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Trademark Appeal Case

商標不使用取消の証明

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2001−30387(T2001−30387/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第1708688号商標の指定商品中、「第21類 化粧用具及びこれに類似する商品」については、その登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第1708688号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和57年3月16日に登録出願、第21類「装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉およびその模造品、造花、化粧用具」を指定商品として、昭和59年8月28日に設定登録、その後、平成7年2月7日に商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張の要点

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を要旨次のように述べた。

(1)本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、その指定商品中「化粧用具及びこれに類似する商品」については一度も使用された事実がないから、上記指定商品についての本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消されるべきである。

(2)被請求人の答弁に対する弁駁

商標法第50条第2項には、「前項の審判の請求があった場合においては、その審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品又は指定役務のいずれかについての登録商標の使用をしていることを被請求人が証明しない限り取消を免れない」と規定されている。

被請求人は、答弁書において「本件商標は日本国内にて使用中」と主張し、また、使用の証拠として乙第1号証を提出している。

しかし、乙第1号証だけでは、「審判の請求の登録前3年以内に日本国内において」使用しているかどうかは不明であり、また「商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが」使用しているかどうかも不明である。

したがって、商標法第50条第2項に規定する証明を被請求人は行っていないので、請求に係る指定商品についての本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。

3 被請求人の答弁の要点

被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする」との審決を求めると答弁し、その理由を「本件商標は日本国内にて使用中」と述べ、その証拠方法として、平成13年7月4日付け答弁書をもって商品の写真(以下「乙第1号証」という。)を、また、平成14年5月14日付け答弁書をもって、商標使用許諾契約書(同答弁書においてはこれを乙第1号証と表示しているが、本審決においては「乙第2号証」という。)及び「アプルーバルシート」と称する書面(同答弁書においてはこれを乙第2号証と表示しているが、本審決においては「乙第3号証」という。)を提出した。

4 当審の判断

(1)被請求人は、本件商標の使用を証するものとして、乙第1ないし第3号証を提出しているので、以下、これら証拠を検討する。

(2)乙第1号証は、商品の写真と認められるところ、そこには、表面に「H2O」の文字(そのうちの「2」の数字は、他の欧文字より小さく表されている。以下同じ。)が表示された所謂ポーチ、袋物又はバッグの類と思しきものが写ってはいるが、そもそも、表面の「H2O」の表示が自他商品の識別標識としての「商標」としての使用であるかも疑問なしとしないばかりでなく、仮に、「商標」としての使用であるといえたとしても、その写真によっては、その商標の使用者や使用時期が明らかでなく(乙第2号証の契約書においては、契約者「乙」として「株式会社オフィスイウォーク」の会社名が記載されているが、乙第1号証に係る商品が該会社の商標の使用によるものであるのか否かも明らかでない。)、また、使用場所が日本国内であることも明らかではない。

(3)乙第2号証は、本件商標の「バッグ」についての「商標使用許諾契約書」と認められるが、ライセンシーである「乙」が本件商標を使用していることを証する証拠の提出はないから、乙第2号証のみをもって、本件商標の使用が証明されるものではない。しかも、その契約者「甲」は、名称は被請求人と同一ではあるが、その住所が被請求人とは異なっており、被請求人が契約者「乙」に本件商標の使用を許諾したとは直ちに認めることができない。

(4)乙第3号証は、被請求人が「アプルーバルシート」と主張する書面であるところ、これが具体的に如何なる内容の書面であるのかが明らかではないが、同書面の下方には、「デザイン提出」、「デザイン承認」、「サンプル提出」、「サンプル承認」、「セールスサンプル提出」及び「セールスサンプル承認」の文字が記されている欄が設けられており、その「デザイン提出」の欄には、日付と思しき「2001.7.2」の数字が記されていることからすると、これは社内又は関係者の承認を得るための社内書類の類のひとつとみるのが相当であって、一般の需要者又は取引者を対象とするものとはいい難く、商品の広告や、取引書類ともいえないものである。

してみれば、乙第3号証は、たとえ、本件商標の欧文字部分である「H2O」の文字(そのうちの「2」の数字は、他の欧文字より小さく表されている。)が付されたバッグの絵が表示されているとしても、これをもって、商標法第2条第3項の「使用」の定義に該当するものということはできず、しかも、「2001.7.2」の数字が表すとみられるデザイン提出の期日の2001年7月2日は、本件審判の請求登録日より後の期日であることから、この証拠を、本件審判の請求登録前3年以内の本件商標の使用を証明するものとして参酌することはできない。

(5)他に、本件商標が取消請求に係る指定商品について使用されていることを証明する証拠の提出はない。

(6)以上のとおり、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが日本国内において請求に係る指定商品について本件商標の使用をしていることを証明し得なかったのであるから、本件商標は、商標法第50条の規定により、その指定商品中「化粧用具及びこれに類似する商品」について、その登録を取り消すべきである。

よって、結論のとおり審決する。

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