Trademark Appeal Case
記述性と著名商標の類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90061(T2002−90061/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本件商標
本件登録第4518168号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成12年10月31日登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同13年11月2日に設定登録されたものである。
2.登録異議の申立ての理由(1)、登録異議申立人;高野勝弘
甲第1号証ないし甲第17号証に示すとおり、「コパー(COPPER)」の語(又は「COPPER」の日本読みを「カッパー」と表記した語)は、指定商品中の「染毛剤」について、銅色を含めた銅色系統の色に染色することを目的とした用途、品質を表す語として、また、「シェード(SHADE)」の語は、「色合い」の意味で品質を表す語として、それぞれ普通に使用されている。
してみると、本件商標「コパーシェード(COPPER SHADE)」は、これをその指定商品中、例えば、「染毛剤」について使用するときは、「銅色の色合いにする染毛剤」を直感させ、単に該商品の用途、品質を表す標章にすぎないものである。
また、本件商標は、これを「銅色の色合いにする商品」以外の商品について使用するときは、該商品が「銅色の色合いにする商品」であるかのように、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、その登録は、取り消されるべきである。
3.登録異議の申立ての理由(2)、登録異議申立人;シェーリング−プラウ・ヘルスケア・プロダクツ・インコーポレーテッド
(1)「コパー」、「COPPER」の語は、甲第1号証ないし甲第31号証に示すとおり、本件商標の登録査定前より、「銅色(赤褐色)に染毛するヘアカラー(染毛剤)」、「銅色(赤褐色)の口紅」、「銅色(赤褐色)のネイルエナメル」、「銅色(赤褐色)への染毛効果を有するシャンプー」等をはじめ、せっけん類、香料類、歯磨きについても、銅色(赤褐色)に着色する効果をもつ商品や銅色(赤褐色)の商品の意をもって、商品の品質表示であると認識されていた。
また、「シェード」、「SHADE」の語は、甲第32号証ないし甲第60号証に示すとおり、本件商標の登録査定前より、化粧品について、「色、色合い」や「陰影」の意味をもって、色の名称に「シェード」、あるいは「シェードトーン」の語を結合して商品の色彩表示として使用されていた。
してみると、本件商標に接する取引者、需要者は、「銅色(赤褐色)」(色彩表示)、「銅色(赤褐色)に着色する効果を有する」(用途表示)なる意味合いを認識するにすぎない。
したがって、本件商標は、銅色(赤褐色)の商品や、銅色(赤褐色)に着色する効果を有する商品について使用するときは、商品の色彩、用途等の品質を表示するにすぎず、それ以外の商品について使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものである。
(2)登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、わが国において、「COPPERTONE」の文字を書してなる登録第602614号商標(昭和37年12月21日登録)、「コパトーン/COPPERTONE」の文字を書してなる登録第864290号商標(昭和45年7月9日登録)、「COPPERTONE GOLDEN TAN」の文字を書してなる登録第2301040号商標(平成3年2月27日登録)、「COPPERTONE GENTLE TAN」の文字を書してなる登録第2301041号商標(平成3年2月27日登録)、「COPPERTONE/PROTECT AND TAN/コパトーン/プロテクト アンド タン」の文字を書してなる登録第4191343号商標(平成10年9月25日登録)、「COPPERTONE/UV/GUARD/コパトーン/UVガード」の文字を書してなる登録第4203051号商標(平成10年10月23日登録)等の登録商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)を有しており、引用商標は、商品「日焼け止め用化粧品,日焼け用化粧品」に永年使用されてきた結果、わが国において著名となっていた。
そして、本件商標と引用商標は、「COPPER」の文字部分を共通にするものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品について使用するときは、申立人若しくは申立人と関係のある者の業務に係る商品であるかの如くその出所について混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。
(3)したがって、本件商標の登録は、取り消されるべきである。
4.当審の判断
(1)本件商標は、別掲のとおり、「COPPER SHADE」の欧文字を横書きしてなり、その上段にやや小さく「コパーシェード」の片仮名文字を横書きしてなるものであるところ、その構成中の「COPPER」、「コパー」の文字部分が「銅、銅色」等の意味を、また、「SHADE」、「シェード」の文字部分が「陰、日陰、明暗の度、色合い、日よけ」、「暗くする、陰を付ける」等の意味を有する英語及びその表音文字であり、化粧品、とりわけ「染毛剤」の分野において、「COPPER」、「コパー」の語が商品の色彩等を表示するものとして、また、「SHADE」、「シェード」の語が「色合い」等の意をもって使用されている事実は認め得るところである。
しかしながら、甲各号証によれば、「COPPER SHADE」、あるいは「コパーシェード」の語が、一体となって「銅色(赤褐色)の色合い」の意味合い表すものとして使用されている事実は見当たらない。
さらに、「COPPER SHADE」、あるいは「コパーシェード」の語が、その指定商品との関係において、その商品の品質等を表示する語として、普通に使用されている事実は見出せない。
そうとすれば、本件商標は、これを構成する文字が全体としてまとまりよく書されていることも相俟って、全体をもって一種の造語を表したと理解されるというのが相当である。
してみれば、本件商標は、これをその指定商品のいずれの商品についても、商品の品質等を表示するものではなく、また、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものである。
(2)引用商標を構成する「COPPERTONE」の文字(部分)は、申立人「シェーリング−プラウ・ヘルスケア・プロダクツ・インコーポレーテッド」の取扱いに係る商品「日焼け止め用化粧品、日焼け用化粧品」を表示するためのものとして、わが国においては、「コパトーン」と称呼され、本件商標の登録出願前より、化粧品の分野の取引者、需要者の間ににおいて広く認識されていたことは認め得るとしても、「COPPERTONE」の文字(部分)中の「COPPER」の文字のみが独立して、その取引者、需要者に認識されるものではなく、また、「COPPERTONE」の表示が単に「COPPER」と略称されて、本件商標の登録出願前より、取引者、需要者の間で広く認識されていたと認めるに足りる証拠は見出せない。
また、本件商標は、前記(1)で認定したとおり、全体として一種の造語を表したと理解されるものであるから、構成中の「COPPER」の文字部分のみが独立して、把握され、認識されるものではない。
してみれば、本件商標と引用商標は、いずれもその構成中に「COPPER」の文字部分を有するものであるとしても、該文字部分が独立して認識されるものではないから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものである。
(3)以上のとおりであるから、本件商標は、商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第16号及び同第15号に違反して登録されたものでない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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