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Trademark Appeal Case

LTDの記述性と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第2912号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲に表示したとおりの構成よりなり、第36類「損害保険の引受け,損害保険契約の締結の代理又は媒介,損契保険に係る損害の査定,生命保険の引受け,生命保険契約の締結の代理又は媒介,損害保険及び生命保険の再保険の引受け,保険料率の算出」を指定役務として、平成6年6月20日に登録出願されたもであるが、指定役務については、平成10年6月22日付けの手続補正書をもって、「長期障害所得補償保険の引受け,長期障害所得補償保険損害保険契約の締結の代理,長期障害所得補償保険の再保険の引受け」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原審において、『本願商標は、「L.T.D.」の文字を書してなるところ、指定役務を取扱う業界においては、被保険者が就業不能となった場合に所得を長期に補償する長期所得補償保険が取扱われ、当該長期所得補償(Long term disability)を略して「LTD」と称している実情にあることからすれば、前記した文字よりなる本願商標に接する需要者・取引者は「長期所得補償保険」を認識・理解するに止まり、これを指定役務中例えば「長期所得補償保険の引受け」に使用しても単に役務の質(内容)を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。』と認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲に表示したとおりの構成よりなるところ、保険を取り扱うこの種業界において、けがまたは病気によって被保険者が就業不能になった場合に所得を保障する保険を「長期所得保障保険(Long term disability)」と称し、これを「LTD」と略称し使用していることは原審説示のとおりである(例えば、「生命保険用語英和辞典:財団法人生命保険文化研究所 1993年発行」、「イミダス:株式会社集英社1996年発行」)。

そして、請求人(出願人)は、「本願商標は、使用による特別顕著性を有するものであり、商標法第3条第2項に該当する。」旨主張し、その証拠方法として、会社案内、新聞記事等の資料(1)ないし(17)を提出している。

そこで、請求人(出願人)の提出した上記資料に徴すれば、自己の業務「長期障害所得補償保険」に「LTD」若しくは「L.T.D.」の文字を使用していることは認め得るとしても、その使用方法は商標の使用として理解されるものではなく、該役務の質(内容)を説明するための使用であって、需要者、取引者をして請求人(出願人)に係る役務であることを認識することができる商標に至っているものとは認められない。

してみれば、本願商標は、商標法第3条第2項に規定する要件を具備しているものということはできない。

そうとすれば、本願商標をその指定役務に使用しても、役務の質(内容)を表示したものと認識、理解するに止まり、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものといわざるを得ない。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当する、として拒絶した原査定は妥当であって、取り消す理由はない。

よって、結論のとおり審決する。

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