Trademark Appeal Case
「ねぎを食べる」の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−4639(T2000−4639/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
この出願に係る商標(以下「本願商標」という。)は、「ねぎを食べる」の文字を横書きしてなり(標準文字による商標)、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定して、平成11年1月29日に登録出願、その後、指定商品については、平成12年1月19日付手続補正書により、「ねぎ焼き,ねぎを使用したお好み焼き,ねぎを使用したぎょうざ,ねぎを使用したサンドイッチ,ねぎを使用したしゅうまい,ねぎを使用したたこ焼き,ねぎを使用した肉まんじゅう,ねぎを使用したハンバーガー,ねぎを使用したピザ,ねぎを使用したべんとう,ねぎを使用したホットドッグ,ねぎを使用したミートパイ,ねぎを使用したラビオリ」とする補正がされたものである。
2 原査定における拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、ねぎ及びねぎを使用した食品に使用したとき、積極的に食すことの意味合いを容易に看取させる『ねぎを食べる』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、これより需要者、取引者の行動を表し、キャッチフレーズと認識されるものであるから、これを本願指定商品に使用しても需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「ねぎを食べる」の文字よりなり、第30類「ねぎ焼き,ねぎを使用したお好み焼き,ねぎを使用したぎょうざ,ねぎを使用したサンドイッチ,ねぎを使用したしゅうまい,ねぎを使用したたこ焼き,ねぎを使用した肉まんじゅう,ねぎを使用したハンバーガー,ねぎを使用したピザ,ねぎを使用したべんとう,ねぎを使用したホットドッグ,ねぎを使用したミートパイ,ねぎを使用したラビオリ」を指定商品とするものであること前記のとおりである。
ところで、近時、飽食の時代といわれるように、多種、多様な食品素材が季節を問わず市場流通に供されている実情にあって、また、冷凍食品等の加工食品やファーストフード、コンビニエンスストア等で販売している食品に頼りがちで、しかも、それらが安易、手軽に摂取でき得る食生活事情にあって、偏食による成人病の低年齢化、様々なストレスからくる病気等が年々増加しているとされる昨今の状況下、食生活に関しては、各種食材についてその栄養価は勿論のこと、個々人の健康の維持、増進を考えながら食べる医食同源の考え方(病気の治療も普段の食事も、ともに人間の生命を養い健康を維持するためのもので、その源は同じであるとする等普段から身体によいものを食べることで健康を保つという思想)等が次第に見直され、個々の食品素材に対する関心が高まってきている状況にある。
そして、「ねぎ」は、ユリ科の多年草で、ねぎ特有のツーンとくる刺激臭と辛味は、アリシン(硫化アリルの一種)という物質によるもので、消化液を分泌させ、ビタミンB1の吸収を高める作用があるため、食欲増進や疲労回復、血行をよくし体を温める、イライラやストレスが解消される、血小板の凝集を防ぎ血液をサラサラにしたり、悪玉コレステロール防ぐ効果等もあり、また、葉緑素、カロチン、ビタミンA,C,E、ミネラル等も含まれているため、抗酸化作用が細胞の老化を抑制し、肌の乾燥やたるみをおさえる作用もあり、さらに、カロリーも低いので高血圧や糖尿病の予防、治療に効果的で、生活習慣病になくてはならない野菜であるとされ、また、ねぎは、麺類、奴豆腐等の薬味として生食するほか、他の食材と合わせて調理、加熱したりして摂取するのが一般的であって、本願の前記指定商品にみられるように、様々な料理の副菜として利用をしているのが実情である。
そこで、本願商標「ねぎを食べる」についてみるに、本願商標は、「ねぎを食べること」或いは「ねぎを食べるのと同等の効果が得られること」、すなわち、上述したような食材の効果、効能を強調的に訴えたもの(キャッチフレーズ)と理解させる以外の何ものでもなく、したがって、これをその指定商品について使用した場合、需要者は、前記事情よりして、食生活一般において常用される「・・・を食べると体によい」といった語と同様に、その効能、効用を記述的に表したものとして理解するに止まり、これをもって、需要者が何人かの業務に係る商品であるのかを認識することができないものといわなければならない。
以上によれば、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものといわざるを得ないから、これと同旨の理由をもって本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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