の商品に使用されているのが実情であり、「ハーブ(薬草)の」の意味において理解されているものということができる。
また、その構成中の「エステ」の文字は、「エステティック」の略として、体全体の美容を心身両面から考える総合美容(主に顔や体の手入れ、メーキャップ、痩身、脱毛、マニキュアなどを行う。)の意味において広く知られているところである。
してみれば、本願商標は、「ハーバル」の語と、「エステ」の語とを結合してなるものとして認識、理解されるというべきであり、「ハーブを用いたエステ」の意を容易に看取するものと認められる。
ところで、「ハーブ」は、植物性材料として、その薬用成分が注目され、化粧品、シャンプー、香料等に幅広く用いられていることは周知の事実である。また、ハーブ入りの化粧品、ハーブ入り香料(例:ラベンダーオイル)等を用いたエステが行われている例として、次のような雑誌記事の情報が認められる。
「Hanako(No.654)」(マガジンハウス社、2001年9月12日発行)特集『夏の疲れをとる エステ・マッサージ&爽快コスメ』におけるエステティックサロンの紹介記事として、次の記載がある。
(1)「心と身体にやさしく働きかける天然ハーブのパワーで健康に」「ハーブを身体の内外から取り入れることにより、自然治癒力を高めるという考えから生まれた独自のケアを提案。」(ボタニカルケア銀座店:中央区銀座7−8−8)」
(2)「天然ハーブなどを使った植物療法で内外から美しく。」「ヨーロッパの伝統医学、植物療法や体質学、リンパドレナージュなどを取り入れた独自のトリートメントに定評があるサロン。」「天然のハーブや精油を使ったてのトータルセラピー。」(エステティックサロン ジョリマ:港区北青山2−7−24)
(3)「ヒマラヤ産ハーブを使ったボディトリートメントなど、バラエティ豊富なエステメニューを誇る。」(COEUR:中央区銀座8−9−15)
(4)「ナチュラルハーブや独自のスキンケアシステムでクオリティの高さが認められている人気コスメ。その直営サロンでは、さらにオリジナリティあふれるエステを展開。」「南オーストラリアの農園で無農薬、有機、独自の栽培方法によって生まれる『ジュリーク』の化粧品。日本初のコンセプトショップのこちらで、本国と同じトリートメントを受け、健やかな肌に。」
(ジュリークショップ青山:港区北青山2−12−42)
(5)「都会的な空間のなかで受けるアロマエステで心からリフレッシュ」「ラベンダーなどをブレンドしたリフレッシュオイルを使ったボディ6000円、・・・。」(天然温泉スパディオ:板橋区宮本町49−9))
以上のとおり、ハーブを施術中に取り入れたエステが行われている状況からすれば、「ハーブ(薬草)の」の意味で理解される「ハーバル」の文字と「エステ」の文字からなる本願商標を、その指定商品中、「ハーブ入り化粧品、ハーブ入りせっけん類、ハーブを材料とする香料類」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その商品が「エステ用ハーブ入り化粧品、エステ用ハーブ入りせっけん類、エステ用ハーブを材料とする香料類」であること、すなわち、商品の品質、用途、原材料を表示したものと理解するに止まり、また、本願商標を、上記以外の商品に使用するときは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3条及び同法第4条第1項第16号に該当し、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。