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Trademark Appeal Case

称呼の語頭音の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90264(T2002−90264/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4538048号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4538048号商標(以下「本件商標」という。)は、平成13年1月30日に登録出願、「プラゾール」と「ホモタイト」の文字を上下二段に横書きしてなり、第1類「のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。)」を指定商品として平成14年1月25日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

本件商標は、昭和22年10月16日に登録出願、「PALAZOL」の文字と「パラゾール」の文字を上下二段に横書きしてなり、第1類「化学品、薬剤及医療補助品」を指定商品として昭和24年5月23日に設定登録され、その後、昭和44年6月28日、同54年8月29日、平成1年6月21日及び同11年3月9日の四度にわたり商標権存続期間の更新登録がされたが、さらにその間に、その指定商品中「水ガラス、アラビヤゴム及流動性膠」についての登録を取り消すとの一部取消審判の審決が昭和57年2月8日に確定し、その登録が同年11月8日にされた登録第375735号商標(以下「引用商標1」という。)、昭和25年10月30日に登録出願、「NEO・PARAZOL」の文字と「ネオ・パラゾール」の文字を上下二段に横書きしてなり、第1類「化学品、薬剤及び医療補助品」を指定商品として昭和28年9月30日に設定登録され、その後、昭和50年4月21日、同59年1月27日、平成6年3月30日の三度にわたり商標権存続期間の更新登録がされたが、さらにその間に、その指定商品中「水ガラス、アラビヤゴム及流動性膠」についての登録を取り消すとの一部取消審判の審決が昭和55年12月22日に確定し、その登録が同56年3月13日にされた登録第432112号商標(以下「引用商標2」という。)及び昭和36年4月8日に登録出願、別掲に表示したとおりの構成よりなり、第1類「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤、医療補助品」を指定商品として昭和37年11月8日に設定登録され、その後、昭和50年10月9日、同58年1月27日、平成5年6月29日及び同14年8月13日の四度にわたり商標権存続期間の更新登録がされたが、さらにその間に、その指定商品中「のり及び接着剤」についての登録を取り消すとの一部取消審判の審決が昭和55年9月8日に確定し、その登録が同年11月17日にされた登録第600494号商標(以下「引用商標3」という。)と称呼において類似の商標である。

また、「パラゾール」は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)が商品「殺虫剤」に使用し、著名商標となっているから、本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当するものであるから、本件商標の登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

本件商標は、前記したとおりの構成よりなるところ、「プラゾール」と「ホモタイト」の文字を常に一連に称呼しなければならない特段の理由はないばかりでなく、全体より生ずる「プラゾールホモタイト」の称呼も冗長であるから、簡易迅速を尊ぶ商取引の実際においては、「プラゾール」の文字部分より生ずる称呼をもって取引に資する場合も多いものというのが相当である。

してみれば、本件商標は「プラゾールホモタイト」の称呼のほか、「プラゾール」の称呼をも生ずるものである。

他方、引用各商標は、前記したとおりの構成よりなるものであるから、引用商標1は「パラゾール」、引用商標2は「ネオパラゾール」又は「パラゾール」、引用商標3は「パラゾールキング」又は「パラゾール」の称呼を生ずるものである。

そこで、本件商標より生ずる「プラゾール」の称呼と引用各商標より生ずる「パラゾール」の称呼を比較すると、両称呼は語頭において「プ」と「パ」の音の差異を有し、第2音以下において「ラゾール」の音を共通にするものである。

しかして、その差異音である「プ」と「パ」の音は、ともに両唇破裂音であるとしても、母音「u」と「a」が比較的明瞭に聴取される音であり、称呼において重要な要素を占める語頭に位置し、長音を含む5音という比較的短い称呼にあっては、両者をそれぞれ一連に称呼するとしても、互いに聴別し得るものというのが相当である。

次に、本件商標より生ずる「プラゾールホモタイト」及び「プラゾール」の称呼と、引用商標2より生ずる「ネオパラゾール」、引用商標3より生ずる「パラゾールキング」の称呼とを比較すると、その音構成は明らかに相違するものであるから、互いに紛れるおそれのないものである。

また、本件商標と各引用商標の構成は、前記したとおりであるから、外観において互いに区別し得るものであり、かつ、本件商標は造語よりなるものと認められるから、観念においては比較することができない。

そうとすれば、本件商標と各引用商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれからしても非類似の商標というべきである。

さらに、申立人の提出した甲第15号証ないし甲第43号証(枝番を含む。)をみるに、「パラゾール」は、申立人が商品「殺虫剤」に使用し、本件商標の登録出願時には、取引者、需要者の間に広く認識されるに至っていたものと認め得るとしても、本件商標の指定商品「のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。)」と「殺虫剤」とは、生産・販売部門、用途、原材料等を著しく異にするばかりでなく、前記したとおり、本件商標と「パラゾール」は非類似の商標であり、別異の商標と看取し、理解されるものであって、申立人の使用商標を連想又は想起させるものとはいえないから、本件商標をその指定商品に使用した場合、申立人の業務に係る商品と出所の混同を生ずるおそれはないものというのが相当である。

したがって、、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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