Trademark Appeal Case
品質・形状表示と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−17000(T2000−17000/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲に示すとおりの構成よりなり、第5類「ビタミンEを主成分とする薬剤」を指定商品として、平成11年7月21日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、ビタミンを表す『Vitamin』の文字と、Eを表す『E』の文字、および、錠剤を表すとおぼしき『三つの楕円形の図形』を表してなるものですが、全体として『ビタミンEを主成分とした薬剤』を表すものと看取され、本願指定商品に使用するときは、全体として識別力を有しないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲に示すとおり、「Vitamin」の欧文字を薄青色で横書きにし、その下に薄青色を基調としたグラデーションを施した「E」の欧文字に陰影を施して大きく書し、該「E」の欧文字の左側には、橙色の濃淡で塗られた楕円図形が1つ、同じくその右側には、左側と同じ大きさ、同じ色彩の楕円図形が2つ描かれている構成からなるものである。
しかして、本願商標中の「Vitamin」の欧文字は、栄養素のひとつである「ビタミン」の英語表記として親しまれているものである。
ところで、「ビタミン」には、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンE等の多種類が存在しており、これらを主成分とする薬剤が、例えば、ビタミンA剤、ビタミンC剤、ビタミンB剤、ビタミンE剤と称され、販売されているところである。そこで、本願商標中の「E」の欧文字は、上記のとおり、陰影を施し、大きく書してなり、色彩においてもグラデーションが施されているとしても、上記の栄養素としての英語表記、ビタミン剤との例からすると、ビタミンの種類を特定し、強調したものとして認識されるものというのが相当である。
してみれば、本願商標を構成する「Vitamin」の欧文字と「E」の欧文字より、「VitaminE」(ビタミンE)を認識するものというべきであり、その指定商品との関係においては、商品の品質を表示するものといわなければならない。
さらに、本願商標を構成する3つの楕円図形は、橙色の濃淡でカプセル状に描かれており、また、ビタミンE剤が、剤形として、ソフトゲル(油状の成分をソフトカプセルに詰めたもの)が一般的であることからすれば、該図形は、剤形が「カプセル状のもの」であることを表すものとして容易に理解されるものというのが相当である。
そうとすれば、本願商標は、その構成全体が、図案化されたものであるが、格別特異なものということができず、「カプセル状のビタミンE剤」であること、すなわち、その指定商品の品質、形状を表すものとして取引者、需要者に理解されるに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たすことができない。
したがって、本願商標をその指定商品に使用しても、その商品の品質、形状を表示する標章のみからなる商標というべきである。
してみれば、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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