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Trademark Appeal Case

TITAN CRYSTALの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成9年審判第9570号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「TITAN」及び「CRYSTAL」の文字を2段に横書きしてなり、第21類「クリスタルガラス製のガラス基礎製品(建築用のものを除く。),クリスタルガラス製のなべ類,クリスタルガラス製の食器類,クリスタルガラス製のこしょう入れ・砂糖入れ及び塩振り出し容器、クリスタルガラス製の卵立て,クリスタルガラス製の盆,クリスタルガラス製のようじ入れ,クリスタルガラス製の食品保存用ガラス瓶,クリスタルガラス製のレモン絞り器,クリスタルガラス製の包装用容器,クリスタルガラス製の植木鉢,クリスタルガラス製の家庭園芸用の水耕式植物栽培器,クリスタルガラス製の貯金箱,クリスタルガラス製のろうそく消し及びろうそく立て,クリスタルガラス製の花瓶,クリスタルガラス製の立て看板,クリスタルガラス製の風鈴」を指定商品として、平成6年8月30日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、『本願商標は、やや図案化した「TITAN」「CRYSTAL」の文字を書してなるところ、構成中の「TITAN」の文字部分は「灰色の堅い金属元素で元素記号Ti。その化合物は媒染剤・ガラス製造などに利用される。」等をいい、また、「CRYSTAL」の文字部分は「クリスタルガラス」の略称と認められるから、これを本願指定商品に使用しても、単にチタン化合物を使用して製造されたクリスタルガラス製品であることを表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。』と認定し、拒絶したものである。

3 当審の判断

本件審判請求人は、原査定の拒絶理由に示された「チタン化合物を使用して製造されたクリスタルガラス」について、何らその具体的な証拠を掲げることなく、また、何らの説明もないままに拒絶査定をなしたものであり、机上の空論に過ぎず、原審の判断は誤りである旨を本件請求理由の中で述べている。

ところで、1994年10月14日付流通サービス新聞6頁には「東洋ガラス、鉛を使わぬクリスタルガラス開発。チタンで代替、高級食器生産へ・・・従来の鉛クリスタルガラスと異なり、鉛の流出がなく、製造時に揮発することもないため安全性が高い。〜(中略)同社は鉛に代わって、酸化チタンを重量比で5〜8%、炭酸バリウムを同10〜15%、酸化亜鉛を同5〜10%などと加えている。云々」といった内容の記事が掲載されている。また、1994年10月7日付日刊工業新聞16頁にも同内容の記事が掲載されている。その他、1994年10月10日付日経産業新聞1頁にも同様の記事が掲載されている。そして、1994年8月30日付日刊工業新聞25頁には「オハラ、光学ガラス生産で鉛、ヒ素使用を中止。1995年10月に全面切り替え・・・ガラスの素材として、鉛は高屈折率・高分散を与えることや、光による変色を防ぐことなどから、またヒ素はガラス中の泡をとばす脱泡剤として広く用いられてきた。しかし、環境規制の強化やスラッジなどの廃棄物処理の問題から、主要製品に含まれる鉛を主にチタンやニオブに、ヒ素をアンチモニーに代替してきた。」との記事が掲載されている。1998年6月4日付日経産業新聞12頁には「ニコン、光学ガラス鉛をゼロに−2000年めど、製品9割で成分代替。」の記事が掲載されている。

そして、これらの記事の内容を総合して勘案すると、従来の鉛を使用したクリスタルガラスや光学ガラスと異なり、鉛の流出がなく、製造時に揮発することもない安全性が高い酸化チタンを使用したクリスタルガラスや光学ガラスが開発されている事実が認められる。

そうとすれば、「TITAN」「CRYSTAL」の文字を2段に横書きしてなる本願商標を、その指定商品について使用するときは、「チタン化合物を使用して製造されたクリスタルガラス製品」であることを、取引者・需要者に一見して理解認識させるものであり、単に商品の品質(原材料)を表示するにすぎず自他商品の識別標識とは認識し得ないものと判断するのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものとして、その出願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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