Trademark Appeal Case
商標の記述性と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成9年審判第17780号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ダイレクト・ドライブスピーカ」の片仮名文字(「・」記号を含む。)を横書きしてなり、第9類「スピーカー」を指定商品として、平成7年6月12日に登録出願されたものである。その後、指定商品は、平成9年4月10日付手続補正書によって「スピーカー(ダイレクトドライブ方式のプレーヤーに使用されるスピーカーを除く。)」に補正されている。
2 当審において通知した拒絶理由
本願商標は、「ダイレクト」、「ドライブ」及び「スピーカ」の各文字を結合して「ダイレクト・ドライブスピーカ」と表示したと認められるものであるところ、それを構成する各文字がそれぞれ「直接」、「駆動」及び「拡声器」の意味を有する外来語として一般に親しまれているものであるから、全体として「直接駆動方式によるスピーカ(拡声器)」であることを表したものとして容易に理解されるということができる。
ところで、「ダイレクトドライブ」(direct drive)の文字は、「レコードプレーヤー」においては、例えば、「最新オーディオ事典」(昭和54年12月20日株式会社ラジオ技術社発行)の「DD方式(direct drive system)」の項や「現代オーディオ用語総辞典」(昭和62年10月10日株式会社音楽之友社発行)の「ダイレクト・ドライブ方式〈DDプレーヤー〉」の項の記載からみても、「ターンテーブルとモーターの軸とを直結する構造のもの」を指称する語として古くから使用されているといい得るものである。そして、近年、「スピーカ」においても、下記(1)ないし(4)に示すように、新聞記事やインターネットの製品案内等で、該「ダイレクトドライブ」(direct drive)の文字が「振動板の外周全体をボイスコイルで直接駆動する構造のもの」を指称する語として普通に使用されているのが実情である。
(1)「松下電子部品は薄型ながら高音質再生を実現した薄型ダイレクトドライブ平板スピーカーを開発、4月からサンプル出荷を開始する。角型のボイスコイルと高磁束磁気回路で平板振動板の外周を直接駆動させることにより、厚みを14ミリと同社従来製品の約半分に薄くした。」(日本工業新聞、2001年1月24日版)
(2)「日本ビクターは・・・スリム型スピーカー『DD(ダイレクト・ドライブ・スティック)スピーカー』を開発した、と発表した。・・・振動板全体を駆動させる『ダイレクトドライブ方式』を採用したため、ほぼ円形に音を行き渡らせることが可能という。」(日本工業新聞、2001年2月1日版)
(3)スピーカーシステムの製品案内において「伸びの良い超高帯域再生を可能にした『ダイレクトドライブ方式』採用スーパーツイーター搭載」(http://denon.jp/products/SCT33.html)
(4)スピーカーシステムの製品案内において「90kHzまで再生可能なダイレクトドライブ方式スーパーツイーター搭載スピーカー。」(http://columbia.jp/company/release/)
してみれば、本願商標は、これをその指定商品に使用するときは、取引者・需要者は、「振動板の外周全体をボイスコイルで直接駆動する構造のもの」であること、即ち、単に商品の品質、構造を表示したものとして把握するに止まり、自他商品を識別するための標識とは認識し得ないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
3 当審の判断
本願商標は、項1で述べたとおりの構成であるところ、この商標を補正後の指定商品「スピーカー(ダイレクトドライブ方式のプレーヤーに使用されるスピーカーを除く。)」との関係においてみると、前項2で述べたとおり、「振動板の外周全体をボイスコイルで直接駆動する構造」を表していること明らかである。
してみれば、本願商標をその指定商品について使用するときは、その商品の品質、構造を表すものである。
そして、当審において通知した前項2の拒絶理由に対し、請求人(出願人)に意見書を提出する機会を与えたが、所定の期間を経過しても何らの応答もなかった。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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