Trademark Appeal Case
「for natural」の記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第3727号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「for natural」の欧文字を横書きしてなり、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,つけづめ,つけまつ毛用接着剤,歯磨き,洗濯用柔軟剤,研磨紙,靴クリーム」を指定商品として、平成9年3月11日に登録出願されたものである。
2 原審の理由
原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、『for natural』の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるところ、該文字は、本願指定商品との関係において、『自然(な仕上がり)のための(商品)』の意味合いを容易に理解させるものであるから、本願商標をその指定商品について使用しても、これに接する需要者が何人かの業務に係る役務であるかを認識することがでないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」として、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記したとおり、「for natural」の欧文字を書してなるものであるところ、その構成中の「for」は、「・・のために、・・を求めて、・・に向かって」などを意味する英単語であり、また、同じく「natural」は、「自然の、天然の、自然のままの」などを意味する英単語であって、今日のわが国の英語の普及程度からみれば、いずれも上記意を有する英単語として、わが国においてよく知られているものであるといえる。
ところで、本願の指定商品の分野、とりわけ化粧品、せっけん類にあっては、直接肌や毛髪等に塗布、散布する商品であり、使用者によってはアレルギー等皮膚のトラブルを引き起こす場合があることなどから、近時、無香料の商品、あるいは天然の素材を使用した商品など、いわゆる「自然派」の商品が市場に多数出回っており、このような商品に「natural」、「ナチュラル」又は「natural cosmetics」、「ナチュラルコスメティック」などの語が普通に使用されている。
また、仕上げ用(メイクアップ用)の化粧品にあっても、けばけばしさを押さえ、自然の美しさを造り出す化粧法を「ナチュラルメーク」と称している実情にある。
さらに、本願の指定商品中の「植物性天然香料、動物性天然香料、調合香料、精油からなる食品香料」にあっても、その素材が自然のものであることを強調するために、「自然の、天然の」などを意味する英語の「natural」を商品の品質表示語として普通に使用しているところである。
のみならず、地球環境保護の関心が高まっている社会的状況の中で、商品を生産する企業等は、地球環境にやさしい商品の生産、あるいは商品容器等の採用などを商品のキャッチフレーズにあげ、環境に配慮した商品の生産に取り組んでいる実情にある。
このようなわが国における本願の指定商品分野の取引の実情、及び環境問題を取り巻く社会的状況において、「for natural」の文字よりなる本願商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「自然派のための商品」、あるいは「環境保護のため自然成分を使った商品」などの意味合いを表したと理解するにとどまり、自他商品を識別する標識たる商標を表したものとは認識し得ないというのが相当である。
したがって、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標といわざるを得ないから、商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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