Trademark Appeal Case
称呼類似と外観観念の総合判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90038(T2002−90038/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4516960号商標(以下「本件商標」という。)は、平成12年8月31日に登録出願され、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年10月26日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)本件商標は、昭和53年3月8日に登録出願され、「KEWPIE」の欧文字を横書きしてなり、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同57年10月27日に設定登録された登録第1544380号商標(以下「引用商標1」という。)及び平成11年5月10日に登録出願され、「キューピー」の片仮名文字を横書きしてなり、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年2月23日に設定登録された登録第4455273号商標(以下「引用商標2」という。)と称呼において類似する商標であり、また、指定商品も互いに類似するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
(2)本件商標は、昭和41年8月11日に登録出願され、「キューピー」の片仮名文字を横書きしてなり、第31類「調味料、香辛料、食用油脂、乳製品」を指定商品として、同44年9月24日に設定登録された登録第832283号商標(以下「引用商標3」という。)及び昭和35年5月31日に登録出願され、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、第31類「調味料、香辛料、食用油脂、乳製品」を指定商品として、同37年8月24日に設定登録された登録第595694号商標(以下「引用商標4」という。)の各商標と称呼において類似する商標であり、また、引用商標3及び引用商標4は、申立人の製造、販売に係る「マヨネーズをはじめ各種ドレッシング、ミートソース、タルタルソース等の調味料」の商標として全国的に周知、著名な商標であるから、これらと類似する本件商標をその指定商品に使用した場合、その商品が申立人若しくはその関連会社の業務に係る商品であるかの如く商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、別掲(1)に示すとおり、左側には、曲線を有する黒塗りの四角形の図形を描き、右側には、「cuby」と認められる図案化された文字を横書きしてなるものであるところ、該図形部分と該文字部分とを常に一体のものとしてのみ把握、理解しなければならないとする格別の事由は見いだすことができない。
したがって、本件商標は、構成中の該文字部分のみにおいても独立して自他商品識別標識としての機能を果たしているというべきである。
そして、「cuby」の文字部分は、特定の観念を有さない造語と認められるところ、称呼については、その構成文字に相応して「キュービー」の称呼が生ずるとみるのが相当である。
これに対し、引用各商標は、それぞれ前記のとおりの構成よりなるところ、その構成に照らして、「キューピー(人形)」の観念及び「キューピー」の称呼が生ずるとみるのが相当である。
さらに、本件商標と引用各商標は、前記のとおりの構成よりなるものであるから、両商標は、外観上、判然と識別し得る差異を有しているものである。
してみれば、本件商標と引用各商標とは、称呼において近似するところがあるとしても、その外観及び観念による明白な差異により、両商標の印象が著しく異なり、両商標は、十分に区別できるものである。
したがって、本件商標は、引用各商標とは非類似の商標というべきである。
さらに、申立人の提出に係る証拠によれば、引用商標3及び引用商標4の各商標が「調味料(特に、マヨネーズ)」について長年使用され、取引者、需要者の間に広く認識されるに至ったことが認められ、また、申立人若しくはその関連会社が機械分野における事業にも進出して、引用商標3及び引用商標4の各商標が機械部門の商標として使用されていたことは認められるとしても、本件商標は、上記認定のとおりであって、引用商標3及び引用商標4とは類似することのない別異の商標とみるのが相当であるから、本件商標をその指定商品について使用した場合、前記引用商標を想起させず、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。
なお、請求人は、過去の審決例等を挙げ、本件商標登録は取り消されるべき旨主張するが、本件商標については上記のとおり判断するのが相当であるから、請求人の主張は採用することができない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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