Trademark Appeal Case
無添の識別力と品質表示
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−15609(T2000−15609/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「無添」の漢字を標準文字で書してなり、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,酒かす」を指定商品として、平成11年9月3日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、その指定商品との関係上、『無添加食品』を認識させることも決して少なくない『無添』の文字を普通に用いられる方法で表示してなるものであるから、これをその指定商品中、『前記文字に照応する商品』に使用するときは、単に商品の品質を表示するにすぎず、自他商品の識別力を有しないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「無添」の漢字よりなるところ、構成中の「無」は、「無いこと」の意味において、また、「添」は、「つけ加えること」の意味において、一般に知られている漢字である。そこで、「無」と「添」の両漢字を結合してなる本願商標よりは、両漢字の有する意味を結合した「何もつけ加えない」の意を直感するものというべきである。そして、「無添」が「つけ加えてない」の意において用いられている事実(1999年8月20日付日本食糧新聞「ザク切り野菜使用の『サルサ』発売 〔カゴメ〕」を見出しとする記事中に「商品特徴は〔1〕トマト、玉ネギ、赤ピーマン、ハラペーニョの五種類の野菜が主原料〔2〕野菜は大きなザク切り〔3〕ノンオイル、ローカロリー・・・〔4〕砂糖、食塩無添。」の記載がある。また、インターネットの「卑弥呼しょうゆのホームページ(アドレス http://www.himiko-miso.co.jp/syouhin/syouyu88.htm)」において、「商品と通販 塩分ひかえめ 手づくり無添加しょうゆ:醤油麹は、昔ながらの製法そのままに、無添加として可能な最低塩仕込で、熟練者の管理と、長期熟成により、自然の甘み・うまみ・香りをつくりだしました。〔開封後は冷蔵庫保存してください。〕」、「ご注文はここをクリック!」として「手づくり無添醤油」の項目があり、「ハト麦しょうゆ、手づくりもろみしょうゆ、たまりしょうゆ」との記載がある。)もある。
さらに、近年、需要者の食品の安全性についての知識、関心の高まりとともに、食品に添加されているもの(合成着色料、人工着色料、酸化防止剤、保存料等)の種類、有無についての関心は高いものである。また、本願指定商品中、「ぎょうざ、サンドイッチ、しゅうまい、すし、たこ焼き、肉まんじゅう、ハンバーガー」等の調理済み食品や、「菓子及びパン」には、防腐剤、保存料、着色料等の添加物が用いられることが多いことは、需要者においてもよく知られているところである。
そうとすれば、「無添」の漢字よりなる本願商標を、その指定商品中、例えば、「添加物が加えてないぎょうざ、添加物が加えてないサンドイッチ、添加物が加えてないすし、添加物が加えてない菓子及びパン」に使用するときには、これに接する需要者、取引者は、その商品が「添加物が加えてないもの」であること、すなわち、商品の品質を表示する文字として理解するに止まり、自他商品識別標識としては認識しないものというべきである。
してみれば、本願商標は、単に商品の品質を表示するものであり、また、これを「添加物が加えられている商品」に使用するときには、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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