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Trademark Appeal Case

周知商標と結合商標の称呼類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2001−90868(T2001−90868/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4499490号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4499490号商標(以下「本件商標」という。)は、「GLOBELIX」の欧文字を標準文字により横書きしてなり、第9類及び第42類の商標登録原簿記載のとおりの商品又は役務を指定商品又は指定役務として、2000年4月12日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成12年7月17日に登録出願、同13年8月17日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4337351号商標(以下「引用商標」という。)は、「OBELIX」欧文字を横書きして成り、第9類、第25類、第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を定商品として、平成10年4月13日に登録出願、同11年11月19日に設定登録されたものである。

(2)商標法第4条第1項第10号の該当性について

ア 本件商標と引用商標の類否について

本件商標は、欧文字「GLOBELIX」を、同書・同大・等間隔に書してなるものである。一方、引用商標は、欧文字「OBELIX」を同書・同大・等間隔に書してなるものである。

特許庁商標課編「商標審査基準」の商標法第4条第1項第10号及び第15号に関する規定によると、「需要者の間に広く認識された他人の未登録商標と他の文字又は図形等とを結合した商標は、その外観構成がまとまりよく一体に表されているもの又は観念上の繋がりがあるものを含め、原則として、その未登録商標と類似するものとする」と規定されている。

そこで、本件商標と引用商標とを比較すると、本件商標は、引用商標と欧文字「GL」とを結合させた商標であり、審査基準に照らして、本件商標は引用商標と類似すると判断されるべきである。また、両商標の称呼を比較すると、本件商標からは「グロベリックス」の称呼が生のに対して、引用商標からは「オベリックス」の称呼が生ずるものである。

両称呼は語頭の「グロ」と「オ」の音を異にするが、その後の5音「ベリックス」の部分を共通にする。両称呼は「べ」の部分が強く発音されるため、「グロ」と「オ」の相違は大きく認識されないものである。

よって、本件商標と引用商標とは、称呼において類似する商標である。

イ 引用商標が広く知られていることについて

甲第3号証に見られるように、「OBELIX」は1959年から連載されているフランスの漫画のキャラクタとして誕生して以来、世界中において漫画だけでなくアニメーション映画やキャラクタ商品(フィギュア、ぬいぐるみ、カード、文具雑貨、Tシャツ、ネクタイ、カップ、菓子、ドリンク、ゲームソフト)が発表されているものである。

1961年から現在までに30冊のアルバムが出版され、57の言語や方言に翻訳され、累計2億8千万部以上が出版されている。また、1999年3月より上映されている映画は2000万人以上の動員があり、ビデオが120万本、DVDが4万枚リリースされている。さらに、パリの近くに18Haの広大な面積をもつ「パルク・アステリックス」と名づけられたテーマパークがあり、半年間で200万人が訪れている。

次に、甲第4号証に見られるように、映画「ASTERIX」が2000年12月29日〜31日にかけてNHKのBS放送で放映された。その結果、日本において、少なくとも624万人の目に触れることとなり、広く知られることについて効果があったことが分かる。その結果、当該映画に登場する「OBELIX」も広く知られることとなった。さらに、甲第5号証に見られるように、「OBELIX」は一般の英和辞書においても取り上げられており、広く知られていることを示していると言える。

甲第6号証は映画「Asterix and obelix contre Cesar」の動員数の一覧であり、世界各国で2287万人以上が見ていることを示している。その結果、当該映画に登場する「OBELIX」も広く知られることとなった。

甲第7号証は、1961年から1998年までの申立人の「ASTERIX」のアルバムの売り上げ数の一覧である。累計2億8800万冊の売り上げがあり、申立人の商標が広く知られていることを示している。その結果、当該映画に登場する「OBELIX」も広く知られることとなった。

甲第8号証は、カナダ、ニュージーランド、ベネズエラ、デンマーク、南アフリカ、アルゼンチン、スイス、スウェーデン、フィンランド、ノルウェイ、イタリア、ギリシャ、英国、フランス、ドイツ、スペインの新聞の写であり、映画「ASTERIX」の成功を伝えているものであり、世界中において引用商標が広く知られていることが分かる。

ウ したがって、本件商標は、一般に広く知られている引用商標と類似であり、かつ類似する商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第10号に該当する。

(3)商標法第4条第1項第11号の該当性について

上記のように、本件商標は引用商標と類似の商標であり、その指定商品も同一又は類似である。

(4)商標法第4条第1項第15号の該当性について

本件商標は申立人の登録に係る引用商標と類似の商標である。また、上記ように、引用商標は一般に広く知られた商標である。

従って、本件商標がその指定商品に使用された場合、申立人の業務に係る商品と出所の混同を生ずるおそれがあることは明らかである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号の該当性について

本件商標は、「GLOBELIX」の欧文字を、同書・同大・等間隔で一体的に表されているところ、その構成文字に相応して「グロベリックス」の称呼を生じ、特定の意味合いを有しない造語よりなると認められるから、観念を生じないものである。

他方、引用商標は、「OBELIX」の欧文字を同書・同大・等間隔に書してなるものであるところ、その構成文字に相応して「オベリックス」の称呼を生じ、特定の意味合いを有しない造語よりなると認められるから、観念を生じないものである。

そこで、本件商標より生ずる「グロベリックス」の称呼と引用商標より生ずる「オベリックス」の称呼とを比較すると、両称呼は、「ベリックス」の音を共通にし、「グロ」と「オ」の音の差異を有するところ、後半部分において「ベリックス」の音を共通にするとしても、称呼における識別上重要な位置を占める語頭部分において「グロ」と「オ」との音の明確な差異を有するものであるから、称呼上十分聴別し得るというのが相当である。

また、本願商標と引用商標とは、外観上互いに区別し得る差異を有し、観念においては比較すべくもないものである。

したがって、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標である。

(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号の該当性について

申立人は、引用商標が広く知られている旨主張している。しかしながら、申立人が提出している証拠のみによっては、「OBELIX」がルネ・ゴシニ及びアルベール・ユデルゾ原作の漫画やアニメーション「アステリックス」及び映画「アステリックスとオベリックス対シーザー」などのキャラクターとして登場し、多数のアルバムが出版され、そのキャラクター商品が発売されたなどのため、欧州を中心に海外で漫画やアニメーションに登場するキャラクターとして人気があるとしても、我が国においては、2000(平成12)年12月29日から同月31日にかけて映画「アステリックス」がNHKのBS放送で放映されたことが認められるが、同放映は本件商標の出願日である平成12年7月17日より後のことであり、前記キャラクター商品の発売、同アルバムの出版及び同映画の上映などについての発売時期、販売数量、引用商標の使用形態などが不明であるから、本件商標の登録出願がなされた当時、本件商標の指定商品の取引者、需要者間において、引用商標が引用商標の指定商品又は指定役務の出所を表示するものとして周知著名になっていたとは認められない。

そして、本件商標と引用商標とは、上述したとおり非類似の商標であり、別異の商標と認められるものである。

したがって、本件商標は、指定商品及び指定役務にその使用をしたとしても、申立人の業務に係る商品又は役務と混同を生じさせるおそれがないというべきである。

(3)結論

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び第15号の規定に違反してされたと認められないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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