Trademark Appeal Case
図形と称呼の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第19757号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別紙(1)に表示したとおりの構成よりなり、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類(靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具を除く),靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具,げた,草履類,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(乗馬靴を除く),乗馬靴」を指定商品として、平成5年9月27日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由
原査定は、「本願商標は、アメリカ合衆国ニューヨーク州在の『ザ ポロ ローレン カンパニー』が商品『被服、ネクタイ』等に使用して本願の出願時には既に著名となっている商標『ポロプレーヤーの図形』及び『POLO』の文字を有してなるものであるから、このような商標を本願の指定商品について使用するときには、これが恰も上記会社或いはこれと何らかの関係を有する者の取扱に係る商品であるかのごとく、その出所について混同を生じさせるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1) 「Polo」、「ポロプレーヤー図形」の標章の周知性について
株式会社講談社昭和53年発行7月20日発行「男の一流品大図鑑」、サンケイマーケティング昭和58年9月28日発行「舶来ブランド事典’84ザ・ブランド」の記載によれば、以下の事実が認められる。
アメリカ合衆国在住のデザイナーであるラルフ・ローレンは1967年に幅広ネクタイをデザインして注目され、翌1968年にポロ・ファッションズ社(以下「ポロ社」という。)を設立、ネクタイ、シャツ、セーター、靴、カバンなどのデザインをはじめ、トータルな展開を図ってきた。1971年には婦人服デザインにも進出し、「コティ賞」を1970年と1973年の2回受賞したのをはじめ、数々の賞を受賞した。1974年に映画「華麗なるギャッツビー」の主演俳優ロバート・レッドフォードの衣装デザインを担当したことから、アメリカを代表するデザイナーとしての地位を確立した。その頃からその名前は我が国服飾業界においても知られるようになり、そのデザインに係る一群の商品には、「Polo」の文字と共に「by Ralph Lauren」の文字及び「ポロプレーヤーの図形」<別紙(2)>からなる標章が使用されている。
次に、前記「ポロプレーヤーの図形」は、ラルフローレン氏の考案によるもので、この図形マークが好評を得て、1970年代前半にはアメリカでは著名になり、次第に世界的にも有名になり、日本においても、いわゆるワンポイントマークとして、「ポロシャツ」、「靴下」に刺繍の方法で使用され、「ポロ」と称されて好評を博し、この「ポロプレーヤーの図形」、「Polo」、「by RALPH LAUREN」及びこれらの組み合わせの商標は、様々なファションの衣料等の販売活動に当たり、少なくとも、本願商標出願前、既に取引者及び需要者間に十分な周知性と著名性を獲得し、確立していたことが認められる。
(2) 本願商標は、別紙に表示したとおり、「ASCOT PARK POLO CLUB」の文字と図形よりなるものであるが、該文字と図形とは、これを常に一体不可分のものとして把握しなければならない特段の事情が存するとも認め得ないところから、本願商標に接する取引者・需要者は、該文字と図形から生ずるそれぞれの称呼をもって取引にあたる場合も少なくないものとみるのが相当である。
そして、該図形は、ポロ(競技)を人馬をもって象徴的に表してなるものであるから、本願商標は、図形部分に相応して「ポロ」の称呼、観念をも生ずると認められる。
また、この図形部分と前記「ポロプレーヤーの図形」を比較すると、両図形は、いずれも前方に進む馬にポロプレーヤーが乗り、マレットと称するスティックを振り上げているという基本的構図は同じである。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用した場合には、前記実情からして、これに接する取引者、需要者は、その構成中の「ポロ」の称呼、観念を生ずる図形部分に惹かれ、かつ、構成文字中に「POLO」の文字を有することと相俟って、前記周知になっているラルフ・ローレンに係る前記「ポロプレーヤー図形」及び「Polo」標章を想起し、該商品がラルフ・ローレン又は同人と組織的・経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く出所の混同を生ずるおそれがあるものといわざるを得ない。
(3) 以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第15号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、これを取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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