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Trademark Appeal Case

建築様式名の記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第20514号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「蔵造り」の文字を書してなり、第37類「建築一式工事,しゅんせつ工事,土木一式工事,舗装工事,石工事,ガラス工事,鋼構造物工事,左官工事,大工工事,タイル・れんが又はブロックの工事,建具工事,鉄筋工事,塗装工事,とび・土木又はコンクリートの工事,内装仕上工事,板金工事,防水工事,屋根工事,管工事,機械器具設置工事,さく井工事,電気工事,電気通信工事,熱絶縁工事,建築設備の運転」を指定役務として、平成9年3月4日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、「本願商標は、『家財・商品・食糧などを安全に保管・貯蔵するための建物(蔵)を建てること』の意を有する『蔵造り』の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これを本願指定役務中『蔵の建築に関係する工事』に使用するときは、単に役務の質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品(役務)に使用するときは、商品(役務)の品質(質)の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」と認定し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記したとおりの構成よりなるものであるが、請求人は、「本願商標から、原審認定通りの意味合いが看取されず、しかも、特定の役務の質を指称表示するために本願商標が普通にありふれて使用されている事実も存在しないのであるから、本願商標は、役務(建築一式工事等)について何等の質をも指称表示するものではなく、出願人の提供業務に係る役務と認識されているものである。」旨主張している。

しかしながら、「蔵造り」とは、「土蔵と同じ耐火構造で建てられた住屋または店舗...」(建築大辞典、第2版〈普及版〉1993年6月10日発行、株式会社彰国社)のことであり、ちなみに、日経流通新聞、1993年1月7日6頁には、「三越は白壁の町並みで知られている観光地、岡山県倉敷市の美観地区に出展する。全体を蔵造りで統一したユニークな店舗で物販と飲食施設が入居、...」といった記事が掲載されている事実があるし、他にも、前記「土蔵と同じ耐火構造で建てられた住屋または店舗」の作風、イメージを表す用語として各新聞に掲載されているものである(朝日新聞、1998年11月5日朝刊、栃木版。同新聞、1998年2月22日朝刊、神奈川版。同新聞、1994年10月2日朝刊、東京版。同新聞、1994年9月18日朝刊、茨城版。同新聞、1993年7月22日朝刊、群馬版)。

そうとすると、本願商標を、その指定役務中、例えば、蔵造りの建築一式工事に使用しても、取引者・需要者は、「蔵造り建築工事」、あるいは、「建築物の作風及びイメージ」を表したものと認識し、理解するに止まると認められ、自他役務の識別標識として機能し得ないものといわさるをえず、また、これを前記役務以外の建築に関係する工事に使用するときは役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして、その出願を拒絶した原査定は妥当であり、取り消す限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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