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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90210(T2002−90210/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4534990号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4534990号商標(以下「本件商標」という。)は、「AD バランスコンプレックス」の文字と「AD BALANCE COMPLEX」の文字とを上下二段に書してなり、平成13年2月26日登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同14年1月11日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

本件商標は、「バランス」文字と「BALANCE」の文字とを上下二段に書してなり、昭和37年7月28日登録出願、第4類「化粧品、香料及薫料」を指定商品として、同38年12月16日に設定登録された登録第632121号商標(以下「引用商標」という。)に類似する商標であり、かつ、本件商標の指定商品中の「香料類,化粧品」は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品であるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

したがって、本件商標は、その指定商品中の「香料類,化粧品」についての登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

本件商標は、前記したとおり、「AD バランスコンプレックス」及び「AD BALANCE COMPLEX」の各文字を上下二段に書してなるものであるところ、構成中の「AD」の文字部分は、「AD バランスコンプレックス」の文字部分において、「バランスコンプレックス」と文字の種類を異にするばかりでなく、「釣り合い、均衡」などの意味を有する「バランス」、「BALANCE」の文字部分、及び「複合の、複雑な」などを意味し、わが国では「心の中で抑圧されて意識しないまま強い感情になっている表象の複合体」を意味する語として使用されている「コンプレックス」、「COMPLEX」の文字部分とは、観念上の結びつきが弱いものであり、むしろ商品の規格、等級等を表示する記号、符号を表したと理解される場合が多いというのが相当である。

そして、「バランスコンプレックス」及び「BALANCE COMPLEX」の各文字は、それぞれまとまりよく構成されており、また、「BALANCE(バランス)」と「COMPLEX(コンプレックス)」の語が上記した意味を有するものとしていずれも一般によく知られ、どちらか一方が極めて親しまれているといった事情も見出せない。さらに、これより生ずると認められる「バランスコンプレックス」の称呼は、極めて冗長というほどのものではなく、よどみなく一連に称呼し得る程度のものということができる。

してみると、本件商標中の「バランス」、「BALANCE」及び「コンプレックス」、「COMPLEX」との不可分一体性は決して弱いものということはできない。

そうであるならば、本件商標は、書された文字全体を称呼した場合の「エイデイバランスコンプレックス」の称呼を生ずるほか、「AD」の文字部分を省略した場合の「バランスコンプレックス」の称呼をも生ずるものであって、単に「バランス」の称呼は生じないというのが相当である。

これに対して、引用商標は、「バランス」及び「BALANCE」の各文字を上下二段に書してなるものであるから、その構成文字に相応して「バランス」の称呼を生ずるものである。

してみれば、本件商標より生ずる「エイデイバランスコンプレックス」、若しくは「バランスコンプレックス」の各称呼は、引用商標より生ずる「バランス」の称呼とは、構成する音数の差異等により、明瞭に聴別し得るものである。

また、本件商標は、その構成中の「バランスコンプレックス」及び「BALANCE COMPLEX」の各文字は、「BALANCE(バランス)」と「COMPLEX(コンプレックス)」のそれぞれの持つ意味から全体として漠然とした意味合いを看取させるとしても、明確な特定の観念を生じさせるということまでいうことはできないから、一種の造語を表したと理解されるというのが相当であり、また、本件商標全体としても、特定の観念を生じさせないものである。したがって、本件商標と引用商標とは観念上比較することができないものである。

さらに、両商標は、前記したそれぞれの構成からみて外観上も区別し得る差異を有するものである。

してみれば、本件商標と引用商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれにおいても非類似の商標といわざるを得ない。

以上のとおりであるから、本件商標は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものでない。

よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

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