sokuhyo

Trademark Appeal Case

機能表示の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成7年審判第25317号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ダイレクト」の文字と「コネクト」の文字を中黒点を介して「ダイレクト・コネクト」と表示してなり、第9類「電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、平成5年2月26日に登録出願されたものであり、その指定商品については、平成7年6月8日付の手続補正書により「旅行に関する情報の調査、旅行に関する契約、旅行に関する予約状況の調査、旅行に関する予約手続等の旅行産業に使用する電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープ(その説明書を含む。),システムシュミレーションについての電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープ(その説明書を含む。)」に補正されているものである。

2 原査定の理由

原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、『直接に』を意味する英語『DIRECT』と『接続する』を意味する英語『CONNECT』との発音を中黒点を介して、片仮名文字で『ダイレクト・コネクト』と普通に用いられる方法で書してなるから、本願商標をその指定商品中の『コンピューター中央処理装置、コンピュータディスプレイ装置、コンピューター用プリンター』等に使用するときは、『直接に接続する』の意を理解するに止まり、単に商品の使用の方法を表示するにすぎない。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨の理由で本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標の構成は、前記したとおり、「ダイレクト・コネクト」と書してなるものであって、これが全体として特定の意味を有する成語とは認め得ないものの、その構成中の「ダイレクト」及び「コネクト」の各文字について、次のことを指摘することができる。

(1)「ダイレクト」の文字について

この文字は、「直接、直接の」の意味を有する親しまれた外来語であって、英語の「Direct」に通じるものであること。

また、この「Direct」の語は、コンピューター用語においても、「直接の」の意味で使用され、「direct connnections between a and b(aとbを接続する)」の使用例があること(「英和コンピュータ用語大辞典第2版」1996年7月22日 日外アソシエーツ株式会社発行)。

(2)「コネクト」の文字について

この文字は、「連結する、接続する」などの意味を有する英語の「Connect」に通じ、この英文字には「電話でつなぐ」の意味があること(「新英和中辞典」1988年株式会社研究社発行第21刷)。

また、この「Connect」の語は、コンピューター用語においても、「接続する」の意味で使用され、「装置間に設定されたデータ伝送路を開き、データを伝送できるようにすること。端末とコンピュータを接続するには、...交換電話回線を介して接続される場合は、電話番号をダイヤルして接続する。......」との解説がされていること(前掲の「英和コンピュータ用語大辞典第2版」)。

そして、パソコン通信やインターネットなどにみられるように、電話回線を介してコンピュータ間の接続が行われ、情報等のやりとりがなされている実情が存するものである。

また、データベース検索サービスなどにおいて、相手先の電話番号を自動的に入力・発信して、こちら側のコンピューターを契約相手先のコンピューターに接続させるシステムが存在し、その機能を有するプログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク等が取り引きされていることが認められるところである。

このような、「Direct(ダイレクト)」及び「Connect(コネクト)」の各文字についての意味や用例、コンピューター間の接続を電話回線を介して行うシステム及び、その機能を有するプログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク等が存在するという実情のもとにおいては、本願商標が付された本願指定商品に接する取引者・需要者は、本願商標を一体的に捉えることで、その商品が「電話回線などを介してコンピューター間を直接接続するためのプログラムを記憶させた電子回路・同磁気ディスク」であるとの認識をするというのが相当である。

してみれば、本願商標は、その指定商品との関係において商品の品質(機能・内容)を表示する標章というべきである。

なお、請求人は、本願商標は、米国でも登録されていると述べ、また、他の審査例を提示し、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当しない旨主張し、さらに、本願商標は、請求人の使用する商標として周知であって、商標法第3条第2項の要件を備えている旨主張して、証拠方法として甲第1号証ないし同第25号証(枝番を含む。)を提出している。

しかしながら、商標の識別性に関する、米国と我が国の商標法上の規定が同じものとはいえないことから、米国の審査例をもって本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当しないとすることはできないものである。

また、提示の審査例は、本願商標と、その構成態様を異にする商標の審査事例であって、これをもって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当しないとの証左ということはできない。

さらに、請求人が、本願商標は、商標法第3条第2項の要件を備えている旨主張して提出した各甲号証についてみるに、甲第12号証及び同第13号証は、アメリカン航空社の著名性を主張するためのものであり、また、甲第15号証ないし同第25号証は、旅行業を営む者(会社)による証明(なかには証明者の捺印が無いものもある。)であって、これらの各号証をもってしては、本願商標が、その指定商品に関する取引者・需要者の間で何人かの業務に係る商品であることを認識できる状態に至っているとは認め難いものである。

また、甲第14号証(枝番を含む。)についてみるに、本願商標を構成する「ダイレクト・コネクト」の語は、「トータル・アクセス」という名称の情報処理機能の一機能を称するものとして使用されているものであって(甲第14号証の1第2葉、同号証の2第5葉 外)、本願商標が、その指定商品たる「旅行産業に使用する電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク」等に使用されているとの証左は見いだし得ないものである。

したがって、これらの各甲号証をもってしては、本願商標が、その指定商品との関係において、商標法第3条第2項の要件を備えているとするに十分なものということはできないものである。

してみれば、本願商標が、商標法第3条第1項第3号に該当するとの原査定は妥当なものであって取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。