Trademark Appeal Case
結合商標の称呼判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2001−90740(T2001−90740/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4489899号商標(以下「本件商標」という。)は、GIO-GOI」の文字を横書きしてなり、平成12年5月15日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成13年7月13日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立の理由(要点)
(1)本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る、「ジオ」の文字と「GIO」の文字とを二段に横書きしてなり、昭和45年4月1日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和47年5月24日に設定登録された登録第964540号商標、及び「GIO」の文字を横書きしてなり、平成1年12月29日に登録出願、第22類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成8年10月31日に設定登録された登録第2717190号商標(以下、一括して「引用商標」という。)と、外観及び称呼において類似の商標であり、その指定商品は、「被服及び履物」について引用商標の指定商品と同一若しくは類似する。
(2)申立人は、商標「GIO」を被服、くつ等のファッション関連商品に長年にわたって使用しており、周知・著名になっている。本件商標は、この周知・著名な商標「GIO」の欧文字と同じ文字を、看者に印象を与えやすい語頭に表示したものであり、本件商標を被服、履物等の全ての指定商品に使用するときは、商品の出所について混同を生じるおそれがある。
(3)本件商標は、著名な商標「GIO」の存在を知悉しながら出願したものであり、申立人の顧客吸引力を利用して利益を得ようとするものである。また、これら商標の出所表示機能を希釈化させるものであるのみならず、申立人に損害を与える目的をもって出願されたものである。したがって、本件商標は、不正の目的をもって使用するものである。
(4)上記の如く、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、「GIO-GOI」の文字よりなるところ、ハイフンで結合された「GIO」と「GOI」の各文字は、同じ書体、同じ大きさ、同じ文字数でまとまりよく一体的に表されており、外観上において両文字間に主従・軽重の差を見出すことができないものである。しかも、全体から生ずる「ジオゴイ」の称呼も4音という短い音数であって、一気に称呼し得るものであり、その他、いずれか一方の文字部分のみをもって取引に資されると認め得る格別の事由も見出せないから、かかる構成にあっては、構成全体をもって一体不可分のものと認識し把握されるものと判断するのが相当である。したがって、本件商標は「ジオゴイ」の称呼のみを生ずるものといわなければならない。
これに対し、引用商標は、それぞれの構成文字に相応して「ジオ」の称呼を生ずるものである。
そうとすれば、本件商標と引用商標とは、「ジオゴイ」と「ジオ」との称呼において明らかに区別し得る非類似の商標であり、それぞれの構成よりして、外観及び観念においても類似の商標とは認められない。
申立人は、本件商標と引用商標は、ありふれた基本的な書体でそれ自体に特徴がないから、両者は外観上も類似する旨述べるが、上記認定のとおり、本件商標は、構成全体をもって一体不可分のものと認識し把握されるものであって、両者には構成文字上に大きな差異があり、この程度の差異をもってすれば、離隔的に観察しても、両者を彼此何ら見誤るおそれはないといわなければならない。
(2)申立人の提出に係る証拠によれば、申立人が「GIO」の文字からなる商標を被服、くつ等に長年にわたって使用し、一定程度の実績を有していることは認められる。しかしながら、上記認定のとおり、本件商標は「GIO」の文字からなる商標と類似しないものであって、別異の商標というべきであり 、また、これを超えて申立人における「GIO」商標の上記使用実績によっては、本件商標と誤認、混同を生ずる事由として充分なものともいい難いから、本件商標をその指定商品に使用した場合、取引者、需要者が申立人の上記商標を連想、想起するものとは判断することができず、結局、本件商標は、申立人又は申立人と関係のある者の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同を生じさせるおそれがあるものとすることはできない。
(3)そして、本件商標は、引用商標と類似するものでなく、また、申立人の使用商標を想起させるものでないから、不正の目的をもって使用する商標であるとすることはできず、また、その証左も見出せない。
(4)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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