Trademark Appeal Case
称呼類似と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−20666(T2000−20666/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ゆとリッチ共済」の文字を横書きしてなり(標準文字による商標)、第36類「生命保険契約の締結の媒介,生命保険の引受,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係わる損害の査定,損害保険の引受,保険料率の算出」を指定役務として、平成11年7月9日に登録出願されたものである。
2 原査定の引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3039104号商標(以下「引用商標」という。)は、「ゆうとりっち」の文字を横書きしてなり、第36類「生命保険の引受け」を指定役務として、平成4年9月28日に登録出願、平成7年4月28日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり、平仮名、片仮名及び漢字を用いた「ゆとリッチ共済」の文字を横書きしてなるところ、その構成中「共済」の文字は、「一定の団体の構成員間の相互扶助制度の一つ。構成員は一定額の金銭(掛金)を積み立て、災害その他の一定事由に基づく出費があった場合に、これについて一定の給付を団体が行う制度」(有斐閣「法律用語辞典」)の意味を有するものとして一般に親しまれているものであり、共済事業を表すものとして、「〇〇共済」のように使用されているものである。
そうすると、本願商標「ゆとリッチ共済」をその指定役務について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、構成中の「共済」の文字部分が前記に述べた一定団体が行う相互扶助制度、すなわち、役務の質(内容)の表示であり、自他役務の識別標識としての機能を有する部分は「ゆとリッチ」にあるものと認識し把握するというのが相当である。
してみれば、本願商標は、「ゆとリッチ」の文字部分に相応して「ユトリッチ」のみの称呼をも生ずるものである。
他方、引用商標は、前記のとおり「ゆうとりっち」の文字を横書きしてなるから、その構成文字に相応して「ユウトリッチ」の称呼を生ずるものである。
そこで、本願商標から生ずる「ユトリッチ」と引用商標から生ずる「ユウトリッチ」の称呼を比較すると、両者は中間部において「ウ」の音の有無に差異を有するほか、他の全ての音を同じくするものである。
そして、差異音「ウ」(u)は、前音「ユ」の母音(u)を同じくして二重母音を構成する関係上、「ユ」の母音に吸収され易いことから、両称呼を一連に称呼するときは、全体の語調・語感が近似したものとなり、互いに相紛れるおそれがあるものと判断するのが相当である。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観上の相違を考慮しても、なお、称呼において類似する商標であり、かつ、本願商標は、引用商標の指定役務と同一又は類似する役務について使用するものであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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