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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「使用による識別力獲得」の商標審決・判断理由(審判番号:平成10年審判第8704号|拒絶査定取消・登録)

審判番号
平成10年審判第8704号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
使用による識別力獲得
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判平成10年審判第8704号・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「使用による識別力獲得」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「Hiウェーハ」の文字を横書きしてなり、第9類「半導体ウエハ、シリコンウエハ」を指定商品として、平成8年4月17日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『高品位なウェハ』の意味合いを容易に認識させる『Hiウェーハ』の文字を普通に書してなるから、これをその指定商品に使用するときは、単に該商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」として、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「Hiウェーハ」の文字を横書きしてなるところ、「Hi」の文字は、「高級の」、「高性能の」の意味を表す英語の「High」の略語として親しまれ、商品の品質が優秀であることを表示するものとして一般に使用されているものであり、「ウェーハ」の文字は、半導体の薄板でできた集積回路の基板(ウエハー[wafer])を意味するものと容易に理解し得るものである。

そうとすれば、本願商標をその指定商品に使用しても、「高品質なウエハー」の意を理解、認識させるもので、商品の品質を表示するにすぎず、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。

したがって、この限りにおいて原査定の判断は妥当なものである。

しかしながら、請求人は、本願商標が商標法第3条第2項の要件を具備していると主張し、当審において証拠方法として甲第1号証ないし同第49号証を提出している。

そこで、以下、請求人の上記主張について検討する。

(1)請求人が使用の商標及び商品

甲各号証によれば、請求人が商品「半導体ウエハ」に使用している商標は、本願商標と社会通念上同一の商標といえるものである。

(2)使用開始時期及び使用期間

甲第12号証、同第14号証、同第21号証及び同第29号証の新聞記事を総合勘案すれば、請求人は、遅くとも、1993年(平成5年)から本願商標をその指定商品に使用開始し、現在も継続して使用していると認めることができる。

(3)販売数量

甲第8号証、同第9号証、同第16号証、同第19号証、同第20号証、同第24号証、同第29号証及び同第44号証によれば、本願商標を使用して請求人が販売した指定商品の数量は相当の数に及んでいるものとみても差し支えないというべきである。

(4)広告宣伝の方法、回数

請求人は、新聞紙上において平成5年以降継続して本願商標を使用した指定商品の広告・宣伝をした事実が認められ(甲第25号証ないし同第27号証及び甲第36号証)、また、甲第1号証及び同第2号証の商品カタログを業界関係者に配布しており、宣伝は相当程度なされているといい得るものである。

(5)他者による「Hiウェーハ」の文字の使用の有無

甲各号証の新聞記事は、いずれも請求人の製造、販売に係る商品として「Hiウェーハ」若しくはこれと社会通念上同一と認められる文字が使用されており、当審において職権をもって調査したところ、本願指定商品に関して、「Hiウェーハ」の文字が、請求人とその取引関係者以外の者により使用されている事実は発見できなかった。

以上、上記の(1)ないし(5)の事実よりすれば、本願商標は、請求人がその指定商品について平成5年以降継続して使用した結果、取引者、需要者間において、請求人の取り扱いに係る商品「半導体ウエハ、シリコンウエハ」を表示するものとして認識されるに至ったものと認めることができる。

してみれば、本願商標は、商標法第3条第2項の要件を具備するものである。

また、本願の指定商品に本願商標を使用しても商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものと認められる。

したがって、原査定の理由をもって本願を拒絶することはできない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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