Trademark Appeal Case
結合商標の要部抽出による称呼類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第3368号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、商標の構成を上下二段に「カームドア」の片仮名文字と「CALM DOOR」の欧文字とし、指定商品を第6類に属する願書記載の商品として、平成9年8月11日に登録出願されたものである。その後、指定商品については、平成10年11月26日付手続補正書をもって「金属製戸、金属製扉」と縮減補正している。
2 原査定の拒絶の理由
原審において、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、その拒絶の理由に引用した登録第789371号商標(以下、「引用商標1」という。)は、商標の構成を上下二段にやや図案化された「カーム」の片仮名文字と「CALM」の欧文字とし、指定商品を第7類「合成樹脂を主材とする化粧板、その他の建築又は構築専用材料、セメント、木材、石材、ガラス」として、昭和42年6月5日に登録出願、昭和43年8月7日に設定登録され、該登録に係る権利は、3回に亘り存続期間の更新登録がされているものである。
同じく、登録第2115913号商標(以下、「引用商標2」という。)は、商標の構成を「カーム40z」の片仮名、数字及び欧文字の結合文字とし、指定商品を第7類「建築または構築専用材料、その他本類に属する商品」として、昭和61年3月6日に登録出願、平成1年2月21日に設定登録され、該登録に係る権利は、1回の存続期間の更新登録がされているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標と各引用商標との類否について判断するに、本願商標は、その構成前記したとおり「カーム」と「ドア」及び「CALM」と「DOOR」の各文字とを結合してなるところ、構成前半の「カーム」「CALM」の文字と同後半の「ドア」「DOOR」の文字とは、それぞれ視覚上自ずと分離して看取されるばかりでなく、観念上も、これら各文字を常に一体のものとして把握しなければならないような格別の事情は存しない。
そして「ドア」「DOOR」の文字は、「戸、扉」の語義を有する外来語ないしは英語であって、一般世人によく知られる語であり、補正後の指定商品を表すものとして取引上普通に使用しているのが実情である。
そうすると、本願商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者・需要者は、後半の「ドア」「DOOR」の文字部分については、該商品を表示するものと理解するに止まり、前半の「カーム」「CALM」の文字部分を自他商品の識別標識と捉え、該文字部分より生ずる称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないというのが商取引の実際に照らして相当である。
してみれば、本願商標からは、「カームドア」の一連の称呼を生ずるほか、「カーム(CALM)」の文字部分に相応して単に「カーム」の称呼も生ずるものといわなければならない。
(2)他方、引用商標1は、上記のとおり「カーム」と「CALM」の文字よりなり、「カーム」の称呼が生ずること明かである。
また、引用商標2は、上記のとおり「カーム40z」の文字よりなるところ、構成中の片仮名文字部分と数字及び欧文字部分は、視覚上又は意味上において常に一体のものとして把握しなければならないような特段の事情は認め難く、かつ「カーム」の文字自体顕著に表されていて、馴染み易い部分といえるから、該文字部分に相応して生ずる「カーム」の称呼をもって取引に資されるものとみるのが相当である。
したがって、引用商標1及び同2からは「カーム」の自然的称呼を生ずるものである。
(3)そうとすれば、本願商標と各引用商標とは「カーム」の称呼を同じくする点で互いに相紛らわしく、このほか、外観においても両者は「カーム」ないしは「CALM」の文字において紛れ得るおそれがあり、かつ、両者は「CALM(カーム)」の文字から生ずる意味合いにおいて紛れ得るおそれがあるとみるのが相当であるから、これら各点を総合判断するに、両商標は類似のものというべきものである。
そして、引用商標1及び同2は、共にその指定商品中に「金属製の扉」を含むものと認められる。
してみれば、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものといわざるを得ないから、これを理由に本願を拒絶した原査定は妥当であって取り消すことができない。
請求人(出願人)は、本審判請求書の請求理由において、各引用商標に対し、本願商標の指定商品と抵触する部分について取消審判を請求しているから、この審決の確定を待って、請求の趣旨のとおりの審決を求める旨述べているが、各引用商標の当該登録原簿を徴するに、商標権一部取消審判(審判11-30790、同11-30791)の予告登録は、いずれも不成立とする確定登録がそれぞれ平成14年1月9日及び平成13年9月5日になされ、当該予告登録は抹消された。
よって、結論のとおり審決する。
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