sokuhyo

Trademark Appeal Case

産地表示の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2001−90686(T2001−90686/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4481710号商標の指定商品中「第30類 コーヒー及びココア,コーヒー豆」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4481710号商標(以下「本件商標」という。)は、「KARIBU」の文字と「カリブ」の文字とを二段に横書きしてなり、平成11年10月25日に登録出願、第29類、第30類、第31類、第35類及び第36類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成13年6月15日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

本件商標の指定商品中、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドック,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,酒かす」について、本件商標は、商標法第3条第1項第3号又は同第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するから、その商標登録を取り消されるべきである。

3 当審で通知した取消理由の要旨

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の提出に係る甲第3号証の「世界大百科事典6」(1974年版平凡社発行)「カリブ海」の項に、「西はメキシコのユカタン半島からパナマにいたる中米諸国、南は南米のコロンビア、ベネズエラ、東は小アンティル諸島、北はプエルト・リコ、ハイティ、ジャマイカ、キューバなどの大アンティル諸島で境されている。...。沿岸の主要港は、サンティアゴ(キューバ)、キングストン(ジャマイカ)、ポルトー・プランス(ハイティ)、サン・ファン、ポンセ(プエルト・リコ)、ポート・オブ・スペイン(トリニダード)などである。これらの諸港から積み出される主要な物資は、石油、鉄鉱、コーヒー、カカオ、バナナなどである。」と記載されている。

また、甲第4号証の「世界大百科事典11」(1974年版平凡社発行)「コーヒー」の項に、「最大の産地はブラジルで、世界の全産量の48%を占め、コロンビアがこれについで12%である(1961/62)。このほか南北アメリカの熱帯地域はみな好適の産地であって、メキシコ、グァテマラ、コスタ・リカ、エル・サルバドル、ハイティ、ドミニカ、ベネズエラそのほか各地名のコーヒーが数えられ、ハワイからも濃度の大きいコナが産し、ジャマイカ島のブルーマウンテンは純和な香味が珍重されている。」と記載されおり、カリブ海近隣地域には、「コーヒー」の産地が多いと認められる。

さらに、甲第5号証のアルバートコーヒー株式会社のホームページ「珈琲タイム」の「コーヒー豆主要生産国」の項によれば、コーヒー豆の主要生産国として、カリブ海近隣地域のキューバ、ジャマイカ、ドミニカ、プエルトリコ、ベネズエラ、コロンビア、コスタリカ、ハイチ、ホンジュラス、エルサルバドル、ニカラグア、グァテマラ、メキシコが地図上に示されている。

しかも、カリブ海近隣地域で産出されるコーヒー(例えば、コロンビア、サントス、グァテマラ、クリスタルマウンテン等)をブレンドしたコーヒーについて、「カリブブレンド」の名称でインターネットにより通信販売している事実として、例えば、【楽天市場】遠赤焙煎工房レコルト(甲第6号証)、かうひいやSHIRA1(甲第7号証)、珈琲屋はまな(甲第8号証)、ビーンズネットショップの自家焙煎珈琲豆価格表(甲第10号証)、MiyazakiCOFFEE(甲第11号証)、かうひい屋(甲第12号証)等が認められる。

また、甲第20号証の「世界大百科事典11」(1974年版平凡社発行)の「ココア」の項に、「『ココア』は、カカオcacaoからなまった英語で...。」、同じく甲第21号証の「世界大百科事典5」(1974年版平凡社発行)の「カカオ」の項に、「現在の主産地は...西インド諸島のトリニダート島...である。」とそれぞれ記載されており、カリブ海近隣地域は、「ココア(カカオ豆)」の産地として知られているものと認められる。

以上の事実を総合勘案すれば、カリブ海近隣地域は、「コーヒー及びココア」の産地として広く認識されているものとみるのが相当である。

してみれば、「カリブ」の片仮名文字と、そのローマ字表記に当たる「KARIBU」の欧文字よりなり、カリブ海ひいてはその近隣地域を観念させると認められる本件商標を、その指定商品中第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、単に商品の産地を表示するものとして認識するにすぎないから、本件商標は、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきである。

したがって、本件商標は、その指定商品中第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆」について、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものである。

4 当審の判断

平成14年3月12日付けで上記3の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。

そして、前記3の取消理由は妥当なものと認められるので、本件商標は、この取消理由により、結論掲記のとおり、指定商品中「コーヒー及びココア,コーヒー豆」についての商標登録を、商標法第43条の3第2項の規定に基づき取り消すべきものである。

しかしながら、登録異議の申立てがされている指定商品中、その余の商品について本件商標を使用した場合、これが、その商品の産地を表示するものとして認識されるとは認められないものであり、また、他にこれが自他商品の識別標識としての機能を果たし得ず、又は商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものとすべき相当の根拠は見あたらない。

したがって、本件商標は、登録異議の申立てがされている指定商品中「コーヒー及びココア,コーヒー豆」以外の商品については、商標法第3条第1項第3号、同第6号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その商標登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。