Trademark Appeal Case
用途表示と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第11055号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本願商標
本願商標は、「MARATHON」の欧文字を書してなり、第25類「履物」を指定商品として、平成9年12月5日に登録出願されたものである。
2.原査定の拒絶理由の要旨
原査定は、「本願商標は、『長距離競走、マラソン競走』を意味する『MARATHON』の文字を書してなるから、これをその指定商品中、例えば、『運動靴』について使用しても、『マラソン競技に適した運動靴』の意味合いを理解するに止まり、単に商品の品質(用途)を表したにすぎず自他商品を区別する標識としての識別力を具有しない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定して、本願を拒絶したものである。
3.当審の判断
本願商標は、上記に示したとおり、「MARATHON」の文字を書してなるものである。
ところで、当該文字は、「(1)マラソン競走。(2)一般に、長距離競走、耐久競争[競技]」(『ランダムハウス英和大辞典』、1999年株式会社小学館発行)を意味する英語として、我が国において広く知られて親しまれた語である。
そして、本願指定商品中の運動靴は、スポーツ関連商品として、スポーツ用品店等で取り扱われることが多く、また、スキー靴、バスケットシューズ等の運動用特殊靴においては、その用途に応じ、軽量性、弾性、通気性などの特性を追求した商品が開発されている実情があり、同様に運動靴においても用途毎に多種多様な機能、例えば、シューズ内の湿気排出して運動中の温度上昇・湿度上昇を抑制する通気孔を設けたもの、ミッドソール部に新素材を用いることで軽量性を追求したもの等の機能を有する商品が開発されている実情にあるということができるものである。
そうとすれば、運動靴をはじめとする各種スポーツ関連商品を取り扱う業界においては、「MARATHON」(マラソン)の語が、陸上競技の長距離走、耐久競争(競技)のことを表し、かつ商品との関係では、用途を示すすというべきものであって、本願商標を構成する「MARATHON」の文字も、そのような意味合いに理解されるに止まるものとするのが相当である。
してみれば、本願商標は、その指定商品中の「運動靴」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「マラソン(長距離走)に適した運動靴」程度の意味合いを容易に認識するに止まり、単に商品の品質を表示したものと把握し、理解するとみるのが相当である。また、これを前記商品以外の商品について使用した場合には、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるといわざるを得ない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして、本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。
なお、請求人は、過去の審決例を挙げて、本願商標が登録されるべきものであると主張しているが、これらの審決例は、本願と事案を異にするものであることから、請求人の主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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