結論テキスト
その余の指定商品についての審判請求は成り立たない。
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2001−35102(T2001−35102/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4194569号商標(以下「本件商標」という。)は、平成9年1月9日登録出願、商標の構成を別掲(1)に示すとおり、二段書きした「アピコ」、「APICO」の各文字とし、指定商品を第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」として、平成10年10月2日に設定の登録がされたものである。
請求人が本件商標の無効を述べる理由に引用する登録第2111459号商標(以下「引用商標」という。)は、昭和61年4月26日登録出願、商標の構成を別掲(2)に示すものとし、指定商品を旧第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品」として、平成1年2月21日に設定の登録がされ、その後、該商標権は、平成11年2月21日存続期間満了による権利の抹消の登録が平成11年10月27日にされているものである。
請求人は、本件商標の登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めると申し立て、その理由を次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。
(1)本件商標の概要については、上記1のとおりである(甲第1号証)。しかしながら、その登録は、以下の理由により無効とされるべきものである。
(2)本件商標登録は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
すなわち、本件商標が登録査定された平成10年8月28日の時点において引用登録第2111459号商標(引用商標)の商標権は権利存続中であった(甲第2号証)。
引用商標(「AVIKO」)は、「アビコ」の称呼を生じる。この称呼は本件商標から生じる称呼「アピコ」と第1音及び第3音を共通にし、第2音の「ビ」と「ピ」という濁音と半濁音の違いがあるのみである。
従って、本件商標と引用商標とは称呼において類似する。さらに、引用商標の指定商品中の「加工野菜及び加工果実」と本件商標の指定商品中の「飲料用野菜ジュース」「トマトジュース」とは類似する。
よって、本件商標は引用商標と類似し、引用商標の指定商品と類似する商品に使用するものである。したがって、その登録は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項により、無効とされるべきである。
尚、請求人は平成11年3月2日付で「AVIKO」からなる商標を出願したところ(商願平11−18221)、平成12年3月17日付拒絶理由通知書において本件商標を引用され、上記出願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとされた(甲第3号証及び甲第4号証)。
被請求人は、本件審判の請求に対して、答弁していない。
請求人は、本件商標と引用商標との類似を理由に、本件商標の商標法第4条第1項第11号該当違反を述べているので、その主張の当否について、以下、判断する。
本件商標は、その構成別掲(1)に示すとおり、「アピコ」、「APICO」の各文字よりなるものであるから、該文字に相応して生ずる「アピコ」の称呼をもって取引に資されるものとみるのが自然である。
他方、引用商標は、その構成別掲(2)に示すとおり、細輪状に白抜きした子持ち輪郭を有する黒塗り楕円形内ほぼ一杯に肉太の「AVIKO」の欧文字を白抜きに表し、同文字右端の丁度「O」の文字上部位置に、前記楕円輪郭をはみ出すようにやや小さめの白抜きの山形図形を表してなるものである。そして、文字と図形の各部分は、視覚上又は意味上において、これを常に一体のものとして把握しなければならないような特段の事情はなく、また、この場合、需要者は親しみ易く称呼し易い中央の文字部分に着目し、これより自然的に生ずる「アビコ」の称呼をもって取引に資するとみるのが相当である。
そこで、前記両商標より生ずる「アピコ」、「アビコ」の称呼について比較するに、両者は、第1音(「ア」)及び第3音(「コ」)を同じくし、異なるところは、中間の「ピ」、「ビ」の音にある。しかして、差異音「ピ(pi)」、「ビ(bi)」の各音は、母音(i)を同じくするばかりでなく、調音位置、調音方法において極めて近接する「ヒ」の音の半濁音と濁音の違いに止まり、しかも、比較的聴別されにくい中間に位置する音であってみれば、この音の差異が両称呼の全体に及ぼす影響の程度は決して大きいということはできないから、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合、両者はその全体の語感・語調が相近似したものとなり、彼此聞き誤るおそれが少なからずあるといわなければならない。
このほか、両商標について、外観、観念の点も併せ考慮するに、なお、両者は、その出所について混同を生ずるおそれのある互いに類似の商標と判断するのが相当である。
ところで、引用商標は、旧類別(平成3年政令第299号による改正前の商標法施行令第1条に基づく「商品の区分」)第32類所属の商品を包括的に指定したものであって、その指定商品中に「野菜ジュース」を含むものと認められるところ、該「野菜ジュース」と、本件商標の指定商品(第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」)中の「飲料用野菜ジュース」及び「清涼飲料,果実飲料」の概念に包摂される「トマトジュース」とは、その用途、原材料又は生産・取引系統よりして、互いに類似の商品と認め得るものである。
したがって、本件商標は、その指定商品中の「トマトジュース」及び「飲料用野菜ジュース」において、引用商標に係る指定商品と同一又は類似の商品を含むものといわなければならない。
そうすると、本件商標は、引用商標と商標において類似し、その指定商品においても、「トマトジュース,飲料用野菜ジュース」において、類似を免れないものである。
そして、本件商標の登録時において、引用商標に係る商標権がなお有効にその権利を存続させていたものであったことは、前記1及び同2の記載に照らし明らかといわなければならない。
(結語)
以上のとおり、本件商標は、その指定商品中の前記商品について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものといわざるを得ない。
したがって、本件商標の登録は、結論掲記の指定商品について、同法第46条第1項により、これを無効とし、その余の指定商品についての無効請求は、理由がないものとすべきである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。