Trademark Appeal Case
「TOTAL」の称呼類似性と著名性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90011(T2002−90011/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4511859号商標(以下「本件商標」という。)は、「TOTAL PERFECTION」の欧文字を横書きしてなり、第3類「せっけん類、香料類、化粧品、歯磨き」を指定商品として、平成12年10月2日に登録出願、同13年10月5日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立の理由
(1)商標法第3条第1項柱書について
異議申立人(以下「申立人」という。)の調査した範囲においては、本件商標の権利者が本件商標の指定商品中「歯磨き」に係る業務を行っている事実をホームページの調査により発見できなかった(甲第1号証及び甲第2号証)。
よって、本件商標は、商品「歯磨き」について、商標法第3条第1項柱書の「自己の業務に係る商品について使用する商標」の要件を具備しない。
(2)商標法第4条第1項第15号の該当性について
本件商標は、申立人が商品「歯磨き」について使用する著名商標「Colgate Total」(以下「使用商標」という。)との関係で出所の混同が生ずる。
使用商標は、日本を含め世界中で使用・登録されている(甲第3号証)。使用商標に関する米国、カナダ、ブラジル、韓国、シンガポール、中華民国、香港、中国、タイ、ベトナム、マレーシア、インドネシア、欧州共同体、ロシア、アルゼンチンの登録証(写し)及び日本のホームベージ(写し)を甲第4号証として提出する。
使用商標と本件商標を比較すると「Total」の部分が一致するため、本件商標を商品「歯磨き」に使用した場合には、シリーズ商品のような印象を受け、商品の出所の混同が生ずることは明らかである。
裁判所も著名な商標を含む「東京電音株式会社」と「電音」、「ILANCELI」と「LANCEL」の事例については、商標法第4条第1項第15号を適用している。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項柱書きについて
申立人は、商標権者が指定商品中「歯磨き」に関する業務を行っていない証拠として商標権者の「ホームページ(写し)」(甲第1号証)と「履歴事項全部証明書」(甲第2号証)を提出し、商標権者が「せっけん類、化粧品」の業務を行っているが、「歯磨き」についての業務記載はないと主張している。
しかしながら、提出された上記証拠は商標権者のものではなく、他に申立人は、商標権者が本件商標を使用していないことを立証する証拠を提出していないので、この点についての申立人の主張は採用できない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
(ア)本件商標と引用商標の類否について
本件商標は「TOTAL PERFECTION」の欧文字を同じ書体でまとまりよく表してなり、これより生ずると認められる「トータルパーフェクション」の称呼も語呂よく一連に称呼し得るものである。そして、本件商標は、構成中前半部の「TOTAL」が「全部、全て」を、また後半部の「PERFECTION」の語が「完璧、完全」を意味する平易な英語として親しまれているところから、取引者、需要者間に全体として「全て完璧」の如き一定の意味合いを看取させるものである。
そうとすれば、本件商標中の「TOTAL」の文字部分より「トータル」の称呼をも生ずるものとし、その上で本件商標と使用商標とが類似するという申立人の主張には理由がないものと言わざるを得ない。
(イ)申立人の使用商標の著名性について
申立人は、本件商標と使用商標とは「Total」の文字部分が一致するために、本件商標を「歯磨き」に使用した場合には使用商標のシリーズ商品のような印象を受け、商品の出所の混同を生ずる旨を主張している。
しかしながら、申立人は使用商標の著名性を立証する証拠として世界各国における「COLGATE TOTAL」の商標登録証(写し)を提出するだけで、使用商標「TOTAL」に関する著名性を立証する資料を提出していない。
したがって、申立人の使用商標「TOTAL」が、本件商標の登録出願時及び登録査定時に、取引者、需要者間に広く認識されていたものとは認め難い。
してみれば、本件商標は、これを商標権者がその指定商品に使用しても、取引者、需要者が、本件商標より申立人の商標を連想・想起し、該商品が申立人の業務に係る商品であるかのごとく、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。
3 結論
以上のとおり,本件商標の登録は、商標法第3条第1項柱書き及び同法第4条第1項第15号の規定に違反してされたものと認められないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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