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Trademark Appeal Case

商品の効能表示と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第20529号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「毛穴すっきり」の文字(標準文字による)を書してなり、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、平成9年4月23日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、毛穴をすっきりさせる効能を有する(せっけん類・化粧品等の)商品という程の意味合いを容易に認識させる、『毛穴すっきり』の文字を普通に用いられる方法で書してなるにすぎないものであるから、本願指定商品中、上記文字に照応する商品に使用しても、単に商品の効能、品質を表すものとして直観し、認識させるに止まり、自他商品を識別する機能を果たすことができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、「毛穴」の文字は、「毛の生える皮膚の小さい孔」の意味を有する語であり、「すっきり」の文字は、「余計なものがなく気持ちよく整っているさま。 」の意味を有する語であって、各語を結合してなる本願商標からは、「毛穴部分に余計なものがなく、気持ちよく整っているさま」を容易に理解させるものであるというのが相当である。

そして、「毛穴すっきり」の文字が本願指定商品中、「せっけん類、化粧品」を取り扱う業界において、取引上普通に使用されている例として、次のような新聞記事等の情報及びインターネットによるホームページの情報が認められる。

(1)「商品ニュース 毛穴すっきりの化粧品」の見出しのもと、「ノエビアは毛穴の奧に詰まった汚れを取り除くローションとパック・・・」

(平成7年2月7日付け共同通信配信情報)

(2)「ノーズパック はがす瞬間『サイコー』(!センサー)」の見出しのもと、「資生堂(本社・東京)は二年ほど前、クリームタイプを発売。・・・実は私も毛穴すっきりの鼻パックのファン。クリームを塗り、待つこと約二十分。・・・資生堂化粧品企画部は『取れた皮脂が見えるのがうけたのでは』と分析する。」旨の記事

(平成8年6月11日付け朝日新聞 大阪夕刊 3頁)

(3)「ブリストル・マイヤーズ スクイブが、シーブリーズ『シャンプー前の毛穴すっきりクレンジング』の発売を記念して、同商品を。」旨の記事(平成10年4月2日付け毎日新聞 東京夕刊 7頁)

(4)「ブリストル・マイヤーズ スクイブが、シーブリーズのシャンプー前の毛穴すっきりクレンジング、・・・」旨の記事

(平成10年7月10日付け朝日新聞 東京地方版/宮城 宮城版)

(5)「ブリストル・マイヤーズ スクイブでは、『シャンプー前の毛穴すっきりクレンジング』BIGボトルと・・・」旨の記事

(平成10年10月21日付け日刊スポーツ 28頁)

(6)「ブリストル・マイヤーズ スクイブが『シャンプー前の毛穴すっきりクレンジング』BIGボトルと、・・・」旨の記事

(平成10年10月22日付け毎日新聞 東京夕刊 8頁)

(7)ブリストル・マイヤーズ スクイブが、シーブリーズ『シャンプー前の毛穴すっきりクレンジング・ビッグボトル』(250ミリリットル、1020円)」旨の記事

(平成11年10月30日付け朝日新聞 東京地方版/宮城 宮城版)

(8)「シャンプー前の毛穴すっきりクレンジング 発売元:ブリストル・マイヤーズ・スクイブ(株) 製造元:(株)ジュアンビューティー・・・パッケージの表示:・・・ シャンプーでは落としきれない頭皮や毛穴の汚れをすっきり落として・・・」

(絶対にあきらめない人のための育毛大辞典と題するホームページより wysiwyg://84/http//www.ikumou−d.com/item/clean.html)

(9)「YH化粧品・・・YHソ−プ(固形石けん)・・・きめ細やかなクリーム状の泡が毛穴の中の汚れまで、すっきり落とします。」

(YH化粧品のホームページより http//www.yamahira.co.jp/soap.html)

以上よりすると、本願商標をその指定商品中、例えば、「毛穴をすっきりさせる効能を有する化粧品」に使用しても、取引者、需要者は、単に商品の品質、効能及び用途を表示したものと理解するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を有せず、また、前記商品以外の商品について使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。

ところで、請求人は、本願商標は、使用による顕著性を有する旨を主張し、証拠として、甲第1号証ないし同第22号証を提出しているので、この点についてみるに、先ず、使用による顕著性を有するに至った商標としての登録が認められるのは、例えば、その商標と同一の商標及びその商標を使用していた商品と同一のものに限られ、実際に使用している商標並びに商品の事実については、広告宣伝等が掲載された印刷物等の証拠方法によるものとされている。

そこで、本願商標と請求人の使用に係る商標との同一性についてみるに、本願商標は、標準文字による「毛穴すっきり」の態様であるのに対し、請求人の使用に係る商標は、請求人の提出に係る甲号証よりすれば、波形と思しき図形、ビオレの片仮名文字を配し、濃色地に白抜きで、「毛穴すっきり」及び「パック」の文字を二段に表示してなるものであるから、本願商標と実際の使用に係る商標とは、同一とは認められないものである。

そうすると、請求人の提出に係る甲号証によっては、本願商標と同一の商標が使用されている事実を認めることはできず、他に請求人の主張を認めるに足る証拠もないから、本願商標それ自体が使用による顕著性を有するに至っているものとすることはできないというを相当とする。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項

第16号に該当するとし、同法第3条第2項には該当しないとして、本願を拒絶した原査定は、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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