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Trademark Appeal Case

「ン」と「ム」の称呼類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2001−18080(T2001−18080/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ENNET」の欧文字を標準文字としてなり、第7類「動力機械器具(陸上の乗物用のものを除く),風水力機械器具,起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く)を除く),交流発電機,直流発電機」を指定商品として、平成12年6月21日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶理由に引用した登録第2714143号商標(以下、「引用商標1」という。)は、「M−NET」の欧文字を横書きしてなり、平成3年2月20日に登録出願、第9類「産業機械器具、動力機械器具(電動機を除く)風水力機械器具、事務用機械器具(電子応用機械器具に属するものを除く)その他の機械器具で他の類に属しないもの、これらの部品及び附属品(他の類に属するものを除く)機械要素」を指定商品として、平成8年5月31日に設定登録がされたものである。同じく、登録第2714923号商標(以下、「引用商標2」という。)は、「MNET」の欧文字を横書きしてなり、昭和63年7月25日に登録出願、第11類「電気通信機械器具、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成8年6月28日に設定登録がされたものである。

3 当審の判断

本願商標は、「ENNET」の文字よりなるものであるところ、該文字は全体として特定の意味合いを有するとは認められないものであるから、これは一種の造語商標として把握されるというべきである。

そして、一般的には、造語商標の称呼にあっては、ローマ字風又は英語風の読みに倣って発音するとみるのが自然であるから、本願商標「ENNET」からは、「エンネット」又は「エネット」の称呼を生ずるとみるのが相当である。

この点について、請求人は、「本願商標『ENNET』はこの種業界において周知著名な『エネット社』の社標として『エネット』の称呼概念を自然に具備するのもである。」と述べているが、証拠として提出された刊行物等を徴するに、欧文字の「ENNET」と片仮名文字の「エネット」を併記しているものもあるとしても、「ENNET」の欧文字のみからなる本願商標の構成にあって、これより生ずる称呼を「エネット」に限定させる程に需要者間に認識されるに至っているものとは認め難いものであるから、請求人の主張は採用することができない。

他方、引用商標1は「M−NET」、引用商標2は「MNET」の文字よりなるものであるから、引用各商標は、それぞれの構成文字に相応して、共に「エムネット」の称呼を生ずるものである。

そこで、本願商標より生ずる「エンネット」の称呼と引用各商標より生ずる「エムネット」の称呼を比較するに、両称呼は、構成音数を同じくするものであるところ、第2音において「ン」と「ム」の差異を有するのみで、他の構成音全てを共通にするものである。そして、該差異音の「ン」と「ム」は、共に鼻音の弱音であって前音に吸収され易いため、明瞭に聴取し難い音となり、また、後続の第3音の「ネ」の音が促音を伴い強く発音されるため、より一層聴取し難いものとなる。

してみれば、「ン」と「ム」の音の差異が称呼全体に与える影響は、ごく小さいものであるから、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、語調、語感が近似したものとなり、称呼上互いに相紛れるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本願商標と引用商標1及び同2とは、上記の称呼において互いに相紛らわしい類似の商標といわざるを得ない。また、両商標の指定商品は、同一又は類似するものであるから、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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