Trademark Appeal Case
接頭語の要部抽出と称呼類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−1575(T2002−1575/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「microSTREAM」の欧文字を標準文字をもって書してなり、願書に記載の商品を指定商品として、平成12年10月5日に登録出願されたものであるが、指定商品については、平成14年2月1日付手続補正書において「半導体素子を搭載するためのプリント回路基板,その他の導電性の電気材料(電機ブラシ及び電機ブラシの付属品に属するものを除く。)」に補正されているものである。
2 原審の拒絶の理由の要点
原審において、以下の点を認定・判断して、本願を拒絶したものである。
(1)本願は、商標法第6条第1項の要件を具備しない。
(2)本願商標は、登録第3186249号商標(以下「引用第1商標」という。)及び登録第4356624号商標(以下「引用第2商標」という。)と称呼上類似の商標であり、その指定商品も同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
引用第1商標は、「ストリーム」の片仮名文字を横書きした構成よりなり、第9類「測定機械器具」を指定商品とし、平成4年12月28日に登録出願がなされ、同8年8月30日に設定登録されたものであり、他方、引用第2商標は、「ストリーム」の片仮名文字を横書きした構成よりなり、第9類「理化学機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,救命用具,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,オゾン発生器,電解槽,遊園地用機械器具,電気アイロン電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機,電気掃除機,電気ブザー乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,鉄道用信号機,火災報知機,盗難警報器,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,保安用ヘルメット,磁心,抵抗線,電極,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,潜水用機械器具,アーク溶接機,金属溶断機,電気溶接装置,検卵器,電動式扉自動開閉装置」を指定商品とし、平成7年7月31日に登録出願がなされ、同12年1月28日に設定登録されたものであって、共に現在も有効に存続中である。
3 当審の判断
理由(1)について
本願指定商品について、請求人が平成14年2月1日に審判請求と同時に提出した手続補正書により補正された指定商品は、電子回路の部品である「プリント基板」の一と認められる「半導体素子を搭載するためのプリント回路基板」及び「導電性の電気材料(電機ブラシ及び電機ブラシの付属品に属するものを除く。)」であり、いずれも第9類に属する商品であるから、上記補正の結果、本願の指定商品は、商標法第6条第1項の要件を具備するに至ったものと認め得るものであって、本願が商標法第6条第1項に該当するとして本願を拒絶した原審の拒絶の理由は解消した。
理由(2)について
本願について、上記手続補正書により指定商品が補正された結果、引用第1商標については、指定商品における抵触関係が存在しなくなったので、引用第2商標との類否について判断する。
本願商標は、前述したとおり「microSTREAM」の文字よりなるところ、その構成全体をもって、親しまれた特定の意味合いを理解させるものとは言い難いばかりでなく、その構成中の「micro」の文字を小文字で、第6文字目以下の「STREAM」を大文字で書してなるところから、視覚的に「micro」と「STREAM」とに分離して看取されやすいものといえる。
しかも、「micro」の文字は、他の文字に結合させて「微少の、非常に小さいもの」という意味合いを表す接頭語として、我が国においてよく知られているものであり、指定商品を取り扱う業界においても、他の語と結合させて「超小型のもの」の意を表す語として、例えば「microcomputer」、「microswitch」などのように使用されていることは、株式会社三省堂発行「コンサイスカタカナ語辞典」の「マイクロ」、「マイクロコンピューター」及び「マイクロスイッチ」の項(982頁)、株式会社自由国民社発行「現代用語の基礎知識2002年版」の「マイクロコンピューター(microcomputer)」の項(1447頁)、財団法人日本規格協会発行「JIS工業用語大辞典第4版」の「超小型回路」ないし「超小型電子方式」の項(第1191頁)等の記載より明らかであることよりみれば、本願商標は、その構成中の「micro」と「STREAM」とを、常に不可分一体のものとして把握しなければならない特別な事情を有するものとはいえないばかりでなく、これを指定商品について使用した場合は、上記の実情よりして、その構成中の「micro」の文字部分は、「超小型の商品」を表した品質表示として理解され、自他商品識別標識としての機能を果たし得ない部分と認識されるから、本願商標に接する取引者、需用者は、その構成中の「STREAM」の文字部分に着目し、これより生ずる「ストリーム」の称呼をもって商品の取引に当たる場合も決して少なくないものとみるのが相当である。
他方、引用第2商標は、前記のとおりの文字構成よりなるものであるから、「ストリーム」の称呼を生ずることは明らかである。
してみれば、本願商標と引用第2商標とは、「ストリーム」の称呼を共通にし、外観、観念の点を総合してもなお互いに相紛らわしい類似の商標であり、また、本願商標の補正後の指定商品と引用第2商標の指定商品とは、同一又は類似のものと認められる。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原審の判断は妥当なものであって、取り消すべきでない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。