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Trademark Appeal Case

防護標章の登録可否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2001−7138(T2001−7138/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願の標章は、登録第4066881号の防護標章として登録をすべきものとする。

理由テキスト

第1 本願標章

本願標章は、「DNP」の欧文字を横書きしてなり、第37類「建築一式工事,しゅんせつ工事,土木一式工事,舗装工事,石工事,ガラス工事,鋼構造物工事,左官工事,大工工事,タイル・れんが又はブロックの工事,建具工事,鉄筋工事,塗装工事,とび・土工又はコンクリートの工事,内装仕上工事,板金工事,防水工事,屋根工事,管工事,機械器具設置工事,さく井工事,電気工事,電気通信工事,熱絶縁工事,建築設備の運転,船舶の建造,船舶の修理又は整備,航空機の修理又は整備,自転車の修理,自動車の修理又は整備,鉄道車両の修理又は整備,二輪自動車の修理又は整備,育雛器の修理又は保守,ふ卵器の修理又は保守,医療用機械器具の修理又は保守,印刷用又は製本用の機械器具の修理又は保守,映写機の修理又は保守,写真機械器具の修理又は保守,エレベーターの修理又は保守,化学機械器具の修理又は保守,火災報知機の修理又は保守,ガソリンステーション用装置の修理又は保守,ガラス器製造機械の修理又は保守,機械式駐車装置の修理又は保守,牛乳ろ過器の修理又は保守,搾乳機の修理又は保守,業務用食器洗浄機の修理又は保守,業務用電気洗濯機の修理又は保守,漁業用機械器具の修理又は保守,金属加工機械器具の修理又は保守,靴製造機械器具の修理又は保守,耕うん機械器具(手持ち工具に当たるものを除く。)の修理又は保守,栽培機械器具の修理又は保守,収穫機械器具の修理又は保守,植物粗製繊維加工機械器具の修理又は保守,飼料圧搾機の修理又は保守,飼料裁断機の修理又は保守,飼料配合機の修理又は保守,飼料粉砕機の修理又は保守,工業用炉の修理又は保守,鉱山機械器具の修理又は保守,ゴム製品製造機械器具の修理又は保守,蚕種製造用又は養蚕用の機械器具の修理又は保守,自動販売機の修理又は保守,銃砲の修理又は保守,浄水装置の修理又は保守,照明用器具の修理又は保守,食料加工用又は飲料加工用の機械器具の修理又は保守,事務用機械器具の修理又は保守,製材用・木工用又は合板用の機械器具の修理又は保守,繊維機械器具の修理又は保守,潜水用機械器具の修理又は保守,測定機械器具の修理又は保守,たばこ製造機械の修理又は保守,暖冷房装置の修理又は保守,バーナーの修理又は保守,ボイラーの修理又は保守,ポンプの修理又は保守,冷凍機械器具の修理又は保守,貯蔵槽類の修理又は保守,電気通信機械器具の修理又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスクその他の周辺機器を含む。)の修理又は保守,配電用又は制御用の機械器具の修理又は保守,発電機の修理又は保守,電動機の修理又は保守,塗装機械器具の修理又は保守,乗物用洗浄機の修理又は保守,土木機械器具の修理又は保守,廃棄物圧縮装置の修理又は保守,廃棄物破砕装置の修理又は保守,パルプ製造用・製紙用又は紙工用の機械器具の修理又は保守,半導体製造装置の修理又は保守,美容院用又は理髪店用機械器具の修理又は保守,プラスチック加工機械器具の修理又は保守,包装用機械器具の修理又は保守,ミシンの修理又は保守,民生用電気機械器具の修理又は保守,遊園地用機械器具の修理又は保守,理化学機械器具の修理又は保守,運動用具の修理,おもちゃ又は人形の修理,家具の修理,傘の修理,ガス湯沸かし器の修理又は保守,過熱器の修理又は保守,なべ類の修理又は保守,楽器の修理又は保守,かばん類又は袋物の修理,金庫の修理又は保守,靴の修理,錠前の取付け又は修理,洗浄機能付きの便座の修理,釣り具の修理,時計の修理又は保守,はさみ研ぎ及びほうちょう研ぎ,ビリヤード用具の修理,遊戯用器具の修理,身飾品の修理,眼鏡の修理,浴槽類の修理又は保守,毛皮製品の手入れ又は修理,洗濯,被服のプレス,畳類の修理,被服の修理,布団綿の打直し,煙突の清掃,建築物の外壁の清掃,窓の清掃,床敷物の清掃,床磨き,し尿処理槽の清掃,貯蔵槽類の清掃,道路の清掃,浴槽又は浴槽がまの清掃,電話機の消毒,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものを除く。),洗車機の貸与,電気洗濯機の貸与,土木機械器具の貸与,床洗浄機の貸与,モップの貸与」を指定役務とし、登録第4066881号商標の防護標章として、平成11年9月10日に登録出願されたものである。

第2 登録第4066881号商標

登録第4066881号商標(以下、「本件登録商標」という。)は、本願標章と同一の構成よりなり、平成4年9月30日に登録出願、第42類「書籍・雑誌の企画・編集,オフセツト印刷・グラビア印刷・スクリーン印刷・石版印刷・凸版印刷,自動充填機械及び包装用機械の設計,電子部品・電子機器・通信機器の設計,建築物の設計,マーク又はネームの考案,ホログラムのデザインの考案,その他のデザインの考案,資料の電子データへの変換処理,文字データ・画像データ及びこれらの制御用電子計算機プログラムの企画・設計及び編集,写真の撮影,写真植字,電子計算機のプログラムの設計・作成,電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープの貸与,知的所有権の利用に関する契約の代理又は媒介,ICカード及び磁気カードの設計,ICカード及び磁気カード用リーダー・ライターの設計,室内装飾の設計」を指定役務として、平成9年10月9日に設定登録されているものである。

第3 原査定の理由

原査定は、「本願標章は、他人がこれを本願指定役務に使用しても役務の出所について、混同を生じさせる程に需要者間に広く認識されているものとは認められない。したがって、本願標章は、商標法第64条に規定する要件を具備しない。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第4 当審の判断

1.本願標章は、上記のとおり本件登録商標と同一の構成よりなり、請求人が本件登録商標の権利者と同一人であることは、その標章を表示した書面及び商標登録原簿の記載に徴して認められる。

2.請求人の提出した甲第1号証ないし同第131号証及び職権による調査を総合すれば、以下の事実が認められる。

(1)請求人(出願人)は、日本最初の本格的な印刷会社として1876年(明治9年)に創業し、以来その印刷技術を常に応用・発展させ、わが国の大手印刷会社としての地位を築き、現在においては、資本金1144億円以上、年間売上高1兆985億円以上(1999年3月期)、従業員数11,836人(1999年3月現在)であり、事業内容も、印刷をはじめとして、包装材、建材、エレクトロニクス関連部材、情報記録材等の製造・販売や研究開発、企画の受託などの分野に事業を拡大し、その事業活動の拠点も、国内のみならず海外の主要都市に拡大している。

また、請求人が商品又は役務を提供している企業は、化学・雑貨・薬品、鉄鋼、電器、自動車、重電、時計、出版・製紙、ゴム、建材・家具、食品、たばこ、金融、建設、通信・放送、旅行、印刷など多岐の分野にわたり、これらの営業活動の場においては「DNP」「大日本印刷」の商標が使用されている。

そして、請求人の依頼に基づく証明書ではあるが、前記多業種の分野の会社による証明によれば、当該業界においては、「DNP」の文字が、請求人を指称するものであることが認識されている。

(2)請求人は、請求人会社の呼称を「DNP」に変更し、請求人の業務に係る商品及び役務について1991年6月頃に使用を開始し、請求人の本支店の社屋、パンフレット、カタログ類を含む全ての印刷物、及び看板、雑誌、新聞広告を含む全ての宣伝物等において、請求人の業務に係る製品及び役務を示す表示として継続して使用されており、現在においても使用が継続されている。

そして、上記の使用形態は、「DNP」の文字を上段に「大日本印刷」の文字を下段に二段に書した構成よりなるものであるが、「DNP」の文字を「大日本印刷」の文字より大きく書してなるものであって、「DNP」の文字が請求人の呼称であることを強調した使用方法が開始時より一貫してなされ、「DNP」の語が請求人を表示する社章(ハウスマーク)として認識されるに至っている。

また、請求人の関連会社も、それが請求人のグループに属することを表示するものとして「DNP」の標章を使用している。

さらに、上記使用形態は、平成12年頃よりは、前記二段併記から「DNP」単独の使用がなされている。

(3)請求人の取扱いに係る商品及び役務は、「製造業者若しくは販売業者が自ら使用し、又はこれらの者の依頼若しくは指示によって使用することを目的として供給される商品及び役務」であり、このようなものは殆どが一般人を対象とする広告は行うことができない商品及び役務と認められ、最終消費者として一般の消費者を対象とした商品及び役務ではないことから、一般消費者間において広く知られていたものとはいい難いが、前記取引者・需要者間においては、広く認識されていたことが推認できる。

3.上記2.で認定した事実に照らせば、請求人は印刷に係る役務について永年(約15年)にわたり、上記「DNP」の文字をハウスマーク及び商標として使用し、この商標は、請求人及び請求人のグループ会社の業務に係る役務を表示する商標として、取引者・需要者の間において周知・著名なものと認め得るところである。

また、請求人は、印刷技術の開発・応用により、広範な産業分野にその取引先を獲得するとともに、経営の多角化を図り、その事業活動も多岐にわたっていることが認められるものである。

してみれば、本願標章を他人がその指定役務について使用した場合には、これに接する取引者、需要者をして、その役務が請求人しくは請求人と何らかの関係を有する者の取り扱いに係る役務であるかのように、その出所について混同を生じさせるおそれがあるとみるのが相当である。

したがって、本願標章を商標法第64条に規定する要件を具備しないものとして、その出願を拒絶した原査定は妥当ではなく、取り消しを免れない。

その他、本願について拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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